Nautilus
●キャリアを重ねてファンタジー描写が減り、地に足が着いてきた印象が。
【収録曲】
1.タイムマシン
2.最高到達点
3.デッドエンド
4.Habit
5.深海魚
6.ユートピア
7.Diary
8.ターコイズ
9.バタフライエフェクト
10.Eve
11.ROBO
12.サラバ
SEKAI NO OWARIのメジャー6thアルバム。挑発的なラップを聴かせる『Habit』がヒットを記録した彼らですが、今作を全体的に見てみると、従来と同様にメロディアスなものがメインといったところ。『Habit』は「アルバム内における異色な楽曲」的なポジションに落ち着いたように思えます。
雰囲気は前作の延長線上といった印象。以前と比べてやはり「直接的なファンタジー描写」は減ってきており、代わりに『ターコイズ』『サラバ』のような日常感のあるポップナンバーや、『深海魚』『ROBO』のような非日常感を出しながらもファンタジーに寄り過ぎない楽曲が目立ちます。その物騒なバンド名とは裏腹に、キャリアを重ねて地に足が着いてきた感じでしょうか。
ただ、それゆえにインパクトはやや弱めで、どうしても「地味」な印象が拭えないところがあります。もっとも、今作単体で見ればEDMにヒップホップ、ロックにカントリー等と相変わらず曲調の幅は広めでなかなか楽しめたりするのですが、こういった作風が続くとそのうちマンネリが来そう……と感じさせるようなアルバムでした。
評価:★★★★