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第242話 ゲレンデの魔法

「スリー様との思い出の場所に行きましょう!」

「また雪国に行くの…?」

「私達といえば雪ですから!」

私とマナは風魔法で雪国のアーシャ国へと向かった

「前回は雪遊びしか出来てなかったですから!今回はスキーをしますよ!!」

「なにそれ?」

「ウィンタースポーツです!」

マナについて行き、私達は雪山へと向かった

雪山にはスキーを楽しんでいる人達で賑わっていた

スキー用具とウェアをレンタルして

インストラクターの方からスキーのやり方を指導して貰った

スキーの滑り方、止まり方、転んだ時の立ち上がり方等、基礎的なことを指導して貰う

私は教わった通りに滑る

仕組みがわかれば簡単だ

慣れてくると楽しい

「うわあああああああああ!!スピード出しすぎた!止まんない!!助けてええええええええええ!!」

ルナが止まらなくなってパニックになっていた

「マナ!落ち着いて!ゆっくり減速して!」

「落ちる!落ちるうううう!!」

ルナはパニックになりスキーストックを雪に突き刺す

グサッと突き刺した反動でマナは漫画のように転がり落ちていく

「マナ!!!」

「ああああああああああああ!!」

転がり落ちるマナを風魔法で浮かせて助けた

「だ…大丈夫?」

「うわあああああああん!!こわかったよぉ!!」

マナはこわくなったので、暫く座って見学することになった

私だけインストラクターの方に教えて貰って長距離も滑ることが出来るようになった

コツを掴めば楽しい

「スリー様って本当に器用だよね…ちょっと教えて貰っただけで上級者コースまで滑れるようになるんだからさぁ。」

「インストラクターの方の指導がよかったんだよ。とてもわかりやすかったから楽しく滑ることが出来たよ。」

「私は同じ人に教わってるけど初心者コースで精一杯なんだけど。」

「スピード出しすぎなだけだよ。もっと穏やかに滑ればいいんだよ。」

「どうやったらゆっくり滑れるのかわかんないの!」

「初心者コースは坂道がないのにあんなにスピードを出せるのは逆にすごいよ。」

「うぅ…スキーは初めてだからみんなこんなもんだもん!」

「ゴロゴロ転げてたのはマナだけだったよ。ある意味芸術的だったね。」

「うるさい!」

「よく転ぶから立ち上がるのだけは上手くなったじゃないか。」

「滑って転んで立ち上がる練習はスキー初めて初日の初心者なら当たり前なんですぅ。練習初めて1時間程度で上級者コースをすいすい滑るスリー様の方がおかしいんですぅ。」

「仕組みがわかれば簡単だよ。マナもすぐに滑れるようになるよ。」

「スリー様慣れるの早すぎですよ…。かっこよく滑っちゃってさぁ。ゲレンデの魔法にかかっちゃうよ。」

「ゲレンデの魔法?なにそれ。」

「恋に堕ちる魔法だよ。」

「そ…そんな魔法が!?人の心を操る魔法なんて…!!マオ君以外にもそんな魔法が使えるなんて!!」

「ゲレンデにいる全員が使えるんだよ。」

「ええ!?ま…魔力も持たない平民も使うのか!?」

マナは上目遣いで俺を見る

スキーウェアを着ているので目元がいつもより強調されており

美しく可愛らしい瞳に目を奪われる

「大好き。」

「わ…私も…大好きです…。」

鼓動が高鳴る

ドキドキと脈打つ

心臓がどこにあるのかすぐにわかるほど

「フフフ…。これがゲレンデの魔法です。」

「すごい破壊力だね…。ゲレンデは危険だよ…」

「スリー様もスキーを滑った後にゴーグル上げて決め台詞を言えばゲレンデ魔法の使い手ですよ。男も女もメロメロです。」

「決め台詞って?」

「俺の女にならないか?とか」

「うそだぁ…私は容姿もよくないし、そんなキザな台詞言っても気持ち悪いだけだよ。」

「いえいえ!スリー様が言うからいいんです!ギャップ萌えです!やってみましょう!」

「えぇ!?は…恥ずかしいよ…」

「ゲレンデ魔法使いのスリー様見てみたーい♡」

「…わかったよ。」

私はリフトで山の上まで登り

上級者コースを降りる

マナの目の前に滑り決め台詞を言う

「俺の女にならないか?」

「やばい…死ぬほどかっこいい…スリー様♡」

「ゲレンデ魔法ってすごいんだね。」

「ここまで効力があるなんて…私もびっくりですよ。でもゲレンデ魔法だから雪山から降りたら現実に引き戻されるんですよ。一瞬で恋が冷めます。」

「お…おそろしい魔法だ…」


私達はスキーを終えて、宿へと移動する

食事とお風呂を終えた

今日は体を動かして疲れたのですぐに眠くなって

大浴場からマナが帰ってくる前に

私はベッドで横たわり寝てしまった


次の日になり目を覚ますと

「わぁ!?」

私のベッドで無防備にマナも眠っていた

「な…なんで?」

私はパニックになる

昨日の夜…私が先にベッドで寝たはずだ…

どうして一緒のベッドで寝ていた?

お互いパジャマは着ているので一線へ超えていないはず

「おはよぉ。スリー様。」

「マナ。ど…どうして私のベッドに?」

「私がスリー様のベッドに潜り込んだからだけど?」

「なんで!?」

「人肌恋しくて…」

「いやいやいいや!だからって年頃の男女が一緒のベッドで寝るなんて!」

「いいじゃん。スリー様寝てたんだし。私は寝る時に誰か抱きしめて眠らないと寝つきが悪いのよ。」

「ま…まさか私を抱きしめて寝たのか…?」

「うん。おかげさまでぐっすり寝れたよ。」

「この鈍感系ヒロイン!!男のベッドに潜り込むなんて危険すぎるよ!!」

「スリー様は安全でしたよ?」

「私も安全じゃない!男は狼なんだ!2度とそんなことをするなよ!」

「えー?明日も一緒に寝ようよ。」

「バカ言うな!!ハ…ハレンチだ!!」

「そんなんじゃないのに…ぎゅーって抱きしめて眠ると安心して寝れるんだよ?」

「子供じゃないんだから!1人で寝なさい!」

「ちぇー。」




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