BATTLE:039【交差する絆】
今回、現野イビツさんが投稿して下さったワールドトライブが再登場し、さらに同じく現野イビツさんが投稿して下さったヒーロートライブも登場します。
また、ワールドトライブのカードはゲームバランスの都合上、いくつか効果を修正しました、申し訳ありません現野イビツさん!
あと、今回のワールドトライブの使い手であるセカイの後半のプレイングに関して、もしかしたらカードゲーマーの方なら思わず「1人でやってるよー」と言いたくなるかもです。
そして、今回の話はなんと文字数約三万文字、かなり長いです。
セカイの提案によって始まった混合タッグマッチバトル。
それぞれが戸惑いながらも、開幕してしまえば全員がカードバトルの準備を整える。
ヒデオはバトルのテンションを上げるためにイクサに話しかける。
「イクサさん! 絶対にこのバトル勝ちましょうっす!!」
「え、……あ、うん」
「どうしたんすか? なんかノリ悪いっすよ」
「いや、そういうわけじゃ……」
イクサは対戦相手であるカイトの方を向く。
カイトは一瞬だけイクサの方を見ると、すぐに目を反らした。
その行動にイクサは暗い気持ちになる。自分の何がカイトを怒らせてしまったのか。
イクサとカイトの様子を見てヒデオは何かを感じ取ったのか、デッキをシャッフルする。
「ま、何があったかは知らないっすけど、バトルする気がないなら邪魔だけはしないで下さいっすね。これは俺にとっても、戦宮との真剣勝負なんっすから」
「バトルをする気がないなんて……」
「じゃあ、なんでそんなにしょげてるんですか」
「それは……」
答えに詰まるイクサに、ヒデオは溜め息を漏らす。
「ま、いいすけどね。俺は俺のバトルをするだけで、やることは変わらないっすから」
「輝島くんは天神さんと戦うのに躊躇したりしないの?」
「全然しないっすね。たとえチームメイトでもライバルなのには変わりない、天神部長と戦う覚悟はカード部に入部した時からできてるっすよ」
「そっか……」
イクサはデッキを握り締めて、これまでのカイトとのカードバトルの日々を脳内に浮かべる。
(元々はカイトから誘われて始めたバトル・ガーディアンズ。あの日あの時、カードタウンでカイトが声をかけなかったら、俺はきっとここには立ってなかった。ずっとカードゲームと縁のない日々を過ごしてたかもしれない。カオストライブと出会って、色んな人と戦って、カードバトル部にだって入部できた。仲間と一緒に強くなろうって決めた。だから、そういう日々がずっと続くんだって信じてた)
カードバトル部に入部した時に、ユキヒコから言われた言葉。
共に戦う仲間も、いずれは倒さなければならない。それが強くなるということ。
そしてカイトから言われたもっと強くなりたいという言葉。自分に勝つことで、カイトは強さを得られる、と。
しかし
(相手に勝つことだけが、強くなるってことなのかな?)
イクサの中で疑問が生まれる。
(ショップ大会の敗者復活戦の時、極道前さん達は明らかに強くなってた。特に極道前さんは覚醒龍を使ってなかったのに、予選大会の時よりも強くなってるように感じた)
自分の中で生じるこの違和感。それを確かめるために、イクサはデッキをシャッフルした後にテーブルのメインデッキゾーンに置いた。
「お、覚悟は決まったっすか?」
「ううん、俺にはまだ輝島くんみたいな覚悟はできてない。でも」
今朝、ユキヒコから言われた言葉が脳裏に過る。
――その解答はまだ見つからないかもしれない――
――焦らずゆっくりと、キミのペースで見つけるといい――
「答えを見つけるために、俺は戦うよ。今、そう決めたんだ」
「……そっすか、まあ、繰り返しになるっすけど、俺の邪魔をしないならなんでもいいっすよ」
イクサとヒデオが準備完了する一方で、カイトとセカイも各々の準備を整えていた。
「どうして、混合タッグマッチバトルなんて提案したんですか?」
「んー? だってその方が面白そうでしょ? それに、キミだってイクサくんと戦いたかってたみたいだし」
「っ?! そ、それは……」
セカイの核心を突いた物言いに、カイトは困惑する。
「やっぱり、おかしいですかね。親友を負かしたいって思うのは……」
「そんなことは無いよ。カードマスターなら、強いカードマスターと戦って勝ちたいって思うのは当然の理だからね」
「そう…ですよね」
「うん、だから思いっきりやりなよ。ウチはキミのサポートに徹するからさ」
「え、でもそれじゃあ」
「いいのいいの。思いっきりやりなよ、カイト!」
セカイのガッツポーズに、カイトは思わず笑ってしまう。
「……はい!」
そしてデッキをシャッフルしてイクサを見据える。
(俺はもっと強くならなくちゃいけないんだ)
四人全員の準備が整い、いよいよ混合タッグマッチバトルが開始される。
『ダイス・セット!!』
「んじゃあ、部長、カイト。悪いっすけど俺達がお先にやらせてもらうってことで、ドローフェイズ、ドロー!!」
「同じくドロー!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【12】
先攻はイクサとヒデオ。互いに初めて組む相手、互いに互いのプレイングを観察する。
イクサとヒデオを手札からカードを選択してチャージフェイズに移行する。
「フォースチャージして、追加ドローを選択するっす!」
「同じく!!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:フォース【▽▽】
「俺はフォースを1枚消費して、手札からアタックガーディアン【ファーストヒーロー ザック】をⅠ召喚!!」
【ファーストヒーロー ザック】
SF【1】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ヒーロー】
DG【0】
LP【1000】
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【11】
:フォース【▽▼】
「行くっすよ、ザックのポテンシャルアビリティを発動!」
【ファーストヒーロー ザック】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたの先攻1ターン目であるならば、この効果を発動できる。あなたは自分の山札からカードを3枚ドローする。
「この効果により、俺はデッキからカードを3枚ドローする!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【14】
ザックの効果にカイトは驚く。
「なっ、登場時の効果でしかもノーコストで3ドローかよ!」
「そう、ヒーロートライブはディヴァイントライブ同様に如何にハンドアドバンテージを稼げるかがポイントになるトライブっすよ。トライブアビリティ発動! 【英雄の結託】!!」
【ファーストヒーロー ザック】
【トライブアビリティ】
【起】(COST:手札の【ヒーロートライブ】のガーディアンカード1枚を選んでジャンクゾーンに送る)
┗このターンのエンドフェイズまで、このカードはこの効果のコストとなったガーディアンのポテンシャルアビリティを得る。
「ヒーロートライブは、トライブアビリティを発動するためのコストとなったカードの能力を1ターンだけ得るトライブっす。そして、俺がコストとしたのは【ヒーローボーイ】!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【13】
【ヒーローボーイ】
【ポテンシャルアビリティ】
【起】(COST:手札を1枚選んでジャンクゾーンに送る)
┗あなたは自分の裏状態のフォースを1枚選んで表状態にする。
「手札からカードをジャンクゾーンに送り、フォースを1枚回復する!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【12】
:フォース【▽▽】
ヒデオはイクサの方に顔を向ける。
「さあ、お次はイクサさんの番ですよ」
「う、うん!」
イクサは手札のカードを見る。
(タッグバトルの真髄はパートナーとの連携……。なら、輝島くんのヒーロートライブの動きを安定化させるためにドローソース系のカードを使用するべきか)
「俺は、手札からアタックガーディアン【カオス・フィッシャー】を召喚!」
【カオス・フィッシャー】
SF【0】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【カオス】
DG【0】
LP【1000】
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【11】
「輝島くん、カオス・フィッシャーの効果を使って下さい!」
「了解っす! カオス・フィッシャーのポテンシャルアビリティを発動!」
【カオス・フィッシャー】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたは自分の山札からカードを2枚ドローし、手札からカードを1枚選んでジャンクゾーンに送る。
「この効果により、俺はデッキから2枚ドローして1枚を捨て札にするっす!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【12】
「サンキューっす、イクサさん!」
タッグバトルではフィールド上のガーディアンの所有権は共有される。
イクサはヒデオの言葉に頷くと、さらに手札のカードを選択する。
「俺はフォースを2枚消費して、手札からアシストガーディアン【カオス・巫女・ナイト】を召喚!」
【カオス・巫女・ナイト】
SF【2】
GT【ノーマル/アシスト】
Tr【カオス】
DG【0】
LP【1700】
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【11】
:フォース【▼▼】
召喚制限があるのは手札から召喚されるアタックガーディアンのみ。よって、アシストガーディアンである巫女ナイトには召喚制限は無いため、SF【2】でありながら場に出すことができる。
「輝島くん、俺はこれで終えるよ」
「なら、これでターンエンドっすね!」
イクサ達のターンが終了し、カイトとセカイのターンに移行する。
「俺のターン、ドロー! フォースチャージして追加ドロー!」
「じゃあ、ウチもフォースチャージして追加ドローしようかな」
戦宮カイト&天神セカイ:手札【12】
:フォース【▽▽】
「カオス・巫女・ナイト……厄介なカードだ」
「へぇ、あのアシストガーディアン、そんなにメンドイの?」
「ええ。あのカードは1ターンに一度、アタックガーディアンへのダメージ効果の対象を自身に変更できるんです」
「うわぁ、それは中々面倒な効果を持ったガーディアンだね。さて、カイトどうする? さっきも言ったように、ウチはキミのサポートに徹するから好きにするといいよ」
「あざます。俺はフォースを1枚消費して、手札からアタックガーディアン【ディヴァイン・レイピア】を召喚!」
【ディヴァイン・レイピア】
SF【1】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ディヴァイン】
DG【0】
LP【1000】
戦宮カイト&天神セカイ:手札【11】
:フォース【▽▼】
「そして、ポテンシャルアビリティを発動!」
【ディヴァイン・レイピア】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたは自分の山札からカードを3枚ドローし、手札からカードを3枚選んでジャンクゾーンに送る。
「よって、俺はデッキからカードを3枚ドローして、その後、手札からカード3枚をジャンクゾーンに捨てる。さらに、手札からアシストガーディアン【聖なる音楽隊】を召喚!」
【聖なる音楽隊】
SF【0】
GT【ノーマル/アシスト】
Tr【ディヴァイン】
DG【0】
LP【100】
戦宮カイト&天神セカイ:手札【10】
「どうぞ、天神さん!」
「セカイでいいよ。んじゃ、ウチは手札からスペルカード【フィールド・クリエイト】を使用!」
【フィールド・クリエイト】
SP【1】
【ノーマルスペル】
【起】(COST:手札のこのカードをジャンクゾーンに送る)
┗あなたは自分の山札からドメインカードを1枚まで選び、自分の手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
「手札にスペルカードはある? 無いなら効果を発動するよ」
セカイの言葉にイクサとヒデオは首を横に振る。
「なら、ウチはデッキからドメインカード【完成曲界 エンドソング】を手札に加えるよ」
セカイは自分のデッキからエンドソングのカードを手札に加える。その後、自分の手札からカードを選択する。
「そして、手札からアタックガーディアン【ワールド・シード】を召喚!」
【ワールド・シード】
SF【0】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【500】
戦宮カイト&天神セカイ:【9】
「さらに、ワールド・シードのポテンシャルアビリティを発動!」
【ワールド・シード】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたは自分の手札からドメインカードを2枚まで選び、自分の山札に戻してシャッフルする。そうしたら、この効果で山札に戻した枚数分だけ、あなたは自分の山札からカードをドローする。
「ウチは手札の2枚のドメインカードをデッキに戻し、カードを2枚ドロー!」
ドローしたカードを見て、カードを選択する。
「手札からドメインカード【無重力世界 ゼロ・スペース】発動!」
戦宮カイト&天神セカイ:手札【8】
【無重力世界 ゼロ・スペース】
【永】
┗このカードがドメインゾーンに存在する限り、あなたは手札からアタックガーディアンを召喚する場合、そのアタックガーディアンのSFは1つ下がる。また、手札からアシストガーディアンを召喚する場合は、そのアシストガーディアンのSFは3つ下がる。
「よって、ウチは手札からSF【1】のアタックガーディアン【音界の剣士 クロー】をノーコストで召喚!」
【音界の剣士 クロー】
SF【1】
GT【アタック/ノーマル】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【1000】
戦宮カイト&天神セカイ:手札【7】
「新たなアタックガーディアンが召喚されたことで、ワールド・シードはジャンクゾーンに送られる。そして、ワールド・シードのトライブアビリティ発動!」
【ワールド・シード】
【トライブアビリティ】
【自】(アタックガーディアンのシフトステップ時にこのカードがジャンクゾーンに送られた時)
┗このカードをマテリアルカードとしてあなたのアタックガーディアンの下に置く。そうしたら、あなたのは自分の山札から【誕生】と名の付くドメインカードを1枚まで選び、手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
「神界創造!!」
セカイは、自分のデッキからドメインカードを手札に加える。
戦宮カイト&天神セカイ:手札【8】
「ウチが手札に加えるのは、ドメインカード【誕生音界 ドットサウンド】。さらに、今度はクローのポテンシャルアビリティ発動!」
【音界の剣士 クロー】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのシフトステップ時)
┗あなたは自分の山札の一番上のカードを1枚、マテリアルカードとしてこのカードの下に置く。
「デッキトップのカードをマテリアルセット。既にドメインゾーンにセットされてるゼロ・スペースをジャンクゾーンに送り、このカードをドメインゾーンにセットする!」
セットされていた【無重力世界 ゼロ・スペース】をジャンクゾーンに送って【誕生世界 ドットサウンド】をセットした。
戦宮カイト&天神セカイ:【7】
「さらに、ドメインゾーンからジャンクゾーンに送ったゼロ・スペースの効果発動!」
【無重力世界 ゼロ・スペース】
【自】(このカードがドメインゾーンからジャンクゾーンに送られた時)
┗このカードをあなたのアタックガーディアンのマテリアルカードにする。
「このカードはドメインゾーンからジャンクゾーンに送られた時、アタックガーディアンのマテリアルカードになる。よって、ゼロ・スペースをクローにマテリアルセット。さらにドットサウンドの起動効果を発動!」
【誕生音界 ドットサウンド】
【永】
┗このカードがドメインゾーンに存在する限り、あなたの手札・フィールドの【ワールドトライブ】のガーディアンカードのSFが1つ下がる。
【起】(COST:自分のマテリアルカードを1枚ジャンクゾーンに送る)
┗あなたのターン、コストを支払うことで発動できる。あなたのアタックゾーンに【音界の剣士 クロー】があるなら、あなたは自分の山札から【律界の王子 クロー】を1枚まで選び、手札に加える。その後、自分の山札をシャッフルする。
「クローのマテリアルカード1枚をジャンクゾーンに送って、デッキから【律界の王子 クロー】を手札に加えるよ」
戦宮カイト&天神セカイ:手札【8】
セカイは自分の手札を満足そうに見つめる。
「まあ、今の手札だったらこれぐらいが限界かな。ウチの行動はこれで終わりだよ、カイト」
「了解です、ダイスステップ!」
セカイの言葉に頷き、カイトはサイコロを振った。
サイコロの目は、【3】。
【ディヴァイン・レイピア】
【1】【3】【6】……相手のアタックガーディアンに100ダメージを与える。その後、あなたは自分の山札からカードを1枚ドローする。
【2】【4】【5】……あなたは自分の山札の一番上のカードを公開する。そのカードがガーディアンカードでないならジャンクゾーンに送り、ガーディアンカードであるならばそのカードのSFの数値だけ相手の山札のカードをジャンクゾーンに送る。この効果で相手の山札からカードが3枚以上ジャンクゾーンに送られた場合、あなたは自分の山札からカードを1枚ドローする。
「フォースを消費してバトルフェイズ!」
戦宮カイト&天神セカイ:フォース【▼▼】
「アタックアビリティの効果により」
カイトはイクサとヒデオを見る。
ヒデオは身構え、イクサは表情が強張る。
(来るなら来いっす、戦宮!)
(カイト……)
カイトはカオス・フィッシャーを指差す。
「俺は、効果対象にカオス・フィッシャーを選択する! よって、100ダメージを与える!」
「って、俺じゃないんすか!!」
【カオス・フィッシャー】
DG【0→100】
LP【1000→900】
「……っ」
カイトが自分を攻撃してきた。イクサはそう思った。
それがとても、イクサにはショックだった。
カイトは本当に自分を敵として見ている。分かっていたことなのに、いざ攻撃を受けてみれば、悲しさが込み上げてくる。
カイトは構わずに効果処理を行う。
「アタックアビリティの効果によりデッキからカードをドロー。さらに聖なる音楽隊のアシストアビリティを発動!」
【聖なる音楽隊】
【アシストアビリティ】
【自】(ドローフェイズとチャージフェイズ以外であなたが自分の山札からカードをドローした時)
┗アシストゾーンに存在するこのカードをジャンクゾーンに送り、あなたは自分の山札からカードを1枚ドローする。
「よって、聖なる音楽隊をジャンクゾーン送って1枚ドロー!」
戦宮カイト&天神セカイ:手札【10】
「俺は、これでターンエンド」
カイトはイクサに向かってエンドフェイズを宣言した。まるでイクサしか見えていないかのように。
一方で、セカイは「ふーん」と声を出して興味深そうにイクサとカイトを見つめる。
(部長が部長なら、部員は部員ってわけだね。あの時のキミにそっくりだよ、ユキヒコ)
そう思って、小さく笑う。
(全く、なんで人間の心ってこんなにも複雑なんだろうね)
イクサとヒデオのターンに移り、ドローフェイズとなる。
「俺達のターンっす、ドロー!」
「……ドロー」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【13】
「フォースチャージして、追加チャージっす!」
「フォースチャージして、追加ドロー」
ヒデオは追加チャージを、イクサは追加ドローをそれぞれ選択した。
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【11】
:フォース【▽▽▽▽▽】
現在、カイトとセカイのフィールドにはSF【1】のアタックガーディアンが2体、よって召喚制限によりSF【2】のガーディアンが召喚できる。
しかし、ヒデオはニヤリと笑みを浮かべる。
「フォースを2枚消費して手札から【セカンドヒーロー バラン】を召喚っす!」
【セカンドヒーロー バラン】
SF【2】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ヒーロー】
DG【0】
LP【2000】
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【10】
:フォース【▽▽▽▼▼】
「バランのポテンシャルアビリティを発動!」
【セカンドヒーロー バラン】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗前のガーディアンが【ヒーロートライブ】のガーディアンならば、あなたは自分の山札からカードを1枚ドローする。
「よって、デッキから1ドロー!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【11】
手札のスペルカードを相手に見せる。
「手札からスペルカード【ザックバランの共闘同盟】発動!」
【ザックバランの共闘同盟】
SP【0】
【ノーマルスペル】
【起】(COST:手札のこのカードをジャンクゾーンに送り、フォースを1枚消費する)
┗この効果はあなたのアタックゾーンとジャンクゾーンに【ファーストヒーロー ザック】と【セカンドヒーロー バラン】の1組みが存在し、尚且つあなたのフォースが3枚以上の時に発動できる。あなたは自分の山札からSF【3】の【ヒーロートライブ】のガーディアンカードを1枚まで選んでフォースを消費せずに召喚する。その後、その山札をシャッフルする。
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【10】
:フォース【▽▽▼▼▼】
「現れろ、俺のヒーロー! 【ストライクヒーロー ジェス】!!」
【ストライクヒーロー ジェス】
SF【3】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ヒーロー】
DG【0】
LP【3000】
「そして、ジェスのトライブアビリティ発動! 英雄の結託!」
【ストライクヒーロー ジェス】
【トライブアビリティ】
【起】(COST:手札からガーディアンカードを1枚選んでジャンクゾーンに送る)
┗このターンのエンドフェイズまで、このカードはこの効果のコストとなったガーディアンの【アタックアビリティ】を得る。
「この効果により、俺は手札のガーディアンカードをジャンクゾーンに送る。そのカードは【ヒーロー候補生 ドクロン】!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【9】
手札のガーディアンカードをジャンクゾーンに送り、今度はドクロンのカードに手をかざす。
「続いて、ドクロンの効果を発動するっす!」
【ヒーロー候補生 ドクロン】
【自】(COST:このカードがSF【3】以上のガーディアンの起動効果のコストとなった時)
┗あなたは自分の山札からカードを2枚ドローする。また、このカードがコストとなったのが【ヒーロートライブ】のガーディアンであった場合、自分の山札からカードを3枚ドローする。
「ドクロンはヒーロートライブの起動効果のコストになったので、デッキから3枚ドローできるっす!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手を【12】
「さて、俺はこんなもんすかね。イクサさんどうぞ」
「うん、俺は……」
イクサは手札のカードを見る。現在、カオス・フィッシャーにはアンダーカードが無いため、アタックアビリティは一種類しか持っていない。
攻撃はヒデオに任せ、自分は能力を順調に集めればいい。
そのことに、内心安堵していた。カイトに攻撃せずに済むからだ。
「俺は、手札からポテンシャルアビリティを発動する」
【カオス・ロアー】
【ポテンシャルアビリティ】
【永】
┗自分フィールド上のアタックゾーンに【カオストライブ】のカードがあるなら、手札のこのカードはSF【1】として扱う。
「よって、SF【1】として扱えるカオス・ロアーを、フォースを1枚消費して召喚!」
【カオス・ロアー】
SF【2】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【カオス】
DG【100】
LP【2500→2400】
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【11】
:フォース【▼▼▼▼▽】
「そしてトライブアビリティ発動! 魂の継承!!」
【カオス・ロアー】
【トライブアビリティ】
【永】
┗【カオストライブ】のガーディアンを召喚したアピアステップ時、前のガーディアンはアンダーカードとして、このガーディアンの下に置く。このガーディアンは下に置かれたアンダーカードの効果を全て受け継ぐ。
「カオス・ロアーはカオス・フィッシャーの能力を受け継ぐ」
「「っ?!」」
ヒデオとセカイは目を見開いてイクサのカオストライブを見つめる。
「仲間の能力を、受け継ぐ……すか?」
「へえ…噂には聞いてたけど、やっぱり独特なトライブアビリティだね」
カオストライブの能力に何かを感じたのか、二人とも表情が固い。
イクサは首を傾げる。
「一体どうしたんですか?」
「う、ううん。なんでもないよ!」
セカイは両手を振って笑顔を浮かべる。だが、どこかぎこちない。笑い声も乾いている。
不審に思うイクサに絶えず笑顔を浮かべる一方で、セカイの内心は戸惑いでいっぱいだった。
(どこに消えたのかと思ってたし、噂でまさかとも思ったけど、本当にあの魂の継承の使い手が現れるなんてね……)
セカイはヒデオにアイコンタクトを送ると、ヒデオも 神妙な顔つきで頷く。
イクサはヒデオに声をかける。
「あの、俺の行動はこれで終わりなんだけど……」
「え?! あ、ああ! そ、そうっすね、俺のダイスステップ!」
ヒデオはサイコロを振った。
出た目は【4】
「って、あああああ!!」
【ストライクヒーロー ジェス】
【1】【5】……相手のアタックガーディアンに1200ダメージを与える。この効果が発動したバトルフェイズ中に相手がカウンター効果を発動しなかった場合、あなたは自分の山札からカードを2枚ドローする。
【2】【3】(効果で追加されたアタックアビリティ)……あなたは自分のジャンクゾーンからカードを2枚まで手札に加える。この効果が発動したバトルフェイズ中に相手がカウンター効果を発動しなかった場合、あなたは相手の手札を1枚選んでジャンクゾーンに送る。
該当する効果が無いため、ストライクヒーロー ジェスは弱体化する。
【ストライクヒーロー ジェス】
【弱体化】
「あぁぁぁぁ……もうイクサさんのせいで動揺したからっすよ!」
「ええ?! …な、なんかごめん」
「くぅぅぅ。次のターン、大ダメージは免れないっす………」
「っ!」
今のイクサ達のフィールドにはSF【3】のストライクヒーロー ジェスが1体、次のカイト達のターンで召喚制限によりSF【4】のガーディアンが手札から召喚可能となる。
SF【4】のガーディアンのアタックアビリティならば、弱体化しているジェスを仕留めるには充分な火力を秘めている可能性がある。
「ターンエンドっす」
ヒデオがエンドフェイズを宣言したことでターンがカイトとセカイに移る。
カイトとセカイはデッキからカードをドローする。
「ドローフェイズ、ドロー! フォースチャージして追加チャージ!」
「ウチも同様にフォースチャージしてから追加チャージするよ」
戦宮カイト&天神セカイ:手札【8】
:フォース【▽▽▽▽▽▽】
「俺はライフカウンターを2つ消費してデッキからカードを2枚ドローする!」
戦宮カイト:ライフカウンター【4→2】
カイトはライフカウンターを2つ消費してデッキからカードをドローし、手札を増強する。
戦宮カイト&天神セカイ:手札【10】
カイトはイクサ達のフィールドを見る。イクサ達のフィールドにはSF【3】のカードが1枚、よってSF【4】のカードを手札から召喚できるが、そうすると残るフォースの枚数は2枚。内1枚はバトルフェイズ用に取っておくとしても、残るフォースは1枚。流石にセカイの行動を制限するのはタッグバトルの戦術としてはナンセンスである。
カイトはセカイに話しかける。
「セカイさん、どうしましょう?」
「うん? だからウチは言ってるじゃん。好きなようにしなって。このバトルに関しては、ウチはキミに何も口出しはしない。キミの戦術に沿う形でウチなりのプレイングを貫くだけだよ」
「……」
カイトは手札のカードを見る。
セカイはカイトに好きなようにしろと言う。
「俺は、フォースを3枚消費して手札からアタックガーディアン【ディヴァイン・ネイビー】を召喚!」
【ディヴァイン・ネイビー】
SF【3】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ディヴァイン】
DG【0】
LP【3000】
戦宮カイト&天神セカイ:手札【9】
:フォース【▽▽▽▼▼▼】
「あれ? いいのかい、SF【4】のガーディアンを召喚しなくて」
「これが俺にとっての最善手なんです」
「へぇ……」
カイトの言葉を受けて、セカイも手札のカードを選択する。
「ウチはフォースを2枚消費して、手札からアタックガーディアン【律界の王子 クロー】を召喚!」
【律界の王子 クロー】
SF【2】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【2000】
戦宮カイト&天神セカイ:手札【8】
:フォース【▽▼▼▼▼▼】
「律界の王子 クローのアピアステップ時、ポテンシャルアビリティを発動!」
【律界の王子 クロー】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたは自分の山札の一番上から2枚のカードをアタックガーディアンのマテリアルカードにする。
「よって、デッキトップから2枚のカードをマテリアルセット。さらに、アピアステップからシフトステップに移行し、前のガーディアンである音界の剣士 クローはジャンクゾーンに送られる。そしてトライブアビリティ発動! 神界創造!!」
【音界の剣士 クロー】
【トライブアビリティ】
【自】(アタックガーディアンのシフトステップ時にこのカードがジャンクゾーンに送られた時)
┗あなたのドメインゾーンにセットされているドメインカードをアタックガーディアンのマテリアルカードにする。あなたは自分の山札から【成長律界 メロディウス】を1枚選んで手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
「この効果により、ウチはドメインゾーンのドットサウンドをクローのマテリアルカードにし、デッキからドメインカード【成長律界 メロディウス】を手札に加える!」
戦宮カイト&天神セカイ:手札【9】
「そして、ウチはこのメロディウスをドメインゾーンにセット!」
【成長律界 メロディウス】
【永】
┗このカードがドメインゾーンに存在する限り、あなたのアタックガーディアンが受けるダメージ量はX00軽減する。(Xの数値はあなたの【ワールドトライブ】のアタックガーディアンのSF)
戦宮カイト&天神セカイ:手札【8】
「そして、律界の王子 クローのバーストアビリティを発動!!」
【律界の王子 クロー】
【バーストアビリティ】
【起】(COST:マテリアルカード1枚をジャンクゾーンに送る)
┗この効果はあなたのドメインゾーンに【成長律界 メロディウス】が存在する場合にのみ発動できる。あなたは自分の山札から【聖剣 シルヴァニア】を1枚選んで手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
戦宮カイト&天神セカイ:手札【9】
「さらにメロディウスの起動効果を発動!」
【成長律界 メロディウス】
【起】(COST:あなたのアタックガーディアンのマテリアルカード1枚をジャンクゾーンに送る)
┗この効果はあなたのアタックゾーンに【律界の王子 クロー】が存在している場合にのみ発動できる。あなたは自分の山札から【奏界の王 クロー】を1枚選んで手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
「ウチはデッキから新たなクローを手札に加える」
戦宮カイト&天神セカイ:手札【10】
「手札からアシストガーディアン【聖剣 シルヴァニア】を召喚!」
【聖剣 シルヴァニア】
SF【0】
GT【ノーマル/アシスト】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【100】
戦宮カイト&天神セカイ:手札【9】
「シルヴァニアのポテンシャルアビリティ発動!」
【聖剣 シルヴァニア】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたのアタックガーディアンのマテリアルカードとなっているドメインカードの種類数だけ、あなたは自分の裏状態のフォースを表状態にする。
「ウチのマテリアルカードとなっているマテリアルカードは3種類、よって3枚のフォースを表状態にするよ」
戦宮カイト&天神セカイ:フォース【▽▽▽▽▼▼】
「……っ」
セカイのプレイングを見て、カイトは目を見開く。
流れるような効果の連鎖、まるで物語のように紡がれるかのようなコンボ。
思わず目を見張ってしまう。
「なんの、ウチの世界はまだまだ止まらないよ! フォースを3枚消費して手札からアタックガーディアン【奏界の王 クロー】を召喚!」
【奏界の王 クロー】
SF【3】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【3000】
戦宮カイト&天神セカイ:手札【8】
:フォース【▽▼▼▼▼▼】
「先程と同様、アピアステップ時の効果発動!」
【奏界の王 クロー】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたは自分の山札から1枚のカードをアタックガーディアンのマテリアルカードにし、カードを1枚ドローする。
「デッキからカード1枚をマテリアルセット、アンド、ドロー! そしてシフトステップ、律界の王子 クローのトライブアビリティを発動! 神界創造!!」
戦宮カイト&天神セカイ:手札【9】
【律界の王子 クロー】
【トライブアビリティ】
【自】(アタックガーディアンのシフトステップ時にこのカードがジャンクゾーンに送られた時)
┗あなたのドメインゾーンにセットされているドメインカードをアタックガーディアンのマテリアルカードにする。あなたは自分の山札から【発展奏界 プレイブレス】を手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
「よって、既にセットされているメロディウスをマテリアルセットして、デッキからドメインカード【発展奏界 プレイブレス】を手札に加える。そしてこれをドメインゾーンにセット!」
【発展奏界 プレイブレス】
【永】
┗このカードがドメインゾーンに存在する限り、あなたがガーディアンを手札から召喚する度に、自分の山札からカードを裏状態でチャージゾーンに置く。
「そして、プレイブレスの起動効果を発動!」
【発展奏界 プレイブレス】
【起】(COST:アタックガーディアンのマテリアルカード1枚をジャンクゾーンに送る)
┗この効果はあなたのアタックゾーンに【奏界の王 クロー】が存在している場合にのみ発動できる。あなたは自分の山札から【曲界の剣王 クロー】を1枚選んで手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
「マテリアルカード1枚をジャンクゾーンに送り、デッキからクローを1枚手札に加える」
戦宮カイト&天神セカイ:手札【10】
「さて、と。まあこんなもんかな。はい、カイト」
「は、はい! ダイスステップ!」
カイトが振ったサイコロの目は【3】
【ディヴァイン・ネイビー】
【1】【2】【3】【4】【5】【6】……あなたの山札の一番上のカードを公開する。そのカードがアタックガーディアンなら手札に加え、相手のアタックガーディアンに1000ダメージを与える。もしそうでないのならば、公開したカードをジャンクゾーンに送る。
「デッキトップを公開」
【ディヴァイン・ナイト】
戦宮カイト&天神セカイ:手札【11】
「ディヴァイン・ナイトはアタックガーディアン。よって、俺は――」
カイトはイクサのカオス・フィッシャーとヒデオの弱体化しているジェスのガーディアンを見る。
普通なら、ここは弱体化しているジェスに攻撃を与えるべきだ。ディヴァイン・ネイビーのダメージ効果は1000ダメージ、よってジェスに攻撃すれば弱体化によりそのダメージ量は2倍の2000の大ダメージとなるからだ。
だが、カイトの意識はどうしてもイクサに向く。
「俺は、俺は……っ!」
「カイト、キミの思うように……キミの心に浮かんだ相手に攻撃すればいい」
「え……」
「キミの敵は、誰なんだい?」
「俺の、敵?」
「そう。ヒデオ? それとも、チームメイトのイクサ?」
「そ、れは……」
カイトの瞳が揺れる。
チームメイトは仲間、だが今は敵。
そう、カイトにとって……天才は全て彼の居場所を奪う。
「本当にイクサはキミの居場所を奪うのかい……?」
「っ…俺は!!!」
カイトはイクサの方を指を差す。
「アタックアビリティの効果対象は、カオス・ロアーだ!」
「~~~っ!!」
ヒデオは顔を歪める。
「さっきからイクサさんの方ばっか、しかも俺のジェスは弱体化してるっていうのに! 眼中無しにも程があるっす!!」
「っ……」
イクサはカイトの顔を見て固まる。カイトの表情には、苦痛が滲み出ているからだ。
【カオス・ロアー】
DG【100→1100】
LP【2400→1400】
「なあ、カイ――」
「行くっすよ、イクサさん! 戦宮の奴に目に物見せてやるっすから!! 俺のターン、ドロー!」
「……ドロー!」
「フォースチャージして追加チャージ!」
「同じく、追加チャージ」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【9】
:フォース【▽▽▽▽▽▽▽▽▽】
「さっきの天神部長達みたいに、俺達もライフカウンターを消費して手札補充するっすよ、イクサさん!」
「う、うん!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:ライフカウンター【4→2】
:手札【13】
「飛ばして行くっすよ、俺はフォースを4枚消費して手札からアシストガーディアン【英雄の導き手 リード】を召喚!」
【英雄の導き手 リード】
SF【4】
GT【ノーマル/アシスト】
Tr【ヒーロー】
DG【0】
LP【2700】
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【12】
:フォース【▽▽▽▽▽▼▼▼▼】
「リードのアシストアビリティを発動!」
【英雄の導き手 リード】
【アシストアビリティ】
【起】(COST:手札からカードを2枚選んでジャンクゾーンに送る)
┗アシストゾーンに存在するこのカードをジャンクゾーンに送り、あなたは自分のアタックガーディアンを選択する。選択したガーディアンのSFより2つ上の数値のGT【ノーマル/アタック】のガーディアンを手札からフォースを消費せずに召喚制限を無視して召喚する。
「リードをジャンクゾーンに送って【ストライクヒーロー ジェス】を選択、そのSFは3で、2つ上はSF【5】。来い、【バーニングヒーロー スサノヲ】!!」
【バーニングヒーロー スサノヲ】
SF【5】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ヒーロー】
DG【0】
LP【5000】
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【9】
「凄い……」
一瞬にして切り札級のSF【5】のガーディアンが召喚されたことにイクサは目を見開く。
「戦宮ぁぁ……これが俺の本気っすよ!! 英雄の結託!!!」
【バーニングヒーロー スサノヲ】
【トライブアビリティ】
【起】(COST:手札からガーディアンカードを2枚選んでジャンクゾーンに送る)
┗このターンのエンドフェイズまで、このカードはコストにしたガーディアンのアタックアビリティを得る。この効果のコストにしたガーディアンカードが全て【ヒーロートライブ】である場合、相手フィールド上のガーディアンを1枚まで選んで【弱体化】する。
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【7】
ヒデオは自分の2枚の手札をジャンクゾーンに送った。これでヒデオの手札は0枚。まさに捨て身の攻勢である。
「敵を焼き尽くす灼熱の業火! 俺の手札コストは全てヒーロートライブ、よってディヴァイン・ネイビーを弱体化させる!」
【ディヴァイン・ネイビー】
【弱体化】
「俺のディヴァイン・ネイビーが……」
「うっわー、ヒデオの奴、相変わらず容赦ないねー」
ディヴァイン・ネイビーが弱体化した以上、大ダメージは避けられないだろう。
「さあ、イクサさん!」
「……俺はフォースを4枚消費して、手札からアタックガーディアン【カオス・パイルパンツァー】を召喚!」
【カオス・パイルパンツァー】
SF【4】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【カオス】
DG【1100】
LP【5000→3900】
聖野イクサ&輝島ヒデオ:手札【6】
:フォース【▽▼▼▼▼▼▼▼▼】
「トライブアビリティ発動! 魂の継承!! カオス・パイルパンツァーは仲間の魂を受け継ぐ! そして、ポテンシャルアビリティ発動!」
【カオス・パイルパンツァー】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたは自分の山札から【カオストライブ】のガーディアンカードを2枚まで選んで、自分フィールド上の全てのガーディアンにそれぞれ1枚ずつアンダーカードにする。その後、その山札をシャッフルする。
「俺はデッキから2枚のガーディアンカードを選択し、パイルパンツァーと巫女ナイトに1枚ずつアンダーカードとして下に置く。俺の行動は、これで終了」
「よっしゃあ! 俺のダイスステップ!」
ヒデオは勢いよくサイコロを振った。サイコロの目は【4】
【バーニングヒーロー スサノヲ】
【1】【4】……相手のアタックガーディアンにX000ダメージを与える。(Xの数値は、あなたの手札枚数+2)
【5】【6】(効果で追加されたアタックアビリティ)……あなたは自分の山札からカードを2枚ドローする。
【2】【3】(効果で追加されたアタックアビリティ)……相手の山札からカードを4枚ジャンクゾーンに送る。
「フォースを消費してバトルフェイズ!」
聖野イクサ&輝島ヒデオ:フォース【▼▼▼▼▼▼▼▼▼】
「俺達の手札枚数の合計は6枚、よってディヴァイン・ネイビーに8000ダメージ……と言いたいが、ネイビーは弱体化しているから、2倍の16000だ!!」
「「い、16000?!」」
イクサとカイトは目を見開く。一方でセカイは「あーあ。相変わらず空気の読めない真っ直ぐさ」と声を漏らす。
「ヒデオ、そんなに浪費するんじゃなくてもっと手札を大切にしなさいっていつも言ってるよね」
「いやぁ、でもこれが俺の持ち味なもんで」
「全く……闇雲なパワーだけじゃ、避けられればそれだけ反動も強いものだって、ね!!」
セカイは手札のカードを手に取る。
「手札からカウンターカード【メタルゲート】発動!」
【メタルゲート】
Force【0】
【カウンター】
【自】(カウンターステップ時)
┗あなたのドメインゾーンにドメインカードがセットされてる場合、相手のダメージ効果1つを選択してそのダメージ量を半分にする。
戦宮カイト&天神セカイ:手札【10】
「これにより、ネイビーが受けるダメージは半分になる」
「それでも、まだネイビーのライフは――」
「手札の2枚のプリベントアビリティを発動するよ!」
【ワールド・ゲートキーパー】
【プリベントアビリティ】
【自】(ダメージ効果が発動された時)
┗手札のこのカードをジャンクゾーンに送り、あなたのガーディアンをこのカードのLPの値だけリペアする。
戦宮カイト&天神セカイ:手札【8】
「ワールド・ゲートキーパーのLPは3000。それを2回発動させたことでディヴァイン・ネイビーは6000リペアするよ」
【ディヴァイン・ネイビー】
DG【0→-6000】
LP【3000→9000】
「これなら、たとえ8000ダメージであろうと、耐えることはできる」
【ディヴァイン・ネイビー】
DG【-6000→2000】
LP【9000→1000】
「くっ、天神部長、余計なことを……」
「大丈夫だよ、最後はウチが仕留めるから」
「……え?」
「ふふ、まあ楽しみにしててね」
「……ターンエンドっす」
イクサ達のターンが終わり、カイト達のターンにへと切り替わる。
セカイはカイトに声をかける。
「ほら、ウチらのターンだよ」
「は、はい……。ドローフェイズ、ドロー!」
カイトはドローしたカードを見つめる。
【戦友と共に】
「っ?!」
思わず手を強く握る。
「ねえ、カイト」
すると、イクサがカイトに声をかけた。
「そろそろ教えてほしいんだ、俺は、お前に何かしたの?」
「……何も、しちゃいないさ」
「だったらどうして!」
「お前は、俺にとって越えるべき壁なんだ。その壁を越えられなきゃ、俺はまた居場所を失っちまうんだ」
「居場所を失う? ……もしそれが理由なのだとしたら、それは勘違いだよカイト」
「え…」
「俺達が目指す全国大会は5人全員で出場するものだよ。誰一人、欠けちゃいけない。カイトの居場所は、ちゃんとここにあるんだ!」
「……」
「それに、カイトのポジションは俺が奪うには大きすぎるよ」
「俺のポジションが、大きい?」
「そう。覚えてる? 俺達の初めてのタッグバトルの時のことを」
「……ああ」
「だったら分かるよね。俺は優柔不断で消極的で、物事を変に真面目に見る面倒な奴だって。一方でカイトは、本当に強引で、無駄にポジティブで、変なところで熱血漢で――でも、お前のそういう性格のおかげで、俺達はいつだって前に進めるんだ。少なくとも、カイトがいなかったら俺はここにはいない。そしてそれは、俺には絶対に真似できない、カイトだけの才能なんだ。だから、カイトの居場所はカイトだけの物で誰にも代わりなんて務められないし俺には荷が重すぎる」
「俺だけの、居場所」
「もし居場所を失ったって感じたのだとしたら、それは誰かに奪われたんじゃなくて、カイトが自分で捨てただけだ」
「っ?!」
――俺が、捨てただけ?――
イクサの言葉がカイトの中で大きく反響する。
聞きたくない、もうあの時の居場所は存在しない。
その思いで耳に蓋をしたくなる。
だが、イクサはトドメとばかりにカイトに言う。
「カイトが捨てない限り、居場所はずっとそこにあるんだ!」
「っ!!」
カイトは手札をテーブルに置き、項垂れる。
「お、俺は……」
イクサのカイトのやり取りを見ていたセカイはカイトに呟く。
「カイト、捨てるつもりがないならゲームを続けるんだ」
「っ…分かり、ました」
カイトは顔を上げて、チャージフェイズに移行する。
「フォースチャージして、追加チャージ!」
「じゃあ、ウチはフォースチャージして、追加ドローだよ」
戦宮カイト&天神セカイ:手札【9】
:フォース【▽▽▽▽▽▽▽▽▽】
セカイは追加ドローしたカードを見つめる。
(ふーん、やっぱりこうなる運命なんだね)
そう思案してフフフと可笑しそうに笑う。
サモンフェイズに移行し、カイトフォースを6枚裏返す。
「俺はフォースを6枚消費して、アタックガーディアン【ディヴァイン・ナイト】を召喚!」
【ディヴァイン・ナイト】
SF【6】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ディヴァイン】
DG【2000】
LP【6000→4000】
「手札からガーディアンが召喚されたことで、プレイブレスの永続効果により、デッキトップのカードを裏状態でチャージゾーンに置かせてもらうよ」
セカイは自分の山札の一番上のカードを裏状態でチャージゾーンに置いた。
戦宮カイト&天神セカイ:手札【8】
:フォース【▽▽▽▼▼▼▼▼▼▼】
そして、待ってましたと言わんばかりにセカイは手札のカードを選択して公開する。
「手札からスペルカード【パートナーチェンジ】発動!」
【パートナーチェンジ】
SP【2】
【ノーマルスペル】
【起】(COST:手札のこのカードをジャンクゾーンに送る)
┗あなたは自分と相手のパートナーをそれぞれ1名ずつ選び、そのプレイヤーを交換する。(そのプレイヤーの手札やフィールドなども交換される。)
「ウチはこの効果でヒデオとカイトを交換するよ」
「「「えっ?!」」」
まさかのカード効果に、セカイ以外の3人は目を剥く。
カード効果により、パートナーの交換が行われる。
聖野イクサ&戦宮カイト:手札【12】
:フォース【▼▼▼▼▼▼▼▼▼】
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【1】
:フォース【▽▽▽▼▼▼▼▼▼▼】
まさかの事態にイクサ達3人は戸惑うばかり。一方でセカイはニコニコと笑顔を浮かべて屈伸する。
「はぁ~~、やっと肩の荷が降りたよ。じゃ、ここからはウチのターンってことで、飛ばしていくよ!」
新たなタッグメンバーでのバトル。セカイは己のライフカウンターを消費する。
「ライフカウンターを2つ消費して、デッキからカードを2枚ドロー!」
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【3】
「手札からスペルカード【世界樹の収穫祭】発動!」
【世界樹の収穫祭】
SP【0】
【ノーマルスペル】
【起】(COST:手札のこのカードをジャンクゾーンに送る)
┗あなたのアタックガーディアンのマテリアルカードとなっているドメインカードの枚数だけ、裏状態のフォースを表状態にする。この効果で4枚以上のフォースが表状態になった場合、あなたは自分の山札からカードを1枚ドローする。
「ウチのアタックガーディアンのマテリアルカードに含まれているドメインカードの枚数は4枚。よって、フォースを4枚表状態に回復し、さらにデッキから1枚ドロー!」
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【3】
:フォース【▽▽▽▽▽▽▽▼▼▼】
「そして、フォースを4枚消費して手札からアタックガーディアン【曲界の剣王 クロー】を召喚!」
【曲界の剣王 クロー】
SF【4】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【4000】
「手札からガーディアンを召喚したので、プレイブレスの永続効果発動、デッキトップのカードを裏状態でチャージゾーンに置くよ」
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【2】
:フォース【▽▽▽▼▼▼▼▼▼▼▼】
「クローのアピアステップ時、ポテンシャルアビリティ発動!」
【曲界の剣王 クロー】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたは自分の山札からカードを1枚をアタックガーディアンのマテリアルカードにする。また、前のガーディアンが【ワールドトライブ】のガーディアンである場合、あなたは裏状態のフォースを1枚選んで表状態にできる。
「この効果によりデッキトップのカードをマテリアルセットして、フォースを1枚回復!」
輝島ヒデオ&天神セカイ:フォース【▽▽▽▽▼▼▼▼▼▼▼】
「そして、前のガーディアンがジャンクゾーンに送られるシフトステップ時、奏界の王 クローのトライブアビリティ発動! 神界創造!」
【奏界の王 クロー】
【トライブアビリティ】
【自】(アタックガーディアンのシフトステップ時にこのカードがジャンクゾーンに送られた時)
┗ドメインゾーンにセットされているドメインカードをアタックガーディアンのマテリアルカードにし、あなたは自分の山札から【完成曲界 エンドソング】を手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
「よって、既にドメインゾーンにセットされているプレイブレスをマテリアルカードとしてマテリアルセットし、デッキからエンドソングを手札に加える。そして、エンドソングをドメインゾーンにセットする!」
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【2】
【完成曲界 エンドソング】
【永】
┗このカードがドメインゾーンに存在する限り、あなたが手札からガーディアンを召喚する度に相手は自分のフォースを1枚選んでジャンクゾーンに送らなければいけない。
「さらに、エンドソングの起動効果を発動!」
【完成曲界 エンドソング】
【起】(COST:あなたのマテリアルカード1枚をジャンクゾーンに送る)
┗この効果はあなたのアタックゾーンに【曲界の剣王 クロー】が存在する場合にのみ、発動できる。あなたは自分の山札から【響界の剣皇 クロー】を1枚選んで手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
「この効果により、ウチはデッキからクローを手札に加える!」
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【3】
「そして手札からポテンシャルアビリティを発動!」
【完成界の巫女 ソウナ】
【永】
┗あなたのアタックガーディアンのマテリアルカードとなっているドメインカードの枚数だけ、手札のこのカードのSFは下がる。
「ソウナのSFは3、そしてマテリアルカードとなっているドメインカードの枚数は5枚。よって、ソウナをノーコストで召喚する!」
セカイはまるで躍りでも舞うかのように次々にカードを選択していく。
【完成界の巫女 ソウナ】
SF【3】
GT【ノーマル/アシスト】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【2000】
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【2】
「手札からガーディアンを召喚したので、エンドソングの永続効果により、イクサはフォースを1枚選んでジャンクゾーンに送らなければならない」
「っ…」
イクサは苦虫を噛み締めた表情を浮かべて自分のフォースを1枚ジャンクゾーンに送る。
聖野イクサ&戦宮カイト:フォース【▼▼▼▼▼▼▼▼】
「そして、ソウナのアシストアビリティ発動!」
【完成界の巫女 ソウナ】
【アシストアビリティ】
【起】(COST:無し)
┗【完成界の巫女 ソウナ】の、この効果は1ターンに一度しか発動できない。あなたのドメインゾーンに【完成】と名の付くドメインカードが存在している場合、あなたは自分のジャンクゾーンからカードを3枚まで選んで手札に加える。
「よって、ジャンクゾーンからカードを3枚手札に加えるよ」
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【5】
「ソウナの効果でジャンクゾーンから手札に回収した【聖剣 シルヴァニア】を召喚!」
【聖剣 シルヴァニア】
SF【0】
GT【ノーマル/アシスト】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【100】
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【4】
「シルヴァニアのポテンシャルアビリティを発動!」
【聖剣 シルヴァニア】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたのアタックガーディアンのマテリアルカードとなっているドメインカードの種類数だけ、あなたは自分の裏状態のフォースを表状態にする。
「マテリアルカードとなっているドメインカードの枚数は5枚、だけどシルヴァニアが参照するのは種類数だから、ウチはフォースを4枚回復するよ」
輝島ヒデオ&天神セカイ:フォース【▽▽▽▽▽▽▽▼▼▼▼】
怒濤のサーチとフォース回復に、イクサ達は戦慄すら覚える。
しかし、セカイの行動はまだまだ終わらない。
「ウチはフォースを5枚消費して、手札から【響界の剣皇 クロー】を召喚!」
【響界の剣皇 クロー】
SF【5】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【5500】
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【3】
:フォース【▽▽▼▼▼▼▼▼▼▼▼】
「手札からクローを召喚したことで、エンドソングの永続効果発動。今度はカイトがフォースを1枚ジャンクゾーンに送ってもらおうか」
「……敵になった瞬間、容赦ないですね」
カイトは苦笑しつつ、フォースを1枚選んでジャンクゾーンに送る。
聖野イクサ&戦宮カイト:フォース【▼▼▼▼▼▼▼】
「そしてクローのポテンシャルアビリティ発動!」
【響界の剣皇 クロー】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗あなたは自分の山札からカード1枚をアタックガーディアンのマテリアルカードとする。その後、山札からカードを1枚ドローする。
「この効果によりマテリアルセットして、1枚ドロー! さらに、シフトステップ時、トライブアビリティ発動! 神界創造!!」
【曲界の剣王 クロー】
【トライブアビリティ】
【自】(アタックガーディアンのシフトステップ時にこのカードがジャンクゾーンに送られた時)
┗ドメインゾーンにセットされているドメインカードをアタックガーディアンのマテリアルカードにして、あなたは自分の山札から【進化響界 ハーモニクス】を1枚選んで自分の手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【5】
「そして、デッキからハーモニクスを手札に加えて、このカードをドメインゾーンにセット! セット時の自動効果をスキップしてそして起動効果発動!」
【進化響界 ハーモニクス】
【起】(COST:マテリアルカード1枚をジャンクゾーンに送る)
┗この効果はあなたのアタックゾーンに【響界の剣皇 クロー】が存在する場合にのみ、発動できる。あなたは自分の山札から【神界皇 クライシス】を1枚選んで自分の手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
「よって、デッキからクライシスを手札に加えさせてもらうよ」
「まるで独り遊びだ……」
思わずイクサが溢した言葉にセカイは「チッチッチ」と言って人差し指を左右に振る。
「ソリティアはもうちょっとだけ続くよーん。ジャンクゾーンから回収したスペルカード【世界樹の収穫祭】の効果発動!」
【世界樹の収穫祭】
SP【0】
【ノーマルスペル】
【起】(COST:手札のこのカードをジャンクゾーンに送る)
┗あなたのアタックガーディアンのマテリアルカードとなっているドメインカードの枚数だけ、裏状態のフォースを表状態にする。この効果で4枚以上のフォースが表状態になった場合、あなたは自分の山札からカードを1枚ドローする。
「マテリアルカードとなっているドメインカードは6枚。よって、フォースを6枚回復するよ。そして1枚ドロー!」
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【4】
:フォース【▽▽▽▽▽▽▽▽▼▼▼】
セカイは楽しそうに笑顔を浮かべながらフォースを6枚裏返す。
「フォースを6枚消費して、手札から召喚! 出でよ、究極世界を統べし皇! 【神界皇 クライシス】!!」
【神界皇 クライシス】
SF【6】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【6500】
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【3】
:フォース【▽▽▼▼▼▼▼▼▼▼▼】
「シフトステップ時、響界の剣皇 クローのトライブアビリティ発動!」
【響界の剣皇 クロー】
【トライブアビリティ】
【自】(アタックガーディアンのシフトステップ時にこのカードがジャンクゾーンに送られた時)
┗ドメインゾーンにセットされているドメインカードをアタックガーディアンのマテリアルカードにし、あなたは自分の山札から【極星神界 シンフォニア】を手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。
「よって、シンフォニアを手札に加えてこれをそのままセット!」
【極星神界 シンフォニア】
【永】
┗このカードがドメインゾーンに存在する限り、あなたのアタックガーディアンのマテリアルカードとなっているドメインカードは全てアタックガーディアンのアンダーカードとなる。
「シンフォニアの永続効果により、マテリアルカードとなっているドメインカードは全てクライシスのアンダーカードになる!」
セカイはクライシスの下に裏状態で積まれているマテリアルカードの中からドメインカードだけを表状態にして、再びクライシスの下に置いた。
「クライシスのトライブアビリティ発動! 神界創造!!」
【神界皇 クライシス】
【トライブアビリティ】
【永】
┗このカードがアタックゾーンに存在している限り、あなたのドメインゾーンにセットされているドメインカードに、このカードのアンダーカードとなっている全てのドメインカードの名称を与える。
「よってシンフォニアは、ゼロ・グラビティ、ドットサウンド、メロディウス、プレイブレス、エンドソング、ハーモニクスの6種類のカード名を全て得る! さらに手札からスペルカード【巫女の召喚術】を発動!」
【巫女の召喚術】
SP【1】
【ノーマルスペル】
【起】(COST:手札のこのカードをジャンクゾーンに送り、フォースを1枚消費する)
┗あなたは自分の手札から【巫女】と名の付くガーディアンを1枚まで選んでフォースを消費せずに召喚できる。
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【2】
:フォース【▽▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼】
「よって、【完成界の巫女 ソウナ】をノーコストで召喚!」
【完成界の巫女 ソウナ】
SF【3】
GT【ノーマル/アシスト】
Tr【ワールド】
DG【0】
LP【2000】
輝島ヒデオ&天神セカイ:手札【1】
「ふー、まあ、これだけ展開できればまあまあかなぁ。さて、と……じゃあダイスステップに移行するよ!」
セカイは勢いよくサイコロを振る。サイコロの目は【6】
【神界皇 クライシス】
【1】……相手の山札からカードを15枚、ジャンクゾーンに送る。あなたのドメインゾーンに【誕生世界 ドットサウンド】が存在しない場合、このカードはこのターンのエンドフェイズ時に【弱体化】する。
【2】……相手の手札からカードを3枚まで選んでジャンクゾーンに送る。あなたのドメインゾーンに【成長律界 メロディウス】が存在しない場合、このカードはこのターンのエンドフェイズ時に【弱体化】する。
【3】……相手のフォースを3枚まで選んでジャンクゾーンに送る。あなたのドメインゾーンに【発展奏界 プレイブレス】が存在しない場合、このカードはこのターンのエンドフェイズ時に【弱体化】する。
【4】……このカードのLPを1500リペアする。あなたのドメインゾーンに【完成曲界 エンドソング】が存在しない場合、このカードは【弱体化】する。
【5】……相手のアシストガーディアン1体をジャンクゾーンに送る。あなたのドメインゾーンに【進化響界 ハーモニクス】が存在しない場合、このカードは【弱体化】する。
【6】……相手のアタックガーディアンに5000ダメージを与える。あなたのドメインゾーンに【極星神界 シンフォニア】が存在しない場合、このカードは【弱体化】する。
輝島ヒデオ&天神セカイ:【▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼】
「フォースを1枚消費して、バトルフェイズ! ディヴァイン・ナイトに5000ダメージを与える!」
「っ?!」
カイトは自分の手札を見て、そして顔を歪める。これだけの手札があるというのに、防御札が1枚も無いのだ。
イクサはカイトを救うためにアビリティの発動を宣言する。
「カイト! 巫女ナイトのカウンターアビリティ発動!!」
【カオス・巫女・ナイト】
【カウンターアビリティ】
【自】(カウンターステップ時)
┗1ターンに一度、自分のアタックガーディアンに与えられるダメージ効果をこのカードに変更できる。ただし、ダメージ効果の対象がこのカードである場合、この効果は発動できない。
「よって、攻撃対象を巫女ナイトに変更!」
イクサが発動させたカウンターアビリティに対し、セカイは思わず目を丸める。
「あーらら、そういえばそのカードがあったのをすっかり忘れてた」
すかさずヒデオはセカイにツッコミを入れる。
「って忘れないで下さいっすよ、天神部長!」
「めんぼくなーい、めんぼくなーい」
【カオス・巫女・ナイト】
DG【0→5000】
LP【1700→0】
ライフが0になったことでカオス・巫女・ナイトとそのアンダーカードがジャンクゾーンに送られる。
「巫女ナイトがジャンクゾーンに送られたことで、アンダーカードとなっていたカオス・チャージャーもジャンクゾーンに送られる。 チャージャーのポテンシャルアビリティ発動!」
【カオス・チャージャー】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードがジャンクゾーンに送られた時)
┗あなたは自分の山札から【カオストライブ】のカードを2枚まで選び、表状態でチャージゾーンに置く。
聖野イクサ&戦宮カイト:フォース【▽▽▼▼▼▼▼▼▼】
イクサはメインデッキからカードを2枚選択し、チャージゾーンに置く。
続いて巫女ナイトの効果を発動させる。
「巫女ナイトのアシストアビリティ発動!」
【カオス・巫女・ナイト】
【アシストアビリティ】
【自】(このカードがアシストゾーンからジャンクゾーンに送られた時)
┗この効果は、あなたのチャージゾーンのフォースが5枚以上なら発動できる。フォースを2枚消費し、あなたは自分の山札から【カオス・ナイト】をフォースを消費せずに召喚する。その後、その山札をシャッフルする。
「フォースを2枚消費してデッキから【カオス・ナイト】をノーコストで召喚!!」
【カオス・ナイト】
SF【5】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【カオス】
DG【1100】
LP【6000→4900】
聖野イクサ&戦宮カイト:フォース【▼▼▼▼▼▼▼▼▼】
「【カオス・ナイト】の、ポテンシャルアビリティ発動!」
【カオス・ナイト】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードが【カオス・巫女・ナイト】の効果によって召喚された時)
┗相手のガーディアンを1体まで選択し、2000ダメージを与える。
「よって、クライシスに2000ダメージを与える!」
「ほぇー、すっごい効果だねぇ。でも、そう易々と喰らうつもりはないよ。こっちもソウナのカウンターアビリティを発動!」
「っ?!」
【完成界の巫女 ソウナ】
【カウンターアビリティ】
【自】(カウンターステップ時)
┗この効果はあなたのドメインゾーンに【完成】と名のついたドメインカードが置かれている場合にのみ、1ターンに一度だけ発動できる。あなたのアタックガーディアンが受けるダメージ効果1つの数値を半分にする。
「よって、クライシスが受けるダメージは半分の1000となる!」
【神界皇 クライシス】
DG【0→1000】
LP【6500→5500】
「ふふ、ウチらのターンはエンドだよ」
「……」
ヒデオは何か言いたげな視線をセカイに向けるが、セカイをそれを全てスルーする。
ターンがイクサ達に移る。
イクサはカイトに話しかける。
「ねえ、カイト。今、ちゃんとカードゲーム楽しめてる?」
「っ?! ……はは、そうだな」
イクサがカイトに放った言葉は、初めてイクサとカイトがタッグバトルをした時にカイトがイクサに放った言葉だ。
まさかその言葉が、今度は自分が投げ掛けられるということに、カイトは笑う。
不思議と、先程までの苦しい思いは消えていた。
「ああ! 精一杯楽しもうぜ!」
「うん!」
カイトとイクサは互いに拳を合わせる。
「よーし、フォースチャージして追加ドローだ!」
「同じくフォースチャージ、追加ドロー!」
聖野イクサ&戦宮カイト:手札【14】
:フォース【▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽】
「よっし! 行くぜ、ディヴァイン・ナイトのトライブアビリティ発動! 蓄積と解放!!」
【ディヴァイン・ナイト】
【トライブアビリティ】
【起】(COST:自分の手札からカードを4枚選んでジャンクゾーンに送る)
┗あなたのターン、コストを支払うことで発動できる。そうしたら、あなたはこのターンはフォースを消費せずにダイスステップを無視してバトルフェイズに移行する。相手のアタックガーディアンにX000ダメージを与える。(Xの値はバトルフェイズ開始時の自分の手札の枚数)
聖野イクサ&戦宮カイト:手札【10】
「手札を4枚捨てる! 俺達の手札は10枚、よってクライシスに10000ダメージを与える!」
「へぇ、10000ダメージか。なら、もう一度ソウナのカウンターアビリティ発動! その効果により、ダメージ量を半分にさせてもらうよ」
クライシスの残りライフは5500、半分になったダメージ量は5000。このままではあと500足りない。
「まだだ!」
イクサは手札からカードを発動させる。
「手札からポテンシャルアビリティ発動!」
【カオス・リベンジャー】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(バトルフェイズ中の任意のタイミング時)
┗手札のこのカードをジャンクゾーンに送り、あなたはカードを1枚ドローする。
「よって、俺はカードを1枚ドローする!」
イクサの行動に、セカイは首を傾げる。
「このタイミングでドロー? 一体それに何の意味が……」
「こういう意味がある! 手札からカウンターカード【戦友と共に】発動!!」
「なっ!!」
【戦友と共に】
FORCE【1】
【カウンター】
【自】(カウンターステップ時)
┗この効果はバトルフェイズ中に発動できる。あなたは、このターンのバトルフェイズ中にダメージ効果を発動させていない自分フィールド上の【ナイト】と名の付くガーディアンを1体選択する。相手のアタックガーディアンにXダメージを与える。(Xの値は選択したガーディアンのSF×500)
聖野イクサ&戦宮カイト:手札【9】
:フォース【▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▼】
「なるほど、1つの効果により発生するカウンターステップ時に発動できるカウンター効果は1つまで。よってそのカウンターカードの効果を発動させるためにポテンシャルアビリティでカウンターステップを発生させたわけだね」
「そういうことです。【戦友と共に】の効果でカオス・ナイトを選択、カオス・ナイトのSFは5なので、2500ダメージを追加で与えるぜ!」
「ソウナがダメージ半減できるのは、1つのダメージ効果のみ、2つ目以降は対象外……だね」
セカイは小さく笑って賞賛の言葉をかける。
「流石だね、ウチらの負けだよ」
【神界皇 クライシス】
DG【1000→8500】
LP【5500→0】
クライシスのライフが0になったことでイクサ達の勝利が確定した。
「セカイさん!」
カイトはセカイに駆け寄る。
「どしたの?」
「もしかして、最初からパートナーチェンジを使うつもりだったんですか?」
「……んー? さあね、あそこで引けてなかったら使うつもりなかったし。でもまあ、良かったじゃん、トラウマを越えられて」
「っ……セカイさんは一体、どこまで知ってるんですか?」
「さあーてね。あ、ユメルとユキヒコがバトルしてる!」
セカイは「これは見に行かなきゃね!」と言って駆け出して行ってしまった。
「……やっぱ、敵わないなぁ」
◇◇◇◇◇◇◇
「いやぁ、今日は中々楽しい練習試合だったねユキヒコ!」
「う、うん……そうだね」
ユメルからの追撃ですっかり表情から疲れが滲み出ているユキヒコの背中をセカイは擦る。
ユキヒコはセカイに小声で言う。
「まあともかく、戦宮くん達のことはありがとね」
「ふふん、他でもないユキヒコの頼みだからねー」
「あはは……。それじゃあ、俺達はそろそろ戻るよ、皆かなり疲れてるみたいだし」
ユキヒコは東栄学園の面々の表情を伺う。全員、相手が全国大会本選出場経験者とのバトルですっかり体力が削られたらしく、疲労で染まっている。
ユキヒコの言葉にセカイは唇を尖らせる。
「ぶーぶー。もっとバトルしようよ!」
「流石に今日は無理だよ、俺達がついていけない」
「ユキヒコー、疲れたのだ、お腹空いたのだー!」
後方でリンナが声をあげる。ユキヒコはリンナを親指で指差して「ほらね」と苦笑する。
セカイは渋々引き下がる。
「ふーん……まあ、いいよ。こっちとしても、かなり興味深いものが見れたし」
セカイはユキヒコから離れて手を振る。
「それじゃーねー! また明日も会おうねユキヒコ!」
「うん、また明日……」
そのままユキヒコ達は界演学園の合宿地を後にした。全員足元が覚束ない。
その様子を黙って見ていると、ヒデオがセカイに話しかけてきた。
「天神部長。最後の手札、プリベントアビリティを持ったカードだったすよね。なんで使わなかったんすか? あれを使ってれば……」
「別に。練習試合だったし、何より……」
セカイは不気味なほどニンマリした笑顔を浮かべる。
「お楽しみは、本選まで取っておかないとね」
「うわぁ、イクサさん達可哀想っす。天神部長に目を着けられちゃって」
「目を着けたくもなるよ。だってようやく得られた手掛かりだからね、カオストライブは」
界演学園の面々の目が、妖しく光を放つ。
「ウチらを“こんな姿”にした孤高アイズを仕留めるための銀の弾丸なのだから」
因みに、セカイはまだ実力の半分も出してません。
【次回予告】
合宿もついに最終日。
各々がそれぞれのデッキ調整をする中で、イクサはふとした疑問をカイトに投げ掛ける。
「ねえ、カイリちゃんも普通に合宿について来てるけど、親御さんからの許可は出てるの?」
「え……?」
カイトの中で、記憶の食い違いが生じる。
そして更なる事件がイクサを襲う。
「そういえば、イクサはリンナと一度もバトルしたことないのだー。1回でいいから戦ってみたいのだー」
実力未知数のリンナとのバトル。最終日は今まで以上の波乱を見せる。
次回、【合宿最終日 VSフローラス・プラント】




