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6/7

scent of memory

レビュー執筆日:2021/12/9

●ファンタジックなSEKAIからパーソナルなSEKAIへ。


【収録曲】


1.scent of memory

2.Like a scent

3.umbrella

4.陽炎かげろう

5.silent

6.周波数

7.正夢

8.バードマン

9.Dropout

10.family

11.tears

12.Utopia


 前作から約2年半ぶりとなるSEKAI NO OWARIのアルバム。今作は最初と最後にある種のコンセプトじみたインストナンバーが配置されているものの、全体的に見れば『Tree』や『EYE』ほどコンセプトが強いわけではなく、そういう意味では『LIP』に近い印象を受けますが、歌詞においては「直接的なファンタジー描写」や「ベタで前向きなフレーズ」はほぼ見られず、その代わりに、精神病棟に入院した経験のあるボーカル・Fukaseの実体験を元にしたと思われる『Like a scent』や「君」と「僕」の微笑ましいやり取りをテーマにした『正夢』、家族の間の距離感を描いた『family』のようにメンバーのパーソナルな面が色濃く出た楽曲が多い印象を受けました。まあ、相変わらずやや説明的な面がある点は否めないですが、そういった「分かりやすさ」がパーソナルな面を理解するのに役立っているところもあり、個人的にはそこまで気になりませんでした。


 ヒップホップ・ゴスペル・EDM等様々なジャンルを取り入れたり、曲によってはFukase以外がボーカルを担当したりと、様々な方面での自由度の高さは良い意味で従来通りですが、全体的にメロディに関してはやや盛り上がりに欠ける印象があり、彼らのこれまでの作品と比べると少し地味かな、と思うところがあります。もっとも、『周波数』や『tears』のように明るくもどこかセンチメンタルなメロディをしっかりと聴かせる曲もあり、そういう点においては「さすが」と思えるのですが。


 今作のみならずアルバムを出すごとに様々な表情を見せていく印象がある彼らですが、次は一体どんな表情を私達に見せてくれるのでしょうか。そういう意味では、彼らは注目しがいのあるバンドと言えるのかもしれません。


評価:★★★★

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