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TCG バトル・ガーディアンズ  作者: あんころもちDX
第2章・全国大会編
42/66

BATTLE:029【勝利の一手】

 今回、超人カットマンさんが投稿して下さったインフィニティガーディアン改めアンリミテッドガーディアンが登場します。

 その圧倒的な性能に度肝を抜かれることでしょう。


 では、どうぞ。

〈さあさあさあ! バトル・ガーディアンズ全国大会予選東京ブロックも、いよいよ大詰め! ついに大将戦だ!! 最後のバトルを飾るのは、この二人! 東栄学園部長・東條ユキヒコ選手! そして孤高学園部長・孤高センリ選手!〉


 両校の部長が、相対した。


「ん? 聖野イクサじゃないのか?」


「悪いね。俺、どうしてもキミと戦いたかったから、替わってもらったんだよ」


「ほぅ、僕とアイツの戦いを邪魔したのはアンタか。相当腕に自信があるって認識でいいんだよな?」


「その認識で構わないよ。2年前の雪辱を晴らしたいからね」


「2年前……?」


 センリは被っている帽子のツバを掴んで視界を広くし、ユキヒコの姿を視認する。

 ユキヒコの顔に見覚えがあるのか、「貴様だったのか」と呟いた。


「覚えていてくれて嬉しいよ」


「記憶力には自信がある方なんだ。さて……」


 センリはデッキをデッキゾーンに置く。


「積もる話は、バトルを通して話すとしようか」


「それは勿論。キミには、色々と確かめたいことがあるからね」


 ユキヒコも、自分のデッキをデッキゾーンに置く。


〈さあ、両者の準備は整った! ダァァァァイスゥゥゥゥ〉



「「セット!!」」




「先攻はくれてやる!」


「そう。じゃあ、遠慮なく! 俺のターン!」


 先攻は、ユキヒコ。


「メインデッキからドローし、フォースチャージ! さらにドローする!!」


 ドローしたカードを手札に加え、使うカードを選択する。


「俺はフォースを1枚消費し、手札からアタックガーディアン【ブリザード・ブレード】を召喚(サモン)!」


【ブリザード・ブレード】

SF【1】

GT【ノーマル/アタック】

Tr【ブリザード】

DG【0】

LP【1000】


「ブリザード・ブレードのトライブアビリティを発動! 絶対零度の凍結ゼロ・アイシクルバインド!!」


【ブリザード・ブレード】

【トライブアビリティ】

【起】(手札1枚を選んでジャンクゾーンに送る)

 ┗この効果は1ターンに一度、コストを支払うことで発動できる。そうしたら、相手は次の自分のターンにアシストガーディアンを召喚できない。



「手札を1枚捨て、キミのアシストゾーンを凍結する!」


「アシスト封じか……」


 3Dビジョンによって、センリのアシストゾーンが氷に覆われる。


「俺はこれでターンエンド!」


「僕のターン、メインデッキからドロー! フォースチャージして、さらにドロー!!」


 ドローしたカードを加え、センリは手札のカードを見る。

 アシストゾーンは使えない。

 アシストガーディアンが召喚できないのは中々にツラいものである。

 特に、長期戦になればその差が如実に現れてくる。


「僕は、手札からアタックガーディアン【アクセル・パンサー】を召喚(サモン)する!」


 真紅の虎がフィールドに召喚される。


【アクセル・パンサー】

SF【0】

GT【ノーマル/アタック】

Tr【アクセル】

DG【0】

LP【500】



「アクセル・パンサーのトライブアビリティを発動! 音速の弾丸(ソニック・バレット)!!」



「アクセルトライブの……トライブアビリティ」



【アクセル・パンサー】

【トライブアビリティ】

【自】(セットフェイズ開始時)

 ┗この効果は1ターンに一度しか発動できない。このカードはアタックアビリティをバトルフェイズ中に2回発動できる。この効果を無効にする場合、相手は自分の手札を1枚選んでジャンクゾーンに送らなければならない。



「なっ!?」


 選手控え室で試合を観戦していたイクサは目を見開いた。


「アタックアビリティを2回発動するなんて、そんなの有り!?」


「だよな。ホント、何回見ても、えげつないトライブだよ。コストも無いし、無効にするにはハンデスしなきゃならない」


 イクサの言葉に、カイトも頷いた。




「手札を1枚捨てれば無効にできるが、どうする?」


 センリはユキヒコに尋ねた。


「勿論、無効にさせてもらうよ」


 ユキヒコはそう言って、自分の手札を1枚選んでジャンクゾーンに送った。


「手札1枚で済むなら、有り難いからね」


「フッ、そうか。なら、ダイスステップ!」


 センリのサイコロの目は、2。


【アクセル・パンサー】

【1】【2】【3】……相手のアタックガーディアンに200ダメージを与える。

【4】【5】【6】……相手の手札を1枚まで選び、ジャンクゾーンに送る。



「よって、ブリザード・ブレードに200ダメージを与える!」


「っ!」


【ブリザード・ブレード】

DG【0→200】

LP【1000→800】



「僕は、これでターンエンド」


「俺のターン……メインデッキからドロー! フォースチャージして、さらにドローする!!」


 センリと対峙するユキヒコは、この状況を懐かしく思っていた。

 ユキヒコがセンリとカードバトルをしたのは、2年前。

 それは、まだ園生カンナが生きていた時。

 当時、ユキヒコは近所のショップ大会に出場していた。

 順調に決勝まで勝ち上がったユキヒコの前に現れたのが……センリだった。



―――暇潰しにすらならなかったな。



 あの時はアクセルトライブの特徴を全く知らなかったため、連続攻撃によって瞬殺されてしまった。

 しかし、今は違う。


 ユキヒコはドローしたカードを確認する。


「フォースを1枚消費し、アシストガーディアン【ブリザード・テリング】を召喚(サモン)!!」


【ブリザード・テリング】

SF【1】

GT【ノーマル/アタック】

Tr【ブリザード】

DG【0】

LP【700】



「テリングのアシストアビリティを発動!」


【ブリザード・テリング】

【アシストアビリティ】

【起】(COST:手札1枚を選んでジャンクゾーンに送る)

 ┗この効果は1ターンに一度、コストを支払うことで発動できる。そうしたら、あなたは自分の山札からカウンターカードを3枚まで選んで手札に加える。その後、その山札をシャッフルする。



「手札を1枚捨て、デッキからカウンターカードを3枚手札に加える!」


 ちゃんとカウンターカードを手札に加えたことを証明するために、加える3枚のカードをセンリに見えるように示す。


「ダイスステップに移行する!」


 ユキヒコが振ったサイコロの目は、3。



【ブリザード・ブレード】

【1】【4】【6】……あなたは相手の手札を1枚まで選んで、相手の山札の一番上に置く。

【2】【3】【5】……相手の山札の上から3枚をジャンクゾーンに送る。



「よって、デッキのカードを3枚削る!」


「そんな攻撃、痛くも痒くもないな」


 センリはデッキのカードを3枚ジャンクゾーンに送った。


「俺は、これでターンエンド!」


「僕のターンだな。メインデッキからドローし、フォースチャージ。さらにドロー!」


 センリは手札のカードを切る。


「僕はフォースを1枚消費して、手札からアタックガーディアン【アクセル・コマンダー】を召喚(サモン)する!」


【アクセル・コマンダー】

SF【1】

GT【ノーマル/アタック】

Tr【アクセル】

DG【0】

LP【1000】



「トライブアビリティ発動! 音速の弾丸(ソニック・バレット)!!」


【アクセル・コマンダー】

【トライブアビリティ】

【自】(セットフェイズ終了時)

 ┗この効果は1ターンに一度しか発動できない。互いのプレイヤーは自分の手札のカードを1枚まで選んでチャージゾーンに表状態で置くことができる。そうしたら、このカードはアタックアビリティをバトルフェイズ中に2回発動でき、この効果を無効にする場合、相手は自分の手札を1枚選んでジャンクゾーンに送らなければならない。



「僕は手札を1枚選んでチャージゾーンに置く。アンタはどうする?」


「なら、俺も置かせてもらうよ」


 これで、互いのチャージゾーンのカードは3枚。


「これにより、アクセル・コマンダーは2回アタックアビリティを発動できる。これを無効にするためには、アンタは手札を1枚捨てなければならない。どうする?」


「今回は、無効にしないでおくよ」


「ほぅ。何か策でもあるのか?」


「さぁて、どうだろうね」


「フッ……なら、ダイスステップ!」


 センリのサイコロの目は、4。


【アクセル・コマンダー】

【1】【3】【5】【6】……相手のアタックガーディアンに150のダメージを与える。

【2】【4】……相手のアタックガーディアンがSF【1】以上なら、400ダメージを与える。



『っ?!』


 選手控え室でユキヒコの戦いを見守っていた東栄学園の面々は、同時に目を剥いた。


「400ダメージが2回も発動するのかよ?!」


「まずい……部長のブリザード・ブレードのLPは800……」


「そんな……じゃあ、この攻撃が決まったら」


「ユキヒコの、負けなのだー!」



 東栄学園の面々の姿を視認したセンリはクスリと笑う。


「アンタ、ずいぶんと心配されてるな」


「部長思いの良い子たちだからね」


「そうか。なら、安心させたらどうだ?」


 センリのその言葉を聞いた瞬間、ユキヒコは苦笑した。


「……もしかして、バレてるかい?」


「ああ。お前がデッキから手札に加えた3枚のカードはしっかり確認したからな」


「そうか。なら、発動させてもらう! カウンターカード【停戦契約】!!」


【停戦契約】

FORCE【0】

【カウンター】

【自】(カウンターステップ時)

 ┗あなたと相手は互いにカードをドローし、山札の一番上のカードをチャージゾーンに置く。そうしたら、この効果を発動させたターンのバトルフェイズを強制的に終了させてエンドフェイズを開始させる。バトルフェイズ時に発動されたアタックアビリティは全て無効となるが、【弱体化】はしない。



「よって、互いにドローとチャージを行い、このターンのバトルフェイズを終了する!」


「なら、僕のやることはただ1つ。エンドフェイズ、ターンエンドだ」


「俺のターン、メインデッキからドロー! フォースチャージ!」


 これで、チャージゾーンのカード枚数は5枚となった。


「さらにドローする!」


 ドローしたカードを確認した後、手札に加える。


「俺はフォースを3枚消費し、アタックガーディアン【ブリザード・ランチャー】を召喚(サモン)!」


【ブリザード・ランチャー】

SF【3】

GT【ノーマル/アタック】

Tr【ブリザード】

DG【200】

LP【3000→2800】


「ランチャーのトライブアビリティを発動! 絶対零度の凍結ゼロ・アイシクルバインド!!」


【ブリザード・ランチャー】

【トライブアビリティ】

【起】(COST:手札2枚を選んでジャンクゾーンに送る)

 ┗あなたのターン、コストを支払うことで発動できる。そうしたら、相手は次の自分のターンのチャージフェイズ時に、カードをチャージゾーンに置けない。



「手札を2枚捨てる。キミは次のターン、フォースチャージをすることはできない!」


「アンタも、中々いやらしい戦術をするな。2年前とは大違いだ」


「あの頃の俺は、今みたいに歪んでなかったからね」


「……何が、言いたい?」


 センリは、ユキヒコの物言いたげな雰囲気を感じた。


「俺は、キミに聞きたいことがあるんだ」


「僕に聞きたいことだと?」


「そう……園生カンナという名に、聞き覚えは無いかい?」


「園生カンナ? ……どこかで聞いたことがある名前だな」


「その名前は、どこで聞いた?」


「さあな。今は思い出せん」


「思い出してくれ!!」


 ユキヒコの必死の表情に、センリは溜め息を漏らす。


「今はバトル中だ。それ以上の私語は進行妨害と見なすぞ」


「……だが」


「思い出せないモノは思い出せん。何か思い出した時、今度は僕の方から話す。これでどうだ?」


「……分かったよ」


「なら、自分のターンを続けろ」


「……。ダイスステップに移行する」


 サイコロを振る。

 ユキヒコのサイコロの目は、6。


【ブリザード・ランチャー】

【1】【2】【3】……相手のアタックガーディアンに500ダメージを与える。

【4】【5】【6】……相手のアタックガーディアンに1500ダメージを与える。



「よって、アクセル・コマンダーに1500ダメージを与える!」


「っ……手札から、プリベントアビリティ発動!!」


【アクセル・ブロッカー】

【プリベントアビリティ】

【自】(ダメージ効果が発動された時)

 ┗手札のこのカードをジャンクゾーンに送り、あなたのガーディアンにこのカードのLPの値だけリペアする。



【アクセル・コマンダー】

DG【0→-3000】

LP【1000→4000】


 ブリザード・ランチャーの攻撃が、命中する。


【アクセル・コマンダー】

DG【-3000→-1500】

LP【4000→2500】



「ターンエンド」


「僕のターン、メインデッキからドロー!」


 センリは手札のカードを確認する。

 あの時、手札にはプリベントガーディアンが1枚、ノーマルガーディアンとアシストガーディアンがそれぞれ2枚ずつの、計5枚だった。

 防御用のカウンターカードが無かったため、下手すれば負けていた。

 それだけではない。

 センリは静かに、ユキヒコへの闘争心を高めていく。

 攻撃を防ぐために使ったプリベントガーディアン……これは、【停戦契約】によってドローした事で手札にやってきたカードだったのだ。

 その事実が、センリの中では許せない。

 これではまるで、敵に情けをかけられたようではないか。

 それも、2年前に自分が「暇潰しにすらならなかった」と評した相手に……。


「チャージフェイズ時、貴様のカードの効果でフォースチャージはできない、が……サモンフェイズ!」


 センリは、カードを選択する。


「このカードならばチャージが可能だ! フォースを1枚消費し、召喚(サモン)!! アシストガーディアン【アクセル・チャージメント】!!」


【アクセル・チャージメント】

SF【1】

GT【ノーマル/アシスト】

Tr【アクセル】

DG【0】

LP【700】


「チャージメントのアシストアビリティを発動する!」


【アクセル・チャージメント】

【アシストアビリティ】

【自】(セットフェイズ開始時)

 ┗この効果は、1ターンに一度しか発動できない。あなたは自分の山札の一番上のカードをドローして、そのカードを公開する。そのカード名に【アクセル】が含まれていた場合、そのカードを表状態でチャージゾーンに置く。



「効果により、デッキトップを公開する!」


 公開したカードの名前は【アクセル・ブロッカー】。

 名前に【アクセル】が含まれている。


「よって、このカードをチャージゾーンに置く」


 これで、センリのチャージゾーンにも5枚のカードが置かれた。


「フォースを3枚消費し、アタックガーディアン【アクセル・スラッシャー】を召喚(サモン)!!」


【アクセル・スラッシャー】

SF【3】

GT【ノーマル/アタック】

Tr【アクセル】

DG【-1500】

LP【3000→4500】


「トライブアビリティ発動! 音速の弾丸(ソニック・バレット)!!」


【アクセル・スラッシャー】

【トライブアビリティ】

【自】(セットフェイズ終了時)

 ┗互いのプレイヤーは山札の一番上のカードを自分のチャージゾーンに表状態で置く。あなたは一度のダイスステップでサイコロを2回振り、出た目のアタックアビリティをバトルフェイズ時にそれぞれ発動させる。



「これは……」


「そう。この効果を無効にすることはできない! ダイスステップ!!」


 センリは2回サイコロを振った。

 サイコロの目は2と5。


【アクセル・スラッシャー】

【1】【3】【5】……相手のアタックガーディアンに1000ダメージを与える。

【2】【4】【6】……相手のアタックガーディアンに1000ダメージを与え、さらに相手は自分の手札を1枚選んでジャンクゾーンに送る。



「行け、アクセル・スラッシャー! 2つのアタックアビリティを発動させる!!」


「俺はフォースを1枚消費し、カウンターカード【ハーフダメージ】を発動させる!!」


【ハーフダメージ】

FORCE【1】

【カウンター】

【自】(カウンターステップ時)

 ┗あなたは自分のガーディアンを1体まで選び、そのカードが受けるダメージ効果1つの数値を半分にする。


「よって、ブリザード・ランチャーが受けるダメージは、合計で1500となる! さらに、手札からプリベントアビリティを発動!!」


【ブリザード・フリーザー】

【プリベントアビリティ】

 ┗この効果はバトルフェイズにて発動できる。このカードをジャンクゾーンに送り、あなたのガーディアンにこのカードのLPの値を加える。



【ブリザード・ランチャー】

DG【200→-2800】

LP【2800→5800】


 アクセル・スラッシャーの斬撃が、ブリザード・ランチャーに命中する。


【アクセル・スラッシャー】

DG【-2800→-1300】

LP【5800→4300】



「ターン……エンドだ」


「俺のターンだね。メインデッキからドロー!」




 ◇◇◇◇◇◇




 観客席。

 2人のバトルを見ていたアイズは、賞賛の声をあげる。


「あの東條という選手は凄いね! うちの息子のセンリと互角の戦いをしている」


「当たり前だ。アイツを倒すのは俺なんだからな」


 フジミの言葉に、アイズはクスクス笑う。

 その様子にフジミは不愉快そうな声を出す。


「なんだよ、いきなり笑いやがって。気持ち悪ぃな」


「いや、失礼。普段、他人に無関心なキミがそこまで言うなんて、と思ってね」


「別に。俺がただ、アイツを気に入らないだけだ。アイツを見ていると、なぜかイライラする。まあ、向こうも俺には良い感情は持ってないだろうがな」


 自嘲気味に笑うフジミ。

 しかし次の瞬間、フジミは無表情でアイズの方を睨む。


「で。まあ、俺のことはどうでもいいんだよ。お前には色々と聞きたいことがあるんだ」


「なんだい? できるかぎり、なんでも答えてあげるよ?」


「園生カンナを死なせた実験……その真相だ」


「……はて、誰だったかな?」


 アイズは、惚けた声を出して首を傾げる。


「知らばっくれるなら、それでも構わん。重要なのは死亡者ではなく、実験の方だからな。これは言い逃れできないだろ? なんてったって、アンタが直接関わったことだ。これを忘れたなんてほざくなら、経営者としての品位を疑うぜ」


「……フッ、確かにね」


 アイズは降参するように両手を挙げる。

 その行動に、フジミは疑念を抱く。


「随分と潔いな」


「キミのお父さんの会社とは、これからも良きビジネスパートナーでありたいからね。その後継者であるキミに経営者としての品位を疑われるようじゃ、これからの商談にも支障を来す可能性もある」


「なるほどな。じゃあ、答えてもらうぜ?」


「まあ、できるかぎり……ね?」


「チッ、やっぱアンタはいけ好かねえ」


「まあまあ、そう言わずに。さあ、実験の何が知りたいんだい?」


「……まずは、実験内容だ」


「実験内容は、さっきキミにも話したように、破壊神とカオストライブの関係性についての研究だよ」


「それで、なぜ死者が出る?」


「これも、さっきキミに話したよ。カオストライブは、所有者の寿命を吸い取る」


「……つまり」


「そう。死亡者……いや、被験者と言うべきかな。カオストライブのメカニズムを知るためには、どうしても使い手も必要だからね。もしその園生カンナという女性が死んだのなら、それは……カオストライブに寿命を吸い尽くされたからだろうね」


 今の言葉。

 フジミは眉を「ピクッ」と動かした。


「お前……本当は、園生カンナのことを知ってんだろ?」


「いや、全然?」


 「なんのことやら」という表情を浮かべるアイズ。

 そんなアイズに、フジミは苛々が募る。

 だが、なんとかそれを抑える。


「アンタが素直に頷くわけがないから、もう園生カンナに関しては聞かない」


「賢明な判断だね」


「っ……やっぱ、いけ好かねえ」


「フフ、さあ……他には何が知りたい?」


「……。お前の息子……孤高センリも、その被験者だったのか?」


「……そうだね。確かに、センリも被験者だったよ。彼は、カオストライブの正式な使い手になるために必死だったからね」


「なら、なぜセンリは無事なんだ?」


「その質問に答える前に、少し聞いていいかな?」


「なんだ?」


「どうして、センリがカオストライブに関わってると思ったんだい?」


「簡単な推理だ。今まで千葉ブロックの予選大会に出場していた奴が、今年はいきなり東京ブロックにやってきたんだ。面倒な手続きをするほど、東京予選に執着するとしたら、それは……聖野イクサの持つカオストライブしか考えられないからな」


「なるほどねぇ」


 アイズは何度も頷く。


「キミの洞察力には感服するよ」


「ご託はいい。俺の質問に答えろ」


「まあまあ、そう慌てずに。あまり年寄りを急かすもんじゃないよ。ええと、確か……なぜセンリだけが無事なのか、だっけ?」


「ああ」


「それも簡単な質問だね。私が止めたからだよ」


「止めた……だと?」


「うん」


「なら、なぜ他の被験者は死なせた? なぜ、センリのように止めなかった?」


「そんなの決まってるじゃないか」


 アイズは、仄暗い笑みを浮かべる。


「センリは私の唯一無二の後継者で、他の被験者(みんな)は代えの効くモルモットだからだよ」


「……」


「まあ、センリは最後までカオストライブの真の使い手になりたがっていたがね。仕方ないから、代わりのアクセルトライブを与えたんだよ」


 アイズは「ところで」と続けて、不満そうな表情を浮かべるフジミに話しかける。


「キミは、モルモットが死んだところで一々悲しみを感じるかい?」


「感じねえな、全く」


「そうだろ?」


「ああ。……だが、てめえがいけ好かねえ事には変わりない」


 フジミはまるで、親の仇を見るような目でアイズを睨んだ。


「私は、キミみたいな人形(にんげん)は好きだけどね」


 だが、アイズはただただ笑う。




 ◇◇◇◇◇◇



 現在、ユキヒコのフィールド。

 チャージゾーンの枚数、7枚。

 手札は6枚。


【ブリザード・ジャイアント】

SF【5】

GT【ノーマル/アタック】

Tr【ブリザード】

DG【1200】

LP【5000→3300】



 一方で、センリのフィールド。

 チャージゾーンの枚数、7枚。

 手札は4枚。


【アクセル・パンツァー】

SF【5】

GT【ノーマル/アタック】

Tr【アクセル】

DG【-500】

LP【5000→5500】



【アクセル・チャージメント】

SF【1】

GT【ノーマル/アシスト】

Tr【アクセル】

DG【0】

LP【700】



 ユキヒコのターンである。


「俺のターン、メインデッキからドロー!」


 ドローしたカードを横目で確認する。


(来たか)


 そして、チャージゾーンにカードを置く。


「フォースチャージして、さらにドロー!!」


 ユキヒコは、チャージゾーンのフォースを7枚裏返す。


「フォースを7枚消費し、手札からアタックガーディアン【守護龍 ブリザード・ドラゴン】を召喚(サモン)!!」


「守護龍だと……?」


 氷の嵐を巻き上げながら、シアンカラーの龍が舞い降りる。


【守護龍 ブリザード・ドラゴン】

SF【7】

GT【ノーマル/アタック】

Tr【ブリザード】

DG【1200】

LP【7000→5800】



「ブリザード・ドラゴンのトライブアビリティ発動! 絶対零度の凍結ゼロ・アイシクルバインド!!」


【守護龍 ブリザード・ドラゴン】

【トライブアビリティ】

【起】(COST:自分の手札のカウンターカードを3枚選んでジャンクゾーンに送る)

 ┗このターン、コストを支払うことで発動できる。そうしたら、このターン中、互いのプレイヤーはFORCE【2】以上のカウンターカード以外の効果を発動できない。ただし、このカードのアタックアビリティは発動できる。



「手札を3枚捨てて、効果発動!」


「くっ、カウンター封じか」


「行くよ、ダイスステップ!!」


 ユキヒコが振ったサイコロの目は、4。



【守護龍 ブリザード・ドラゴン】

【1】【2】【3】……相手は次のターン、バトルフェイズを行うことはできない。

【4】【5】【6】……相手のアタックガーディアンにXダメージを与える。(Xの値は、あなたのジャンクゾーンにあるカウンターカードの枚数×500)



「俺のジャンクゾーンには、カウンターカードが10枚ある。よって5000のダメージを与える!!」


「プリベントアビリティも、発動できないということか」


「そういうことになるね」


「なら、そのまま受けるしかないな」


【アクセル・パンツァー】

DG【-500→4500】

LP【5500→500】



「あと1枚、貴様のジャンクゾーンにカウンターカードがあれば、僕が負けていた……か。まさか、ここまで追い込まれるとは思わなかった」


「でも、次の俺のターンで決めてみせるよ」


「次のターンが来れば……な」


 センリの身体が、赤いオーラに覆われる。


「なっ……」


 その現象に、ユキヒコは驚愕の表情を浮かべる。

 センリは「ククク」と笑った。


「この力は、てっきり奴とのバトルで目覚めると思っていたが。東條ユキヒコ……貴様に感謝する」


「なに……?」


「貴様のおかげで、僕は更なる高みにへと昇れた!!」


 身体全体を包んでいた赤いオーラが、センリの右手に集中する。

 ユキヒコは、恐る恐るセンリに話しかける。


「なんなんだ……一体、それは……」


「……。お前は、【シュレディンガーの猫】という実験を知っているか?」


「う、うん……それは、知ってるけど」


 シュレディンガーの猫とは、量子力学における有名な思考実験のことである。

 ある1つの箱に、生きた猫と毒ガスが詰まった小瓶を入れて、箱を閉じる。

 次に箱を開けた時、果たして猫は生きてるか死んでいるか……というもの。

 結論としては、猫の生死は箱を開けた瞬間に確定するものであり、箱が閉じてる間の猫の生死の確率はそれぞれ50%ずつであるため、『生きていると同時に死んでいる』状態であると言えるのだ。



「カードゲームも、同じだと思わないか?」


「え……?」


「ドローする時、デッキトップのカードはあらゆる可能性を内包している。そのカードが果たして勝利を呼び込むのか、それとも敗北を招くのか……それは、ドローして確認してみるまで分からない」


「……」


「だが、もし……勝利と敗北の確率のバランスを、勝利の方に傾ける術があるとしたら、どうする?」


「そんなものは不可能だ。先程のシュレディンガーの例で挙げるなら、生と死のバランスを崩すようなものだ!」


「それが、可能なんだよ。“勝利因子(ヴィクター)”の力なら」


勝利因子(ヴィクター)……?」


「そう。なぜ、何万何千と存在する種族の中で、我々人間が地球の頂点に立てたのか。猛獣のような爪や牙も無ければ、鳥のような翼もない。限りなく非力な人類が、なぜここまで文明を発展してこれたのか。それは、人類なら誰でも持っている勝利せんが為の強烈な遺伝子“勝利因子(ヴィクター)”のおかげだ」


「そんなバカな……」


 ユキヒコは自身の手を見つめる。

 人類なら誰もが持っている遺伝子……勝利因子(ヴィクター)


「だが、文明が発達し、地球の頂点に立ったことで、人類は勝利因子(ヴィクター)を封じてしまった。なぜなら、既に地球の勝者となったからだ。しかし、やがて人間は気づくことになる。戦いはまだ終わっていなかったと!」


 センリは、自身のメインデッキに手を伸ばす。

 赤いオーラを纏った右手で、デッキに触れる。


「本当の敵は、人類そのものであると! そしてまた、一部の人間が勝利因子(ヴィクター)に目覚めることになる。戦国武将、開拓者、軍事指導者、政治家、研究者……それら、歴史に名を残す大いなる偉人だ。研ぎ澄まされた闘争心は、勝利因子(ヴィクター)の覚醒を促す……僕の場合は、アンタだよ、東條ユキヒコ!!」


「っ!?」


「僕はこの瞬間、勝利者となる!! 僕のターン!!!」


 赤いオーラが、カードに移る。


勝利の一手(ヴィクトリー・ドロー)!!」



 カードに集束したオーラが、辺りに弾ける。

 センリはカードを確認する。


「東條ユキヒコ……見せてあげるよ。僕の勝利を」


 チャージゾーンにカードを置く。


「フォースチャージし、さらにドロー。アシストゾーンのアクセル・チャージメントのアシストアビリティを発動!!」


【アクセル・チャージメント】

【アシストアビリティ】

【自】(セットフェイズ開始時)

 ┗この効果は、1ターンに一度しか発動できない。あなたは自分の山札の一番上のカードをドローして、公開する。そのカード名に【アクセル】が含まれていた場合、そのカードをチャージゾーンに置く。



「デッキトップをドローして、公開する」


【アクセル・サプリメント】


「【アクセル】と名が付いているため、このカードをチャージゾーンに置く。そして、アクセル・サプリメントのポテンシャルアビリティを発動する!」



【アクセル・サプリメント】

【ポテンシャルアビリティ】

【自】(このカードがチャージゾーンに置かれた時)

 ┗あなたは自分のメインデッキまたはサイドデッキからカードを1枚ドローする。



「よって僕は、メインデッキからカードを1枚ドローする!」


 ドローしたカードを確認したセンリはそのカードを手札に加え、先程ドローフェイズ時にドローしたカードを掲げながら、チャージゾーンのカード9枚全てを裏返す。


「極限を超えし力、今こそ舞い降りよ! フォースを9枚消費し、極限召喚(アンリミテッドサモン)!! 【極限龍 アクセル・ドライブ・ドラゴン】!!」



【極限龍 アクセル・ドライブ・ドラゴン】

SF【9】

GT【アンリミテッド/アタック】

Tr【アクセル】

DG【4500】

LP【∞→∞】



「LP∞?! なんだ、この……ガーディアンは!?」


 ユキヒコは、出現したアクセル・ドライブ・ドラゴンに圧倒される。


「これこそが、アンリミテッドガーディアン! 全てのガーディアンの頂点に立つカードだ。その究極の能力を解放せよ! アンリミテッドアビリティ発動!!」


【極限龍 アクセル・ドライブ・ドラゴン】

【アンリミテッドアビリティ】

【永】

 ┗このカードがアタックゾーンに存在する限り、以下のルール項目をこのゲームに追加する。

 ・手札が1枚または4枚となったプレイヤーは、このゲームに敗北する。このルール効果を無効にしたい場合は、手札を1枚捨てなければならない。



「なっ、ルール効果に干渉するなんて!!」


 これには、東栄学園並びに会場中の人々が驚愕した。


〈な、なんなんだこのガーディアンは!! こんな型破りなカード、この俺ですら知らないぞ?!〉


 バトルマスター・レツも興奮しながら叫んだ。


 ユキヒコは手札を確認する。

 手札は3枚。全て防御用のカウンターカードだ。

 たとえこのガーディアンがどのようなことをしようと、防ぎきる自信がユキヒコにはある。

 一方のセンリは、カードをアシストゾーンに召喚する。


「アシストガーディアン【アクセル・ハンドキラー】を召喚(サモン)!!」


【アクセル・ハンドキラー】

SF【0】

Tr【アクセル】

DG【0】

LP【300】



「ハンドキラーのアシストアビリティを発動する!」


【アクセル・ハンドキラー】

【アシストアビリティ】

【自】(このカードのアピアステップ時)

 ┗この効果は相手の手札が1枚以上の場合にのみ発動できる。あなたは自分のチャージゾーンのカードを1枚選んでジャンクゾーンに送り、相手は自分の山札からカードを2枚ドローして自分の手札からカードを3枚選んでジャンクゾーンに送る。



「僕はチャージゾーンのカードをジャンクゾーンに送る。さあ、ドローするんだ」


「あ、ああ……っ!?」


 ドローした瞬間、ユキヒコは青ざめた。

 手札が、4枚となったのだ。

 ルール効果は【発動】ではなく【適用】。

 カードの効果処理中であろうと、条件を満たした瞬間に適用される。


「無効にしたいなら、手札を1枚捨てると良い」


「……手札を1枚、捨てる」


 ドローしたカードを、ジャンクゾーンに送る。

 アクセル・ハンドキラーの効果は継続される。

 2枚ドローしなければいけないため、もう一度ドローする。

 再び、手札が4枚となる。


「手札を1枚、捨てる」


 ドローしたカードをジャンクゾーンに送って、ルール効果を無効にする。

 ユキヒコは、思わず安堵する。


「安心するのはまだ早いぞ? ハンドキラーの効果処理はまだ終わっちゃいない。さあ、手札を3枚捨ててもらおうか」


「っ!?」


 効果処理のため、手札を捨てる。

 手札が0枚となり、ユキヒコは項垂れる。

 その様子に、センリは小さく笑う。


「どうやら、今の状況を理解しているようだな」


「俺のデッキには、LP∞に太刀打ちできるカードは無い。それに、もうドローしたとしても、アクセル・ドライブ・ドラゴンの効果で捨てざるを得ない」


 項垂れたまま、拳をギュッと強く握り締めてユキヒコは力無く呟いた。


「サレンダー…………します」


 涙を流しながら何度も「ごめん」と呟く。


「皆の期待を裏切って……ごめん………」



 会場中が騒然となる。


「そんな……東條部長が、負けた……?」


 イクサは、呆然と立つことしかできなかった。

 カイトとナミとリンナの3人は、あまりのショックに放心している。



「俺達……負けたの? じゃあ、全国大会は……皆の、夢が………」


 イクサの頬を、涙が伝う。

 リンナとナミは放心し、カイトは壁を思いっきり殴った。




◇◇◇◇◇◇




勝利因子(ヴィクター)……だと?」


 フジミは、ユキヒコが負けたことよりも、勝利因子(ヴィクター)のことに注目していた。


勝利因子(ヴィクター)、それさえあれば……俺も、東條に勝てる……?」


「さあて。じゃあ私も、失礼するとしようかな?」


「待て!」


 フジミはアイズに詰め寄る。


勝利因子(ヴィクター)ってのは、どうやったら手に入る?!」


「……さあね。まあ、強いカードマスターと戦っていれば、その内覚醒するんじゃないかな?」


「強いカードマスターと……戦う?」


「うん。あれは、一種の火事場の馬鹿力みたいなもんだからさ。それと……」


 アイズはそっとフジミに耳打ちする。


「次は、妨害なんてさせないよ?」


「……なんのことだ?」


「システムにウイルスを流し込んだことだよ。あれさえなければ、東栄学園のストレート勝ちだったのに」


「ずいぶんと断言するような言い方をするんだな」


「運命だからね。だから、キミがいくら妨害しようと、それは無意味なことだ。私と彼らとの接触は、絶対に防げない」


「………」


「彼らを私から遠ざけようとしても、運命は決して揺らがない。そう、決してね」


「何か勘違いしているようだが、俺はアイツらの夢を妨害しただけであって、お前の妨害をしているつもりはない」


 フジミの言い分に、アイズは「ククク」と笑う。


「今回は、そういうことにしといてあげるよ。ただ……二度目は無いから、やるなら覚悟しておいてね」


「………フンッ」


「では、失礼するよ。私にも、用事があるからね」


 アイズが立ち去った後、フジミはボソリと呟く。



「タヌキ爺め」




◇◇◇◇◇◇




 別の観客席にて。


「まあ、妥当な結果だよな」


「でもあの西園寺さんが負けるとはな」


「どうせなんかインチキでも使ったんだろ。東栄学園の奴らは卑怯だよな」


「確かに、あんな堂々とエラーカードなんて使うとは思わなかった」


「あのカオストライブってのも今まで見たことないし。オリカじゃね?」



「ふんっ!!」


 東栄学園を乏す二人の隣を通る時、カイトの妹であるカイリは思いっきり両者の足を踏んだ。


「「ぎゃあ!!」」


「ごめんなさいねー(棒読み)」


 カイリは東栄学園に対する周りの反応に憤慨していた。


「あんなのどう見てもシステムの不具合じゃん! なんでお兄ちゃん達が悪く言われなきゃならないの!!」


 そして悔しげな声を出す。


「もう! システムが故障してなければお兄ちゃんの勝ちだったのに!!」


「もしもし、そこのお嬢さん」


「え……?」


 すると、背後から声をかけられた。

 カイリは声の方向を向き、そして声をかけた人物の顔を見て驚愕する。


「あ、貴方は!!?」



 カイリに声をかけたのは、孤高アイズだった。



「少し、キミと話をしたいのだけれど、いいかな?」

 カイリちゃん、怪しい人についてっちゃダメだよ!!


 ということで、どうだったでしょうか、アンリミテッドガーディアン?

 最近のカードゲームだと、特殊勝利条件持ちのカードが頻繁に見受けられたので、このガーディアンには特殊勝利条件ではなく、逆に特殊敗北条件を設けてみました。個人的には、書いてて結構新鮮な気持ちになりました。


 まあ、なにはともあれ、全国大会編は無事に完結………なわけない!!

 イクサの本当の戦い、そして全国大会への道は、ここからが本番です!

 ここまでが、第2章におけるプロローグです(随分と長いプロローグだな、おい)


 さあ、次回もはりきって参りましょう!!



【次回予告】


 あの東條ユキヒコを負かした孤高センリの圧倒的な強さに、イクサの心は折れそうになっていた。

 そんな中、巫女ナイトはイクサをある場所へと誘う。


「ここは……神代霊園?」


 園生カンナの墓石がある、神代霊園だった。

 そしてイクサは、その霊園の管理人である神代ツクヨミと対面する。


「私が貴方に本当の強さというものを教えて差し上げます」


 次回、【神託の天使】

 お楽しみに!

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