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第263話 休日

今日は学園が休みの日なので、いつも通りミケお爺ちゃんと魔法の特訓を行う

「ねぇ。マオが頑固者なのはミケお爺ちゃんのせいじゃないの?」

「別に頑固なことは悪いことではないだろうが。マオは今も昔も素直ないい子だよ。」

「ミケお爺ちゃんって本当にマオに極甘だよね。」

「マオが聖女で、マナが魔王ならよかったのに。」

「どういう意味!?それ!?」

「マオの方が純粋無垢な綺麗な心をしているのにってことだよ。」

「わ…私だって心の清らかさなら胸を張って負けてないと言えますよ!?」

「マオには敵わないさ。マオほど純粋に人を愛して、この世界を愛している人はいないよ。」

「一途に愛されていると諦めが悪くて困ってるんだけど。」

「マナが悪い。」

「なんでよ!ミケお爺ちゃんって絶対にマオの味方しかしないよね!」

「だいたいマオは最初からマナのことを恋慕の瞳で見つめていたじゃないか。それをマナが無理矢理弟として育てたから拗れたんだ。だからマナが悪い。」

「う…」

「恋人になるつもりなんてこれっぽっちもないくせにこの世で1番大事なのはマオだよとか甘い言葉を吐くからマオが拗れたんだ。だからマナが悪い。」

「うぅ…」

「恋している相手にそんなこと言われたら諦められないのは当たり前だと思わないか?だからマナが悪い。」

「わかりました!私が悪いです!」

「人を惑わす魔王だよ。」

「正真正銘の聖女です!」

「そうだ。マナは世界最強の聖女。マオを止めてこの世界を救えるのはマナしかいない。」

「わかっていますよ。ちゃんと聖杯も持ってますし、今日も特訓始めましょう。」

「いや…今日は魔法の特訓の前に基礎筋力を鍛えようと思う。」

「え?なんでですか?筋力なんて魔法には関係ないですよね?」

「大きな魔法を使うには身体の作りが耐えれていない可能性が出てきた。」

「…え。で…でも…ミケお爺ちゃんはよぼよぼのお爺ちゃんだけど大魔法使えるじゃん。」

「儂はよぼよぼではない。一応鍛えてある。」

そう言ってお腹の腹筋が割れているのを見せてきた

「…なんでサラダしか食べてなかったくせにお腹割れてるんですか?もっと貧弱な身体だと思ってました。」

「マナのお腹も割れ。」

「それで本当に使える魔力が増えるんですか?」

「まだ確証はないが、かなり筋通った論だと思わないか?」

「えぇ…魔法の特訓の方が好き。」

「毎回死にかけてるくせに?」

「テンションがハイになるから好き。」

「うん。マナがバカなことはわかった。筋トレなら死にかけることはないからいいだろう?」

「嘘でしょう?今更魔法の修行じゃなくて筋トレするの?」

「筋トレも魔法の修行だ。」

「やだーーー!!派手に魔法使うのがストレス発散にもなってたのに!!筋トレで苦しい思いをしないといけないなんてやだーーー!!」

「白魔法で回復出来るだろうが。」

「回復は出来ても、辛い運動をすることには変わりないんだから!!」

「文句言ってないでやるぞ。腹筋300回、背筋300回、腕立て300回な。」

「…冗談ですよね?」

「そんなわけないだろう。ほら。時間を無駄にするな。早くやれ。」

ミケお爺ちゃん私の足を固定して腹筋をやれと言ってくる

「今日だけですか?」

「まさか。最低1ヶ月は続けて筋力をつけて実験しなけいと。」

「ええー!!やだーーー!!」

「我儘言うな!!筋トレで世界が救えるなら安いもんだろうが!!早くやれ!!マオを世界を崩壊する魔王にするつもりか!!死ぬ気でやれ!止めれるのはマナしかいないんだ!!」

「わかってるわよ!やればいいんでしょう!?やれば!!」

私はぷるぷると震えながら腹筋をする

「…マナ。こんなに軟弱なのによく生きてこれたな。」

「うぅ…辛いよぉ…」

「弱音を吐くから辛くなるんだ!!もっとやる気出してやれ!!」

「この世は結局筋肉が全て!!筋肉が全てを解決する!!!筋肉があるものが最後には勝つんだああああああああああああ!!」

私はミケお爺ちゃんの熱血指導と元、ノルマの筋トレをやり切った


「お疲れ様。マナ。」

筋トレをやり切った私にスリー様は声を掛ける

「もう2度とやりたくない。」

「これから毎日続けないといけないのに。」

「はぁ…これで魔法を使う力が変わらなかったらミケお爺ちゃんを一生恨んでやるんだから…」

「ミケ様は優秀な魔法研究者だ。きっと成果は得られるさ。」

「あーぁ。魔法の修行がしたかったなぁ。」

「次は私の番だからね。」

「スリー様は今どんな修行をしているの?」

「白魔法の魔法石を使えるように修行しているよ。」

「あぁ…白精霊が言うこと聞いてくれないからなぁ。私以外に力を与えるのを何故か嫌がるんだよね。」

「白精霊に好かれたら理論上は使えるようになるはずなんだ。白精霊に好かれる方法とかないかな?」

「ええ?わかんない。面食いなんじゃない?」

「そうなのか?メイクして髪の毛もセットとかしてみるか?」

「…え。」

すごい適当なことを言っただけなのに

まさか真剣に捉えられるなんて

でも見たい

かっこよく姿を整えるスリー様が見たい!!

「わ…私がかっこよくしてあげますよ…」

私はスリー様を鏡台の前に座らせる

ダイヤの原石を座らせている気分だ

私の匙加減でスリー様が七変化する

わくわくがとまらない

イシュタル先生も毎回こんな気持ちなのだろうか

私はメイクも下手だけど

マスカラを塗ってみて

赤のリップを塗ってみた

これだけで普段と全く雰囲気が変わり

妖艶になる

髪の毛もワックスで上にあげてみた

「私は…天才かもしれない…めっちゃかっこいいです…」

「そ…そうかな?」

スリー様は少し照れて視線を逸らす

可愛い

「今なら!白精霊もイチコロです!さぁ!魔法石使いましょう!」

「うん…」

スリー様が魔法石を持つとパァっと光が輝き白魔法が発動した

「え!?嘘でしょう!?本当に!!」

「凄いマナ!!本当にマナは天才だ!!」

スリー様は喜んで私に抱きつく

まさか白精霊が本当に面食いだったなんて…



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