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第301話 モモフル国

モモフル国へは1日の船旅で到着することが出来た

「え…どうして…」

私達はモモフル国へ降りて驚愕する

自然豊かなモモフル国は緑に囲まれていて

草原や花畑、新緑の美しい森に囲まれた国だと聞いていたのに

草は枯れ果て荒廃していた

作物が育たない為か、国民も貧しそうにしている

「この世界はどこも自然豊かで荒れた土地なんて見たことなかったのに…」

この世界には自然界の精霊がいるからか

どこの国も大自然に囲まれている

ハーバランド国が1番都心のような暮らしをしているが、ハーバランド国も森や川は綺麗だし、自然と人は共存して生きていく宗教観がこの世界にはある

だからこんなに自然が荒れ果てた土地は珍しいし

…はっきり言っておかしい

「どうしてこんなに荒れ果てているの…?」

「精霊の怒りを買ったな。」

とクリスが言う

「精霊の怒りを?どうして…?」

「それはわからないけれど、こんなに大規模な荒廃はおそらく国が関係している。1個人の怒りでこんなにも大きな荒廃はしない。」

「モモフル国の国王様がこの国の精霊達を怒らせたってこと?」

「緑を大事にしない。疎かにしたのだろうね。この国の象徴であり、武器でもあったのに愚かな政治をしたんだよ。」

私は大地に手を当てる

そして鞄から聖杯を取り出した

「おい…マナ…何をするつもりだ…?」

「大丈夫。倒れたりしない。ちゃんと加減して力を使うから。」

私が聖杯に祈りを捧げて白魔法を発動すると

モモフル国の大地はみるみる回復して

荒れ果てた土地が綺麗な草原になり

色鮮やかな花畑になり

森も本来の新緑を取り戻して美しくなった

この土地本来の輝きを取り戻して綺麗な景色が広がり

修学旅行に来ていたスカーレット学園の生徒達は大喜びしていた

「すごーーい!!とっても綺麗!!」

「さすがマナ様!!」

「一瞬でこんなにも土地が回復するなんて!!」

と感動の声が上がる

そしてモモフル国の国民は

「なんということだ…」

「荒れ果てた土地では作物も育たなくなっていたのに…」

「聖女様!!聖女様ありがとうございます!!」

と嗚咽まじりに泣きながら感謝をしていた

私が力を使いすぎて少しフラッとふらつくと

「マナ様…また魔力枯渇をおこしていますよ。」

と護衛騎士のレイが私を支えてくれた

「ちょっとふらついただけ。ちゃんと力の調節はしたでしょう?まだ完全には回復出来てないし…明日またやるわ。」

「…マナ様がそこまでやる必要はないですけどね。」

「森の龍が泣いている声がした。だからほっとくわけにはいかない。」

「…わかりました。でもマナ様の体調が最優先です。わかっていますよね?」

「もちろんよ。今も無茶はしなかったでしょう?」

「はい。でも少しふらふらしていますし、今日はもう宿で休みましょう。」

「チューリップ畑行きたかったなぁ。」

「また今度行きましょう。モモフル国は1日で来れますから。」

「マナが宿に戻るなら俺も宿に帰る!!レイ!俺がマナを運ぶからな!!」

とクリスが言う

「承知致しました。マナ様をよろしくお願いします。クリス様。」

そう言ってまたレイはどこかへ消えてしまった

「さぁ。マナ。俺に捕まって。」

と言ってクリスは当然のようにお姫様抱っこをする

「迷惑かけてごめんね。クリス。チューリップ畑も見に行けなくなっちゃったし…」

「迷惑なんてかけられていないさ。寧ろマナと2人きりになれるなんて最高だよ。」

「変なことしないでよ?」

「病人相手にそんなことしないよ。マナのえっち。」

「わ…私はそんなつもりで言ってないもん!!」

「えぇ?そんなわけないと思うけど。むっつりすけべだなぁ。」

「違うもん!!」

「恥ずかしがらなくてもいいのに。女の子はちょっとえっちな方がいいんだよ。」

「だから違うってば!!」

大声で話していると本当にフラフラしてきてしまった

変なことで頭に血が上ってしまったようだ…

「マナ様!!大丈夫でしょうか!?私、モモフル国で医者をやっています。ロイドと申します!疲労回復の薬を持ってきましたので…どうそお飲みください!!」

白衣を着たロイドと名乗った人がコップに薬を持ってやってきた

「あ…ありがとうございます…」

私が受け取ろうとすると

クリスは私の手を遮る

「この国の医者?本当だろうな?その薬は本当に疲労回復か?」

クリスはロイドを睨みつけて言う

「当たり前ですよ!マナ様はこの国の恩人です!!すぐに助けたいと思い薬を用意してまでです!!」

「…この国は精霊から怒りを買っている。この国の人間は信用できない。その薬を目の前で飲んでみろ。」

「この薬は貴重なもので僕が飲むことは…」

「いいから飲め。それともまさかマナに変な薬を飲ませてやろうとしたんじゃないか?だから飲めないのか?」

クリスがそう言うとロイドはため息をついてコップに入った自称疲労回復の薬を大地に叩きつけ

懐から銃を取り出した

…銃!?

この国で初めて見た

そんなことを考えているとあっという間に

バンッ!!

とクリスが撃たれてしまう

クリスは私を抱えた腕を撃たれて私は地面に落ちた

「クリス!!!」

私はすぐに白魔法でクリスを回復させて銃に撃たれた腕を回復させる

魔力枯渇を起こしていたので白魔法を使った瞬間に

ガハッ…

私は血を吐いて倒れる

「マナ!!」

「マナ様!!」

クリスとレイとマリオお兄様が私に駆け寄る

駆け寄ったクリスとレイとマリオお兄様を

バンッ

バンッ

バンッ

とロイドは銃で撃った

レイは剣で防ぐことが出来たが

クリスとマリオお兄様はそれぞれ銃に撃たれてしまう

「ぐっ…」

私はまたクリスとマリオお兄様を白魔法で回復させようとすると

「マナ!!白魔法を使うのはやめろ!!魔力枯渇で死んじまうぞ!!」

「マナ!!俺達はいいから早く逃げろ!!」

とクリスとマリオお兄様は言う

ロイドの銃口は私に向いて撃とうとしている所を

レイがロイドの銃を剣で弾いてロイドは銃を落とす

レイが炎の魔法でロイドを燃やす

「ぐわああああああああああ!!!」

悲痛な叫び声をあげてロイドは燃えていく

「マナ様!!マナ様!!は…はやく医者を!!」

レイは私を抱き抱えて泣きながら言う

「この国の人間は信用出来ない!スカーレット学園の保健医を呼ぶしかない!!」

とマリオお兄様が言う

「保健医は!?早く!!マナ様を助け…」

死んだと思っていたロイドが燃え盛りながら動いた

ロイドは懐から注射器を取り出して私に刺す

「うっ…」

私は謎の注射器に刺されてしまう

「こいつ…!!まだ生きていたのか!!!」

レイは今度こそ完全にロイドを燃やしつくす

注射器で刺されてから頭が割れるように痛くなり

視界は揺れて

気持ち悪くなる

白魔法を使おうとしても使えない

気持ち悪い

苦しい

死ぬ…

「く…苦しいよ…助けて…」

「マナ様!!!マナ様!!!俺が無能だったから!!ごめんなさい!!マナ様!!」

と泣きながらレイは謝っている

レイは悪くないのに…

私をいつも守ってくれていたの…

私知ってるもん…

意識が遠のく

身体中が熱くなり

苦しい…

「た…助けて…クリス…助けて…」

私は涙を流してお願いする

「苦しいよ…死にたくないよ…クリス…助けて…」

苦しくて苦しくて苦しくて

死ぬのがこわくて

弱音を吐ける相手は恋人のクリスしかいなくて…

私はクリスに弱音を吐きながら涙を流す

「大丈夫だ!!絶対俺が助けるから!!マナ!!絶対大丈夫だから!!」

クリスは私を強く抱きしめて力強く言った

抱えた腕は震えていて

クリスも私が死ぬかもしれない恐怖を抱えていることがわかる

でも…それでも私を安心させようと強く抱きしめて大丈夫だと私を安心させる為に言ってくれている

強く抱きしめられて余計に苦しくなったけど

息苦しくて死にそうになったけど

それでも幸せな気持ちになった

クリスを好きになってよかったと

そう心から思った

「ありがとう…クリス…」

私はか細い声でお礼を言う

そして私はクリスに抱えられたまま

意識を失って倒れた


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