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第二章

第二章です。

誤字、脱字あったらすみません。

(同様の作品をpixivに載せております。そちらにはイラストもありますのでよければ見ていってください。)

陽向くんは刀の刃先を、もう一人の金髪の彼はライフル銃を陽向くんに向けている。

「どうするんだよ、あれ。あの二人が対峙してるのはやばいだろ。」

和也くんは相当焦っているようだ。明るいはずの源くんは静かに対峙している二人を見ていた。すると源くんが急に「ちょっと借りるよ。」と言い、俺が左手に持っていた短剣を奪うと鞘をつけたまま陽向くん達目掛けて投げた。短剣は対峙している二人の真ん中を通って先にある壁にぶつかり落ちた。二人は少し驚いた表情でこっちを見ていた。

「二人とも止めなよ。何があったかは知らないけど仲間同士武器を向け合うのはよくないよ。とりあえず二人とも武器を下ろして。」

先ほどの元気な様子とは違い真面目に話している源くん。そんな彼を見て武器を下ろす二人。

「今日は止められてしまったけども、また次は決着をつけよう。水樹。」

陽向くんは刀を鞘に納めると近くの階段を登って行った。水樹と呼ばれていた彼は何事もなかったかのように床に落ちた短剣を拾うとこちらへ歩いてきた。

「すまなかった、源。助かった。」

と源くんに短剣を渡した。よく見ると水色の瞳に綺麗な顔立ちでまるで人形のような人だった。

「祐斗、また華弥になんか言われたの?君も苦労人だね。どっかの誰かと同じだよ…。」

二人が見ていたのは和也くんだった。和也くんは源くんの頭を一発殴るとなかなかいい音がした。

「俺は苦労人じゃない!お前に苦労をかけられてるだけだ!」

「痛いよ、和也〜。」

泣き真似をする源くんとそれにまた怒っている和也くん。それを見て少し笑顔になっていた祐斗くんという彼。彼を見るたびにやはり綺麗な人だと思ってしまう。知らぬ間に見惚れてしまっていた。

「じゃあ、俺は戻る。」

それだけ言い残すと俺たちの横を通って体育館の方向へ歩いて行った。



それから源くんと和也くんに園内を案内してもらった。前の学校のことやこの学園のこと、色々な話をしながら案内をしてもらった。音楽室、理科室など普通の学校にある教室もあれば、鍛錬場やジム室などあんまり中学校では見ないスペースもあった。食堂、購買、寮と案内してもらい最後に武器庫へ向かった。

「ねぇ、司くん。司って呼んでいい?」

源くんに聞かれるとなんだか少し嬉しくなった。首を縦に振ると源くんも明るい笑顔で返してくれた。

「やった!!僕のことは気軽に源って呼んでいいからね!」

「ありがとう…源。」

あまり呼び捨てにできるほど仲がいい友達はいなかったからちょっと照れてしまった。

「こいつのことも気軽に和也って呼んでやって!きっと喜ぶよ〜!?」

「べ、別に喜ぶようなことじゃないだろ。まぁ、好きに呼んでくれたらいい。」

「ありがとう、なら和也って呼んでいいかな?」

「…好きにしてくれ。」

そんな話をしていたら武器庫へ着いた。少し大きめの倉庫のような場所だった。

「じゃあ、僕らはこれで戻るから先生によろしくね。」

大きく手を振ってくれた源。和也も手を振ってくれていた。

武器庫の扉は頑丈に鎖で止めてあった。先生が来るまで待つことにした。数分すると白い人影がこっちに走ってくるのがわかった。山城先生だ。相当走ってきたらしい。

「遅くなってごめんね〜!!」

少し息を切らしながら駆け寄ってくるとかなりゴツい鍵が何個もじゃらじゃらしたものを持っていた。「どれだっけ…。」と探し始める先生。「これかな?」といい鍵を刺そうとしているがもう鍵のサイズからして違う。俺が見ただけでもわかる。結局五分くらいは探しては確かめての繰り返しだった。

「…やった!あったよ!これだよ、これ!」

鍵が開くと鎖を解き重たそうなドアを開ける先生。ドアを開けると古臭いような匂いがした。倉庫の中には刀や槍、銃など色々な武器があった。

「何か使いたい武器はある?」

「いや、特には…。」

「そうか、なら持ってみて慣れた武器にしようか。」

山城先生が片っ端から武器を渡してくる。色々と持ってみたけれどどの武器もずっしりしていて疲れてきた。何本か剣を渡されて一本ずつ持ってみる。すると他の武器に比べて軽めな剣があった。

「…先生、俺これがいいです。」

こんな理由で決めるのはどうかと思うが何故かとても気に入ったのでその剣にしようと思った。

「その剣誰か使ってたんだけどな…。誰だったかな?まぁ、じゃあ決まりだね。そういやさっき渡した短剣は貰っとくね。」

他の武器を持つときに邪魔だったのでそこにあったベンチに置いていた短剣を持ち、山城先生に返すと先生は「ん?」と首を傾げた。

「これ何かに使った?」

「いや、特には…あ。」

そう言われると思い当たる節がある。素直に言うべきか言わない方がいいのか。

「す、すみませんでした!」

言った方がいいだろうと思いやはり本来の使い方ではなさそうなので謝る。

「謝らなくていいよ。それなりに何かあったんだろう。」

どうやら鞘を気にしているようだった。

「実は…。」

さっきあったことを説明した。陽向くんと祐斗くんという子が対峙していたこと。源が短剣を投げて二人の間に入ったこと。

「はぁ、またか…。」

「またと言うことは前にもあったんですか?」

「前というほどでもないよ、定期的にあるんだよな、あれは。」

ちょっとめんどくさそうにしている先生。少し悩んでいるようにも見えた。

「ただでさえ人数少ないんだから仲良くしてほしいよね。」




武器の整理をすると言った山城先生を置いて武器庫を出た俺は早速クラスを回ることにした。まずは一組。光エネルギーのクラスだ。とは言いつつも、山城先生がテキトーに描いたのかわからないが、描いてくれた地図をもとにクラスに行こうとするも迷子になってしまった。どうしようかと迷っていたら後ろから声をかけられた。

「あれ君また迷子なの?」

それは俺に色々と学園のことを教えてくれた加藤くんだった。とりあえず頷く。

「何これ。」

持っていた山城先生作の地図をとられる。

「これ、誰が描いたの…。すっごい下手だしわかりずらい。ってか、色々と間違ってない!?」

「描いたのは山城先生です。」

「あぁ…。」

なんとなく察したような加藤くん。無言で地図を返されるとため息をついていた。

「いいよ、俺が案内するよ。というか源、案内するって言ってなかった?」

「案内はしてもらったんですけど、まだ道が覚えれてなくて…。」

「まぁ、仕方ないよ。初日だし。どこに行くの?」

「一組です。」

こっちと言い、先を歩く加藤くん。少し長めの赤髪がとても綺麗だと後ろから見て思った。身長は俺よりちょっと高い。加藤くんに着いて行くと渡り廊下に来た。廊下の窓から桜の木が見えた。あまりに満開で見惚れてしまっていた。

「桜は好き?」

少し先で加藤くんが立ち止まり俺の方を見て聞いてきた。しっかり見ると彼の目は緑色で綺麗な形の二重であった。

「好きな方ですかね。昔家族で花見を毎年してました。なので桜を見ると思い出すんです。家族のこと…。」

「いい思い出だね。大事にしなよ。」

彼はそういうとまた歩き出した。ちょっと走り加藤くんに追いつくと俺からも聞いてみた。

「加藤くんは桜は好きなの?」

すると立ち止まる加藤くん。下を向いていた。すぐに前を見るとこう言った。

「昔は好きだった。花が綺麗でずっと見ていたかったんだ。でも、ここにいるとそんな気持ちはなくなる。」

こちらを見た彼の顔は大変悲しそうにしていた。すると加藤くんは俺の手を握ってきた。

「自分の今の気持ちを忘れては行けない。必ず己の心のままでいて。」

俺の手を両手で包み込むとどこか悲しいような表情浮かべいた。また下を向くと手を離し、前を向くと「あんまり気にしないでくれ。」とだけ言って歩き出した。加藤くんは鼻歌を歌いながらクラスまで案内してくれた。「じゃあ、頑張ってね〜。」と最初に会った時のように軽い感じでその場から去っていったのだった。



早速一組についた俺はドアを開けるか悩んでいた。なんというか初めて入るクラス緊張するなと思いなかなか開けられない。すると勝手にドアが開いたかと思えば髪をまとめて三つ編みにした女の子が反対側から開けてくれた。少しばかりびっくりした。

「転校生の相田くんだよね?入る?」

「…ありがとうございます。」

クラスに入るとおーいと誰かに呼ばれた。呼んでいたのは源だった。

「源と仲良いんだね。じゃあ、ここら辺に机置こうか。」

ドアを開けてくれた女の子が後ろにあった机を椅子を源の机の横まで持ってきてくれた。

「ありがとうございます、えっと…。」

「私、天海晴香アマミハルカです。気軽に話しかけてね。」

おっとりした話し方をする子だ。自己紹介していくと「じゃあね。」と言って自席に戻って隣の子と話はじめた。

一組は六人のクラスみたいだ。和也が急に立って教卓の前に立つと出席簿を開けていた。

「そろそろ出席取るか。」

出席簿に何か書いてある。俺の横の源が小さい声で、

「和也はああ見えて学級委員長なんだよ。」

まぁ、確かにしっかりしてそうには見える。まだちゃんとはわからないけど。

「じゃあ、返事してくれ。最初は…相田司。」

「あ、はい。」

そうだよな。大体出席番号1番になるんだよな…。まぁ、苗字のことは仕方ないと思う。

そこからどんどん呼んでいく和也。

光山美和コウザンミワ…。あいつまたサボってんのか。出席の時には顔を出すように言っているのに。」

和也は呆れた様子だった。その時、ガタンというドアの開く音がして教室の後ろのドアを見るとオレンジ色の背中まで伸びている髪が特徴的の女の子がいた。女の子は眠そうにあくびをして教室に入ってきた。スカート丈が他の子よりもかなり短く目のやり場に困る。

「またおかんになってる日和。ちょっと遅れたくらいでゴチャゴチャ言うなよ。」

そう言い、空いていた席に座るとその隣にある席にいた女の子、確か集会で司会をしていた子だ。確か尾畑さんと言っていた。話しかけている。

「はぁ、美和また遅刻?集会にもでてなかったもんね。」

「遅刻もなんもないでしょこの学園には。別に集会だって必ず出ろってわけでもないし。他の奴らが真面目すぎるんだよ。」

机をちょっと前に出すと足を組んで気だるそうにしていた。この感じの女の子はちょっと関わりづらい。

「ん?ちょっと待って。見たことない奴いるじゃん!」

目が合ってしまった。美和さんという女の子は指を指すとこっちに向かってくる。

「その子、転校生らしいよー。山城先生が言ってた。今日集会でみんなに紹介したし。」

「...相田司です。」

ふーんとだけ言うと興味なさそうに後ろを向いたと思ったら急にこっちを向くと持っていた剣を俺に突きつけてくる。

「本当に転校生?魔女が送ってきたスパイとかでしょ、どうせ。」

「やめなよ、美和!」

尾畑さんが立ち上がり叫んでいる。武器を突きつけられたことなんて一度もなかったしこれからもないと思っていた。あまりに驚きすぎて声が出なかった。源や和也、他の生徒も強張っている。

「はぁ…、みんなして転校生の肩を持つんだ。マジ有り得なさすぎでしょ。」

一歩下がり剣を収めると舌打ちして教室から出て行った。

「ごめんね、美和は多分この学園で一番責任感あるから君を疑ったんだろね。」

ちょっと安心したのか尾畑さんはまた席についた。

「大丈夫です。なんかごめんなさい。」

「なんで謝るの!?司くんは悪くないよ。今のは誰も悪くないと思う。」

悲しげに尾畑さんは目を逸らした。

「ここに長年いたら美和のようになってもおかしくないはずだよ。でもあんまり気にしちゃダメだよ!?」

ぽんっと俺の肩に手を置く源。源も美和さんのこと心配しているのだろう。無言で頷く。

「美和のやつまたか…。源の言うとおり気にしないでくれ。」

何事もなかったかのように出席を取ろうとしている和也。その時、次は前のドアが開く。すると女の子が倒れていた。


「喜貴ちゃん!?」

真っ先にその子のところに向かったのは天海さんと話していた赤髪をふたつに束ねた女の子だった。他の生徒も駆け寄る。肩に大きな傷を負っており体のところどころに傷があった。

「確か北の方に討伐行ってたよね。何かあったの?」

尾畑さんの問いに応えようとしていたがかなりの重症のようでうまく話せそうになかった。

「みんな少し後ろに下がっててくれる?」

赤髪の女の子が他の生徒に指示するとみんな言うとおりにしていた。傷を負った子の肩に手をかざしていた。すると、天海さんが教室のドアを閉めるとこう言った。

「ほら、相田くんもここに来たばかりだしあんまり見ない方がいいよ。それに喜貴ちゃんだって女の子だし男子がいる前だと嫌でしょ。だから…。」

ちょっと言いづらそうにしていた。

「それは違うと思う。」

一人そのまま席についていた片目を髪で隠した声の低めの女の子が放つ言葉で教室の空気が凍った。

「そいつもこの空間に来たんだ。今から目を背けてもいつかは見ることになる。誰かが傷つくところを。」

きっと他のみんなもわかっているのだと思う。ここでこの状況を掴めてないのはきっと俺だけだ。

シーンと静まり返った教室。その静寂を切り裂いたのはドアの音だった。

「…終わったよ。今の所大丈夫みたい。」

ドアを開けたのは赤髪の女の子で、負傷していた子は床に座っていた。

「亜輝ちゃん、ありがとう。喜貴ちゃん、調子はどう?」

「ありがとう、晴香。亜輝の回復の力はすごく暖かくてお日様の下にいるみたいなんだ。みんな心配かけてごめんね。もう私は大丈夫だから!」

きっと気を使っているのだろうか。まだ傷が痛そうではあるが他の生徒を気遣って明るく振る舞っているようにも見える。

「ところで彼はどなた?」

俺と目があった。その女の子は目の色が左右で違う、いわゆるオッドアイというやつだ。茶髪で長く伸びた髪と喋り方がとてもふわふわしている。

「彼は相田司くん。転校生だよ。今はクラス決まらなくてクラス回りしている途中みたいだよ。」

どうやらその女の子も集会にでてなかったみたいでクラスのみんなが集会であった出来事を説明してくれた。

「そんなことがあったんだ。確かに今までにないことだね。相田くん、初めまして。私は松本喜貴マツモトキキって言います。よろしくね。」

「相田司です。よろしくお願いします。」

「ところで…。」

尾畑さんは言うか言わないか…と呟きながら言うことにしたみたいで重たい口を開けた。

「松本ちゃんが、魔物討伐に行ったのって北の池の方向だったよね?ここまでの傷、何かあったの?」

「実は…。」



「私とあと他のクラスの子と討伐に向かったんだけど、最初はすごく順調だったの。そのせいかかなり奥の方まで進んでしまったみたいで気づいたら魔物たちに囲まれてた。普段なら突破できたかもしれないんだけど何故か魔物たちすっごい硬くて私たちは撤退することにしたの。どうにか必死に逃げたんだけど一発肩に大きなダメージ食らったみたいで…。でもなんとか帰ってこれたし一つ収穫もあるからまぁいいかなって。」

「「収穫?」」

「うん。実は今回の魔物の群れにボスらしき影があったの。よく見えなかったけど一つ言えるのは…。…耳があった。」

「ん?耳?」

「耳って言っても人間の耳じゃないよ!?耳の形的に猫かなって思ったけど多分あれは狐じゃないかな。」

みんな呆然としていた。そういえば池って来る時にあった池なのかな。あそこには祠があった気がする。

「ボスって案外可愛いのかな…?今までボスにあったことないからなぁ。」

「なら他のクラスにも共有しよう。早く倒せた方がいいしな。」

和也は出席簿に何かメモっていた。他のみんなも席につく。松本さんは天海さんが肩を持って席まで連れて行っていた。

「なら出席もとったことだし今日は自由時間だから好きにしてくれ。」

すると大体の人が教室から出て行った。残ったのは俺と源、和也、そして髪で片目が隠れた女の子だった。

「さぁ、司、和也どうする?もう学園内の案内は終わったしどこか行きたい場所ある?

「うん…。鍛錬場ってちょっと気になったかな。前に通っていた学校にはなかったし。」

「じゃあ、行ってみようか。折角ならジャージに着替えてから行こうか和也も来るよね?」

「わかったよ、行けばいいんだろ。」

俺たちは更衣室でジャージに着替えると鍛錬場に向かった。



第二章どうでしたでしょうか。

満開の桜に見惚れたり、この世界の恐ろしいところを知ったり。

主人公くん頑張ってください。

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