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第311話 ダンジョン攻略

一晩休んで次の日になる

事件続きで何も出来なかった修学旅行だが

クリスやスリー様達のおかげで解決することが出来て

今日は1日だけの自由行動時間だ

私はクリスと2人で森のダンジョンへと向かう

「わぁ〜凄い!建物に蔦が張っていて雰囲気あるねぇ!私ダンジョンって初めて!」

「俺は修行の為に何回もダンジョン攻略はさせられていたよ。」

「子供の時に?」

「そうだ。」

「小さい頃から魔物が出てくる場所へ連れて行かれるなんてスパルタ教育ね。」

「俺の代で魔王が復活すると予言されていたんだ。俺は歴代よりも厳しく躾られてきたらしい。」

「大変だったね。」

「まぁ…でも俺は優秀だったからなんとか修行に耐えれたよ。予想外なことに魔王は聖女様が浄化して世界は平和になったから俺の出番はなかったけどな。」

「今考えると私1人で魔王を浄化させるなんて無茶なことしたなぁ。」

「マナは凄いよ。」

「私は何も凄くないよ。神様から特別な力を貰っただけ。小さい頃から国の為に戦っていたクリスの方が凄いよ。」

「何の意味もなかったけどな。」

「人生において無意味なことなんてないのよ。全ては必然なの。」

「そうだな。今日の日の為に俺は小さい頃からダンジョン攻略をしていたのかもしれないな。」

「頼りにしてますよ?クリス。」

「任せろ。」

私達はダンジョンの中へと侵入する

しばらく真っ直ぐ進んでいくと


ちしきはいりません

きよしちうきこししきちそし


と謎解きの文字盤があった

「なんかゲームみたいだね。」

「馬鹿らしい。こんなものは罠に決まってる。装置を壊せば前に進める。」

そう言ってクリスは剣で謎解きの文字盤を切って壊してしまった

ビービービーと大音量の警報がダンジョンに鳴り響く

「きゃっ」

私はあまりのうるささに耳を塞いで蹲る

「マナ!大丈夫か!?」

私を覆うようにクリスが身を挺して庇ってくれた

すると突然岩が動きだし

私達は岩に押し出されてダンジョンの外へと無理矢理出されてしまった

「…脱出が難しいダンジョンなのに強制退場させられちゃったね。」

「こんなダンジョンは初めてだ。」

「正攻法で謎解きしないと先には進ませてくれないみたいだね。」

「仕方ないな…」

私達はさっきの場所まで進む

文字盤は破壊したはずだがすぐに綺麗に修復されていた

「ダンジョンの力なのかな?一瞬で綺麗にするなんて凄いね。」

「俺達の知らない謎はまだまだたくさんありそうだな。」

「それで…この謎解きだけどわかった?」

「謎解きなんてやったことない。なんだこれは。」

「これは初歩的な謎解きだよ。ちしきはいりませんって書いてあるでしょう?だから“ち”“し”“き”を文字を抜いて読めばいいのよ。だから答えは“ようこそ”だね。」

私は文字盤をはめる場所があるので答えの“ようこそ”をはめる

すると奥の扉が開き先に進むことが出来た

「ほら。行きましょう!」

「変なダンジョンだな…」

私達は先に進むとダンジョンの中は仕掛けだらけだった

謎解きはもちろん迷路のような構造になっていて

何度も行き止まりになる

「道が全然わからない。」

「マナは一度曲がったら道を忘れるんだな…」

「右に曲がった後に行き止まりで戻ろうとしたら、さっき右に曲がったから右だって思っちゃうの!!」

「方向音痴なんだな。」

「通った道に丸をつけてわかるようにしましょうよ。」

「全ての曲がり角に丸を書いていくことになりそうだからやめよう。俺が覚えているから大丈夫だ。」

「こんなに複雑な迷路なのによう覚えることが出来るね。」

「道を覚えることは得意だから。」

謎解きと迷路を攻略していき、階段を見つけて私達は階段を上がると

「あら?世界平和になってから誰も来なかったのに久しぶりのお客様だわ。いらっしゃーい♡」

と目の前の角と尻尾と黒の翼を生やしているビキニ姿のえちえちなお姉さんがいた

「サ…サキュバスだ!!すごーい!初めて見た!!」

「あら。貴方…もしかして聖女?噂通りの美少女ね。まぁ色気なんて程遠いお子ちゃまだけど。」

「清純派で売らせてもらってます!!」

「今時流行らないから捨てちゃいなさい。そこの彼氏にも欲求不満で捨てられてちゃうわよ?男なんてエロいことさせてくれる女が好きなんだから。貞操を守る女なんてめんどくさいから捨てられるわよ?」

「えぇ…!!でも私まだ17歳で…世の中には18禁というルールがあって18歳にならないとえっちなことはしてはいけないというルールがあるんですよ!」

「恋人同士ならいいのよ。」

「子供はまだ禁止なんです!」

「じゃあ18歳の誕生日に卒業するのね。」

「そ…そんなことは言ってない!!」

「ねぇ〜♡そこの色男さん♡そんな芋女なんて今すぐに捨てちゃって私と楽しいことしない?催淫効果もあるから天国見せちゃうわよ♡」

サキュバスがそう言うと

クリスは炎の魔法でサキュバスを攻撃した

サキュバスは突然の攻撃に驚いて避けたが、左腕が丸焦げになり動かすことが出来なくなった

「ちょっと!クリス!!何やってんの!!やめて!!」

「どうしてだ?こいつは人間から生気を奪い取って殺す悪魔だぞ。殺さないといけない。」

「いい人そうだったじゃない!ダメだよ!」

「こいつの色仕掛けが反吐が出る。不愉快だ。マナを馬鹿にしたのも許せない。」

「あっつい…腕が痛い…」

涙を流してサキュバスは痛みに耐えている

「大丈夫ですか!?今、浄化して治します!!」

私は白魔法でサキュバスの火傷を治療しようと力を使うと

「ぎゃあああああああああああああああああ!!」

白魔法を使うと浄化されてしまい治療ではなく存在を抹消してしまいそうになってしまった

「ああああああああああ!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!そういえば私は人間しか治療出来ないんでした!!」

私が白魔法をやめるとサキュバスの角と翼はなくなり、尻尾だけが残った

「はぁはぁ…死ぬかと思った…」

「あの…すみません…私浄化しちゃって…半分人間にしちゃいました…」

「ええ!な…ない!私の角が!翼が!!ちょっとどうしてくれるのよ!!」

「あ!でも!腕の火傷は治りましたよ!」

「半分人間なんて中途半端なことしやがって…元に戻せ!!」

「えっと…無理です。ごめんなさい。」

「ひどい!こんなの私ただのえっちなお姉さんになっちゃうじゃない!!」

「いいんじゃないでしょうか…」

「魅了の魔法も使えなくなってる!これからどうやって男を誑かせばいいのよ!!」

「えっちな体があるので選び放題かと…」

「そうね…私は魔法なんかなくても魅力的だもの!!」

「とっても魅力的です!どうですか?中途半端が嫌なら完全な人間に浄化しますけど…」

「もう死にかけるぐらい苦しい思いをするのは嫌!寿命も少なくなるからこのままでいい!」

「そうですか…人間になりたくなったらいつでも私を尋ねてくださいね。」

「ふん!二度と顔も見たくないわよバーカ!!」

そう言って窓から飛んで逃げようとするが翼がないので飛べなくて落ちてしまった

窓から覗くと痛そうにしているが歩いてどこかに行ったので無事のようだ

「悪いことしちゃったな。」

「悪魔にまで慈悲を与えるな。普通に殺せばいいんだよ。人間にとっては悪なんだから。」

「種族が違うという理由だけで殺すべきじゃないわ。悪魔だって生きていく為には仕方ないのよ。」

「人間を殺しても?」

「私達だって牛や豚を殺して食べているでしょう?人間がこの世で1番偉いだなんて思わないことね。この世は弱肉強食だけれど、それでも共存して生きていけたらそれが1番いいと思わない?」

「悪魔と共存していいことなんてなさそうだけどな。」

「そうかしら。私も色気の出し方とか教わったり出来たかもしれないわよ。」

「そんなことしなくてもマナは色気あるし、サキュバスより魅力的だよ。」

「フフッ。ありがとう。」

私達はその後もダンジョンを攻略して遂に最奥まで辿り着いた

「ふあああああ…何?誰かここまで辿り着いたの?暇人だなぁ…」

と悪魔の姿をしている男が言う

「私は聖女マナ。貴方は?」

「え?聖女様?こんなところまでわざわざ来たんですか?何もないですよここは。」

「名前はないの?」

「我が名はサタン。悪魔だ。世界が平和になって暇だからここのダンジョンで寝泊まりしている。」

「ここには何もないの?」

「一応あるけど…ダンジョンの難易度のわりにくだらないものだから…」

「あるんじゃない!じゃあ宝物を頂戴しましょう!」

「えぇ…諦めてくれませんか?ここで宝を狙うなら我輩はマナ様と戦う決まりなんだ。」

「そうなの?うーん…どうしよ。」

「迷うことない。マナ。殺せばいい。」

とクリスが言う

「戦意がない相手とは戦いたくないわよ。せっかく世界が平和になったのに争うなんて馬鹿馬鹿しいと思わない?」

「悪魔は危険な生き物だ。」

「今話した感じだと安全そうよ。」

「宝物を狙わないなら攻撃したりしない。どうか諦めて帰って欲しい。」

とサタンは言う

「宝物って何なの?」

「俺の母親の骨だよ。人間が使うと悪魔を召喚して悪魔と契約出来る物だ。聖女様はそんなもの必要ないだろう?俺にとっては大事な形見なんだ。宝物を渡すわけにはいかない。」

「なるほど。じゃあ宝物はいらないわ。」

「ほ…本当か!?さすがは聖女様!慈悲深い!!」

「でもせっかくダンジョンを攻略したんだから何も収穫なしで帰りたくないのよね。お土産程度でいいからなにかないかな?」

「慈悲深い聖女様に敬意を示して特別にいい物をあげるよ。」

そういって取り出したのは綺麗な羽だった

「これは?」

「これは伝説の野鳥の羽だよ。持っているだけで幸運が舞い降りるらしいよ。」

「七色に光る素敵な羽ね!ありがとう!サタン!」

「ああ…世界が平和になってよかったな。マナ様。」

「サタンは嫌だった?世界が平和になって。」

「戦い続けていた日々は終わり、暇になって何も生き甲斐もなくただ朽ちるのを待つだけだったから平和なんてくだらないと思っていたけれど…今日マナに出会って平和も悪くないと思ったよ。」

「戦いたいならいつでも相手するわよ?」

「勘弁してくれ。俺は平和に生きたいんだ。」

そう笑って答えるサタンは悪魔には到底思えない素敵な笑顔だった

伝説の野鳥の羽を貰って私達のダンジョン冒険は終えた

「冒険デート楽しかったね!」

「戦わないダンジョンは初めてだったよ。」

「クリスが道案内してくれなかったら一生迷って出れなかったなぁ。ありがとう!」

「マナが謎解きしてくれたから前に進めた。」

「協力して冒険するの楽しかったね。」

「でも危険だからもうやりたくない。せっかく世界が平和になったんだ。平和なデートが1番いいよ。」

「悪魔に会えたのも異種間交流みたいで楽しかったのに。」

「そのうち騙されて痛い目に遭うぞ…」

こうして私達のダンジョンデートは終えた





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