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第4話 アーネルド・マリア

「ひゃっほーーーーーーい!!!」

 私はモブ令嬢のアーネルド・マリア。前世では女子高生だったけど今世は伯爵令嬢に転生しました!

 マリアになって今は六歳になりました。

 今は家の庭の木でターザンロープを作り遊んでいます。

 「アーーーーアァーーーーーー」

 気持ちいい!なんという爽快感!!

 「マリアお嬢様!お辞め下さい!!大怪我をしますよ!?」

 「マリアお嬢様〜!!お願いですから辞めてくださーい涙」

 侍女のアリサと護衛騎士のレイが叫んでる。レイの方が少し泣いているようだ。

 「大丈夫だよーん。私身体能力高いし!!もし落ちたらレイが抱っこしてねーーー」

 「マリアお嬢様ーーー心臓に悪すぎてもう死にそうです!!落として大怪我すれば私もう死ぬしかなくなりますううううう」

 泣いて心配するレイの姿を見て面白くなって大笑いしてしまう。

 「レイは本当に心配症だねー笑

 大丈夫だって!楽しいからもうちょっとだけ〜」

 「ひいいいいいいいいいいいい」

 「きゃーーーーーーーーーーー」

 レイとアリサの悲鳴が響く。心配症だなぁ。でもなんかちょっと可哀想になっているきたからそろそろやめるか。

 「ハァハァ。やっと戻ってきて下さいましたね…もう二度と!こんな遊びは辞めて下さい!!」

 「えーー!明日もやろうと思ってたのにぃ」

 「絶対ダメです!!私を殺す気ですか!!」

 「大袈裟すぎだよぉ」

 「大袈裟ではありません!二度と!!絶対に!!やらないで下さい!!!」

 「……」

 楽しかったのに…そんなに心配するとは思わなかった。明日こっそり抜け出してやろう…

 「お嬢様?こっそりやろうとしてますね?」

 ギクっ

 アリサに指摘されて明らかに動揺してしまった。

 「今回のことは奥様にご報告します。」

 「えっ!!辞めて!!それだけはー!!」

 「これだけの騒ぎになって奥様が気づかないわけがないです。正確にきっちりと報告させて頂きます。」

 レイだけならお願いしたら隠してくれるけど、アリサはママにめっちゃいいつけるんだもん。アリサ容赦なさすぎるぅ。お母様…めっちゃ怖いだもん…うぅ。

 「ねぇアリサ〜お願い♡お母様には言わないで〜もうやらないから〜」

 「ダメです。しっかりとお説教受けて下さいね。」

 うぅぅやっぱりだめか……

 「アリサ…マリアお嬢様もうしないって言ってるし穏便に済ませてやっても…」

 「ダ・メ・で・す」

 …アリサ怒ってる…でもわかってる。私の為に怒ってくれてるって…頭脳は大人、体は子供のコナン君状態でも体が子供だからなのか、はしゃいでしまう。軽い体!自由な生活!子供って超楽しいんだもん!!ちょっと迷惑かけてるけどまだまだ子供だから…

 いや…うんちょっと調子乗りました…

 「ごめんなさい…」

 「ほら謝ってるしアリサ許してあげようよ」

 「ダ・メ・で・す!!!」

 「だいたいレイが甘やかすからマリアお嬢様が調子に乗るのですよ!しっかりしてださい!」

 「でもこんな可愛いマリアお嬢様が怒られてる姿可哀想で見てられねぇよぉ」

 「ダメです。躾も愛情の一つなのですよ。レイは甘やかして甘やかしてダメなお嬢様に育てるつもりなのですか!?」

 「そんなに怒らなくてもマリアお嬢様は立派なレディに育つよー」

 「何を根拠に!?こんな木に蔦を吊るしてぶら下がって遊んでる令嬢に嫁の貰い手が来るわけないでしょう!?」

「お嬢は可愛いから大丈夫だよ〜」

「可愛さだけでは社交界でいい婚約者は掴めないのです!お嬢様には奥様のような上品で知的な人になってもらわないと〜」

「人には向き不向きがあるって〜」

「お嬢様はアーネルド伯爵家として立派なレディに〜」

 レイとアリサが言い合いの喧嘩をしている時に

 「なんの騒ぎですか?」

 上品さと威厳を感じる声。スラッと伸びた手足。女性にしては背が高いが背筋がピンとしていて高貴な身分がすぐにわかる佇まい。

 「お母様…」

 アーネルド家の女主人。私のお母様であるアーネルド・ヴァイオレットが騒ぎを聞きつけてやってきた。

「アリサ。状況を説明しなさい。」

「マリアお嬢様があちらの木に蔦をつけてぶら下がる遊びをしていたので叱っていたところです。」

 ううううううううううう普通に事実陳列されたあああああああ

 「あっあのぶら下がってみたらちょっと楽しくて…えへへ」

 「マリア。貴方にはアーネルド家の自覚があるのかしら。落ちたらどうなるのかわからないわけではないでしょう。」

 「…ごめんなさい」

 「このような遊びはどこで覚えたのですか?誰に教わったの?」

 前世で学びましたとは言えない。

 「夢で見ました…」

 「そう…誰を庇っているのかは知らないけどまぁいいわ。マリアは罰として歴史書を一冊暗記することね。」

 「一冊!?」

 「明日テストするから」

 「明日までに!?」

 「頭が悪い夢をみるからこのようなことになるのです。今日は部屋で一日中勉強しなさい。」

 ひどいー!

 それではと言ってお母様が去っていく

 「アリサのバカ〜そのまま言うことなんじゃん〜今日一日中勉強することになっちゃったじゃん。」

 「当たり前です。反省してださい。」

 「まぁでもいいじゃん!マリアお嬢様めっちゃ頭いいから明日のテストも楽勝でしょ!!」

 まぁ頭脳は十六歳ですからね…

 

 

 

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