始まり
違和感だらけだと思いますが、暖かい、もぉ仏並みの目で見てください。
「おい和喜~。暇だ。ゲームしよゲームゲーム」
友人の音也はよく俺の家に遊びに来る。
今日も朝っぱらから俺の部屋に入り込んでいた。
「おまえなぁ、いい加減彼女とか作れよ。彼女とイチャイチャしてろよ」
「そういうおめーもいねーだろうが。ゲーム、ゲーム、ゲェェェェムゥゥゥゥゥゥ」
「そぉいう事は言わんくていいんだよっ!ていっ」
和喜のチョップが音也の茶髪の頭に綺麗にヒットした。
音也は少し苦い顔をしたが何事も無かった顔をしてゲームソフトをあさり始め、「ったく・・和喜の意地悪・・」などとブツブツ呟いていた。
ふいにひとつのゲームソフトを手にとって俺に向かってきた。
「和喜・・、コレ何??コレ、コレ!!俺初めて見るぞ!!♪」
「お前は俺の彼女かっつーの。ん・・?何だコレ。俺こんなの買ってねーぞ???」
音也の手には何の柄も無い、ただ黒い文字で「ニートVS魔王達。俺は生きて帰れるのか?!」
と、書いてあった。
CMで見たことが無いし、買った覚えも無い。
何だかちょっと怪しかった。
だが、怪しいといじりたくなってしまう。
「ちょ、ちょっと・・コレで遊んでみる・・か?」
音也も俺と同じことを考えているようだ。
二人は黙ってソフトをゲーム機にセットした。
・・・そして、『ゲーム』が始まった。