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第232話 アイドルデビュー

遂に私がプロデュースして育てたレックスとフェイのアイドルユニット、シャイニングツインスターズのデビューライブが始まろうとしていた

「マナ様は俺のこともう忘れていると思ってましたよ。」

キッカ国で私の誘拐未遂をして、今はスカーレット学園の用務員として働いているルークと私は一緒にシャイニングツインスターズのアイドルステージを見届けることにした

「忘れたかったけどね。」

「全然俺のこと構ってくれないんだから〜。」

「ごめんごめん。学園生活が忙しくてさ。」

「でもなんで今回は一緒にアイドルステージを見ようなんて誘ってくれたのですか?」

「まぁ…約束を遂行しようと思って。」

「え?美人の女を紹介するってこと?」

「世界一ビジュアルがいい人が今から登場するから。」

「でも男なんだろ?俺は男のアイドルなんて興味ないよ。」

「男とか女とか関係ない。外見至上主義のルークなら絶対に気に入るよ。」

「性的嗜好はそんな簡単には変えられないよ。騙された!!チェンジだよ。チェンジ!!」

「黙って。これから登場するのは世界一ビジュアルが良いアイドルと世界一かっこいいアイドルなんだから。文句言うならアイドルステージ終わってからにしてよね。」

シャイニングツインスターズがステージへ上がる

私は最前列でサイリウムと団扇を持って応援する

「レックスーーーー!!!フェイーーーー!!!」

今日のビジュアルは2人とも最高の仕上がりだ

プロのヘアメイクを雇って仕上げて貰ったからね

衣装もプロのデザイナーに特注してオーダーメイドして作った

最高のビジュアルのアイドルを作り上げた

「う…美しすぎる…この世の人間とは思えない…神が作り出した最高傑作か…?」

フェイ君はこちらに気づいて手を振ってくれた

私はフェイ君しか勝たん!!と書かれた団扇を見せて応援する

「あ…あ…あぁ…」

ルークは隣でフェイ君が手を振っただけでもう既に成仏しそうになっている

限界オタク化している

「みんな!こんにちは!俺達シャイニングツインスターズのレックスと言います!!今日は俺達のアイドルステージに来てくれてありがとう!!初めてのアイドルステージだから緊張するけれど…みんなが最高に盛り上がれる最高のステージにするから!」

とレックスが挨拶をする

「皆さん。こんにちは。シャイニングツインスターズのフェイです。今日は僕達のアイドルステージを見に来てくれてありがとう。僕は体力がなくて練習から足を引っ張ってばかりだったけれど…自信を持ってステージに立てるようになるまで練習しました。皆さんを楽しませるパフォーマンスをします。よろしくお願いします。」

とフェイ君が言う

前置きのスピーチだけでもう既に泣きそうになる

レックスは何でもすぐに出来たけれど、人を惹きつけるようなパフォーマンスは中々出来なかったのに…今のレックスはどこのステージに立たせても誰にも負けない最強アイドルに成長している

フェイ君は…レックスについていくのが精一杯だったけれど…それでも見劣りしないほどかっこよく可愛く魅せられるパフォーマンスが出来るようになった

その2人が堂々とスピーチをしている姿だけで感動して泣きそうだ

「俺達のアイドルデビューライブ!!伝説として語り継がれるライブにしてやるから!!その目に焼き付けろ!!」

とレックスが言って

軽音学部が後ろで演奏を開始して、2人のアイドルステージは幕を開けた

「ハイ!!ハイ!!ハイ!!ハイ!!!」

私は全力でコールアンドレスポンスを最前列でして、ステージを盛り上がる

黄色い歓声が飛び交いステージは大盛り上がりだ

レックスは全員俺を見ろと言わんばかりの

人を惹きつけるパフォーマンスをする

仕草や

目線

声色で

人を虜にさせる

さすが私の弟子だ

文句なしの世界一かっこいいアイドルだ

フェイ君は

世界一美しく

世界一可愛い

外見だけではなく内面も

フェイが笑うだけで

人を幸せにすることが出来る

笑顔で悩殺出来るアイドルがこの世で1番最強なんだ

この子を応援したい

この子を推したいと思わせる魅力がフェイ君にはある

私がプロデュースしたシャイニングツインスターズは

間違いなく世界一輝いているアイドルだ

パフォーマンスをやり切った後には

大歓声と鼓膜が割れそうなぐらいの拍手が鳴り響く

アンコールが鳴り止まない

2人はアンコール曲を歌う

1曲目はダンスメインの楽曲にしたが

2曲目のアンコール曲は歌がメインで2人のデュエットでハモリも綺麗に歌えるようにした曲だ

1曲目で疲れているであろう体力を私はこっそり白魔法で回復させる

全快した2人に全力の歌声で歌えるように

私は祈るように2人のアンコール曲を聞く

最初は全く噛み合わなかった歌声がこんなにも調和したハーモニーになるなんて…

私は途中から号泣しながら2人を見守る

今までずっと指導してきたし

たくさん厳しいことも言った

何回も何回も聞いた曲だけど

今日のこのステージで聞く歌が1番出来がいいなんて

本当に泣かせにきてるよね

何よりも2人ともこのステージを楽しんでいるように見えるのがよかった

この2人にアイドルをやらせて本当に良かった

アンコールも終わり観客も大盛り上がりだ

名残惜しいけれど2人はステージから去ってしまった

私は感動した余韻に浸りながらその場に膝から崩れて落ちる

座り込んで涙が止まらず泣いていると

私の隣にいたルークも私と同じように座り込んで泣きじゃくっていた

「この世で1番美しい生命体に出会った…男でも女でも関係ない…フェイ君が世界一美しい…。」

自分のことを棚に上げて隣のこの限界オタクちょっと気持ち悪いなと思ってしまった

「同じ空気を吸えたことに感謝…フェイ君の残り香でまだまだご飯食べられるよ…」

本当に言動が変態じみてきていてステージの余韻から冷めてしまった

「今度フェイ君を紹介するつもりなんだけど…チェンジする?」

「わばばばばばば!!!フェイ様とこんな底辺クソ野郎が会うなんて恐れ多いでござんす!!」

「じゃあチェンジで…」

「嘘でござる!!よろしくお願いするでござる!!」

テンションがおかしくなっていて口調が変になっている

私達は移動して、ベンチでお互いにさっきのシャイニングツインスターズのアイドルステージの感想を言い合う

人とオタク談義をすることは初めてで

前世から憧れていたことがこんなところで叶うなんて

人生本当に何が起こるかわからない



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