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婚約破棄されたんだけど、その後とんでもないことになった  作者: はるかに及ばない


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17/18

最終話① 歴史書という悪夢──レオンハルト、現実に戻る

王都・庭園。

卒業パーティー前日の午後。


レオンハルト王子は、

なぜか現実と間違うほどの没入感を感じる、手元の分厚い本を震える手でめくっていた。


ノラ(エレオノーラ)

「……というわけで、殿下の“婚約破棄”が発端となり、

 三王子大戦が勃発。

 王国は焼け野原になり、

 殿下は大事な親友や仲間、代々の臣下と自らの足を失って民から恨まれ、

 泣きじゃくりながら許しを乞う――

 と書かれてますね。さらにとんでもないことになるみたいですが、続き読みます?」


レオンハルト

「読まなくていい!!!???」


ノラは本を閉じた。

タイトルにはこう書いてある。


『婚約破棄されたんだけど、その後とんでもないことになった

 ──大陸史最大の内乱:三王子大戦──』




◆◆ レオンハルト、蒼白


レオンハルト

「こ、これは……

 私が……婚約破棄して……

 全部の元凶に……!?

 え……?

 いや……?

 待って……?」


ノラ(微笑)

「はい。

 殿下が“トチ狂った”せいで、

 国も臣下も民も家族も兄弟も燃え上がるそうです」


レオンハルト

「侯爵とイルヴァンが死ぬ!?

 三王子大戦!?

 王都炎上!?

 え?もっと死ぬの!?

 慈愛軍壊滅!?

 なんで兵じゃない民が大量に死ぬの!?

 わ、私の脚が……!?!?

 婚約破棄がきっかけで!?」


ノラ

「まあ、その……

 殿下、真実の愛に目覚めるのは自由ですが」


ノラ

「婚約破棄だけは、絶対にダメです」


レオンハルト

「ダメな理由が重すぎるッッ!!」


◆◆ 現実世界、ちゃんとまだ平和


レオンハルトは慌てて周囲を見回した。


・王宮は燃えていない

・兵士たちも普通に働いている

・セドリックは穏やかに書類整理している

・アレクは木陰で読書している

・王妃も寵姫もまだ怒っていない


レオンハルト

「よ、良かった……!!

 まだ戦争始まってない……!!

 誰も死んでない……!!

 足も……ある!!」


ノラ

「ええ。

 今なら全部“回避”できますよ?」


◆◆ レオンハルト、決意の震え


レオンハルト

「ノラ……私……

 今まで本当に軽率だった……

 真実の愛?

 知らん!!

 知らん!!」


ノラ

「殿下、だいぶ戻ってきましたね」


レオンハルト

「婚約破棄はしません!!

 しませんとも!!!

 二度としません!!!

 なにがあっても私、

 ノラと婚約を続けます!!!

 お願いします!!!」


ノラ

「はい。

 未来の王国の平和のためにも、

 正しい判断です」


レオンハルト

「未来の惨劇を回避できるなら、

 婚約続行だ!!

 むしろ結婚する!!

 いや結婚してください!!

 愛してる!!

 結婚しよう!!!」


ノラ

「(言わせすぎたかしら……)」


◆◆ そして平和が続いた


王妃

「レオンハルト、急に真面目になったわね?」


寵姫

「まあ、殿下が素直になったのなら私たちも安心ですわ」


セドリック

「兄上らしくて安心しました」


アレク

「お兄様……なんだか眩しい……」


「ようやく落ち着いたか……」


そしてレオンハルトは、

ノラに向かって深々と頭を下げる。


レオンハルト

「私は一生あなたを大切にします!!

 いまの暮らしがなんと幸せなことか!!

 (しないと戦争に……なる……)」


ノラ

「(最後の小声聞こえましたけど?)」

「まあ、いいです。

 殿下が改心したなら」


歴史は書き換わった。

三王子大戦は起こらない。


“悪夢”は回避されたのだ。


終幕:本当の平和エンド


こうして、


第一王子は“婚約破棄という歴史的愚行”を未来の歴史書で知らされ、

震えながら破棄を諦めた。

今も時々震えている。


そして、


王国史上最大の悲劇は、

一人の令嬢ノラが“固有スキル:未来歴史書フューチャー・クロニクル”を読んで聞かせたことで阻止された。


王国は今日も平和である。

このお話しの暗殺者が凄腕すぎる気がする。

隠密100のドラ〇ンボーンが異世界召喚されたのかもしれない。


あと、レオンハルトは膝に矢を受けてしまった(脛だけど)から冒険者から衛兵になるといいと思う。

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