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第48話 聖女のパレード

王様との話し合いに勝利し、マオの安全を無事に確保することが出来た

私とマオはさっき私が眠っていた部屋に帰った

その後も王城で私の治療生活をする予定だったが

白魔法は治療することも出来るから

私が白魔法で自分の腕を治療すればいいじゃんと

白魔法で腕を治療した

腕はみるみる綺麗になり、元通りになった

「うん。元通り!」

「マナ!!何やってんの!!今魔法使ったらダメだよ!」

「え…ガハッ」

血反吐を吐いた

「うわああああああ!!魔力枯渇している体で魔法使ったら体が耐えきれなくて死ぬのに!!なんで魔法使ったんだよ!!」

「いや…もう動けるし…魔力も感じるし…治ったかと…。」

「死にかけた状態で二日間眠っていてさっき目覚めたところなのになんで全快したと思ったの!?」

血がボタボタと口から流れ落ちる

「く…くるしい…。」

「だ、誰かー!!」

マオが廊下へ飛び出し、医者を呼ぶように使用人へ伝える

「う…う…死ぬ…。」

私は血反吐を吐きながら泣く

「バカバカバカバカ!!魔力枯渇で魔法を使うことは自殺行為だってなんで知らないんだよ!!」

「知ってる…治ったと思って…。」

「マナのバカ!!こんなんでマナが死んだら八つ当たりで世界崩壊させるから!!」

「短い世界平和だったな…。」

そう言って私は意識が落ちた

「バカーーーーーー!!!」

マオの断末魔を聞きながら


私はその後、二日間寝込むことになったが、有能な医者の治療により無事に回復することが出来た

医者にはしこたま怒られた

一週間は絶対に魔法を使うなと念を押された

丁度、一週間後に魔王討伐した聖女を称えるパレードが開かれることが決定した

魔法を使わない以外は私の体は元気に動くことが出来るようになったので、私もパレードの準備をした

パレードを開くことは了承したが、誰とも関わりたくないと条件を出した

私は王城から民衆に向かって挨拶するだけのパレードにしてくれた

それに私が提示した一生遊んで暮らせるお金と爵位も頂くことになった

自由に暮らしたいと言ってみたら勝手にしろと言われた

全ての要求が通り嬉しいけれど、もう王様は私に関わりたくないという意思を感じる

トラブルメーカーを早く王城から追い出したいと思っているに違いない

こちらとしては全て要求を飲んでくれたのだからありがたいけれど


いよいよパレード当日。私は王様に紹介をされて王城のバルコニーから顔を出し、民衆に手を振る

民衆はみんな聖女様万歳!!と姿を表しただけで大盛り上がりだった

私は民衆に向けて演説をする

「みんなーー!!この世界を愛してるーーー??」

うおおおおおおおおおおおおと盛り上がっている

「魔王は滅び、この世界は平和になりました!!もう私達の平和を脅かすものは存在しません!」

聖女様ー!!ありがとうー!!と大声で民衆が叫んでいる

「私達には敵はいない。この世界が生きづらく、辛いと思っている人達は思い出して下さい。貴方は誰かに大事に愛されていたはずです。親でも恩人でも友達でも誰かは貴方を愛してくれていたはずです。一瞬でも一時でも愛されていた時間はあったはずです。貴方がどんな姿になったとしても、不幸のドン底にいたとしても貴方を思ってくれた人がいたことを忘れないでください。貴方がこの世界を美しいと信じてくれるなら、私はこの美しい世界を守ると誓います!!」

私はそう宣言し、白魔法を民衆に放つ

キラキラと眩い光が民衆に届く

頭痛が治り

腰痛が治り

ガンが治り

車椅子の人は歩けるようになり

耳が聴こえない人は聴こえるようになり

民衆を全員健康体にした

目の前の奇跡のような出来事に民衆は大盛り上がりだ

私はその光景を目にしながら

血反吐を吐いて倒れた

後ろでまたマオが

「バカーーーーーーー!!!」

と叫ぶ断末魔を聞きながら

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