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第226話 シャイニングツインスターズ

修学旅行が終わり、クリスと友達以上、恋人未満の関係になった

修学旅行が終わると、次は文化祭が始まる

学園生活の2学期は恐ろしいほどのイベントづくしなのだ


「ねぇ。アイドルやりたいって言ってたの覚えてる?」

私は朝食を作りに来ているレックスに言う

「え?マナが今年もアイドルやるって話?」

「違うわよ!今年はレックスがアイドルになるのよ!!」

「あぁ…そういえばそんな話したね。」

「やるの?」

「うーん…マナが俺に夢中になってくれるならやろうかな♡」

「よし。じゃあやろう。」

「え?本当に?マナってオーケストラ部もあるし忙しいんだよね?」

「昼休みに練習するわよ。」

「ほ…本気なんだね…」

「実はレックスだけじゃなくてもう1人スカウトしようと思ってるの。」

「え?誰?」

「フェイ君。」

その日の昼休みに生徒会室で活動する時に

レックスも連れて行って

フェイ君にアイドルをやらないか私は話を持ちかけた

「やります。」

フェイ君は即答で返事をしてくれた

「こちらとしては嬉しいけれど…もっと悩んだりしないの?」

「やりたいことをやろうと思って。体も完治したし、出来なかったことを積極的にやろうと決めたんです。」

フェイ君は私と入れ替わりをしてからは

人が変わったかのように積極的だ

クリス以外には自ら話しかけることもせずに

孤高の存在だったけれど

今ではクラスメイトと仲良しとは言わないけれど

普通に話したりする程度にはコミュニケーションがあるようだ

美術部のジャン君とは親友と呼べるレベルでとても仲が良い

「実は2人でアイドルデビューをさせようと思ってるの。そしてこの人が相方のレックスだよ。」

「マグタリア・レックスです。よろしくお願いします。」

「フェイです。体力がなくてご迷惑をおかけすることも多いかもしれませんが、精一杯頑張ります。よろしくお願いします。」

無事にレックスとフェイ君のアイドルユニットを結成することが出来た

「では私が2人の総合プロデュースを指揮します。エラート・マナです。2人を伝説のアイドルに育ててみせます。よろしくお願いします。では…さっそくプロデューサーとしての初仕事である2人のアイドルユニット名をつけさせて頂きます。」

私は暫く考えた後ユニット名を発表する

「シャイニングツインスターズです。2人とも輝く星のようなアイドルになれるように名付けました。」

2人はきょとんとした顔でこちらを見つめる

「驚くほどセンスがないですね。マナ先輩。」

「びっくりするほどダサいネーミングだね。」

「うるさいな!名前をつけるのは苦手なの!!」

こうしてシャイニングツインスターズは結成された

明日から特訓を開始する

前世時代のアイドル曲を厳選して

振り付けを必死に思い出して

私は2人に伝授する

昼休みの生徒会室で練習をやっていた

文化祭の準備で生徒会も通常よりも忙しいが

生徒会長のマール様は文句1つ言わずにここで練習をさせてくれた

1週間練習をして歌と振り付けは覚えたようで形にはなった

でも…

「物足りない。」

「え?」

「こんなんじゃ伝説のアイドルにはなれない。」

「でも…歌もダンスもマナに習ったとおりに出来るようになったよ?何がダメなんだい?」

「歌とダンスが完璧に出来たぐらいでアイドルになれると思わないで。」

「えぇ…じゃあどうすれば…」

「アイドルってなんだと思う?」

「歌って踊る人だろう?」

「違うわよ。人を魅了するのがアイドルよ。」

「なるほど。」

「アイドルなんて歌とダンスは下手くそな人の方が多いんだから。でも…人を魅了出来たらアイドルとしては一人前なの。完璧な音楽を聴くならニックのヴァイオリンを聴けばいいもの。アイドルはそうじゃないの。」

「下手にしろってこと?」

「手を抜くパフォーマンスが人を魅了出来ると思うの?」

「じゃあどうすればいいんだよ。」

「目が合った人間全てを虜にしろ。」

「だからどうやって?」

「私を惚れさせたいんでしょう?じゃあ虜にしてみせてよ。」

「…どうやって?」

私はレックスの目を見つめる

レックスが

視線で虜にさせる

「どう?ドキドキしたでしょう?視線だけで虜にさせるんだよ。」

「…そんなの出来るのマナだけじゃない?」

「あら?出来ないの?自信がないの?世界で俺が1番いい男だと自負しているあのレックスさんが?こんなことで諦めてたら私が惚れる未来なんて夢のまた夢だけど。」

「…出来るさ。やってみせる。視線だけでマナを虜にしてやるから。」

「そうこなくちゃね。」


「あの…僕は…?」

「フェイ君は存在が可愛いから!もう歌って踊ってるだけで華があって最高だよ♡でもやっぱり体力面が不安だね。最後の方は息が上がって力を出し切れてないから。明日から早朝3キロマラソンしようか。」

「え…でも…僕は体が弱いからそんなに走れない…」

「大丈夫だよ。フェイ君に体力がつくまで、私が白魔法で常に息が切れないように魔法をかけ続けてあげるから。」

「え…」

「明日から6時半にグランドに来てね。」

「…はい。」

うむを言わさない圧をかけて承諾させた

私がこの2人を文化祭までに最高のアイドルに育ててみせる









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