第20話 兄弟喧嘩
お兄様の部屋の前は電気が充満していて近づくこともできない。
私は体を風で浮かせて出来るだけ電気に当たらないようにしていく、自分の体に風を纏い電気をなるべく通さないようにする。
「レイ。これ以上近づけないならここで待っていて。私なら大丈夫だから。」
「舐めないで下さい。主人を置いていく護衛騎士がいるわけないでしょう。」
そう言うとレイは火を体に纏い、その火はドラゴンのように変化していった。まるで生きているかのような炎のドラゴンは雷の電気を防いでいく。炎のドラゴンを作ることは上位五パーセントの火の精霊使いだけのはずなのに。まだ十八歳でレイが炎のドラゴンを作れることに驚いた。炎のドラゴンは私とレイを電気から守るように覆ってくれた。
「レイって凄かったんだね。」
「お嬢様はお転婆ですから。強くないと守れないですよ。」
炎のドラゴンのお陰でお兄様の部屋のドアの前まで行くことが出来た。ドアノブに手をかける。
「空けるわよ。」
ガチャっと扉を開けると部屋の真ん中にお兄様がしゃがんで座っていた。顔を埋めているのでこちらに気づいていない。
「マリオお兄様!助けにきました!もう大丈夫ですよ!」
顔を上げてこちらを見る。その目には僅かに濡れているように見えた。
「マリア…」
「お兄様!」
「来るな!!死ぬつもりか!?」
部屋に入ってからは部屋の中が雷の電気が充満しており、普通の人なら即死するだろう。なんとか炎のドラゴンに守ってもらいながら近づく
「もう俺は終わりなんだよ!こんなことになって…なんでこんなことに…!!」
「お前のせいだ…お前のせいだ…お前のせいだ…!!!」
「お前さえ生まれなければ俺は普通のアーネルド家の息子でいられたのに!お前のせいで俺は!!雷の精霊の覚醒なんてするハメになったんだ!!
お前が憎い!憎い!憎い!憎い!憎い!!お前なんか!!殺してやる!!!」
その言葉にレイが激昂し、お兄様に攻撃しようとする。私がそれを止める。目の前のお兄様は私を殺そうと最大限に雷を私に攻撃してくる。
「お嬢様!!」
レイが炎のドラゴンで私を庇うけど防ぎきれなかった。雷の力は凄まじく、電気が私に向かって攻撃してくる。風の力でなんとか守るが防ぎきれない。ビリビリと全身に電力が走り倒れる。
「きゃーーーーーー!!」
「お嬢様!!」
レイが私を起こして抱き抱える。
「お嬢様!大丈夫ですか!お嬢様!!」
「大丈夫よ…ちょっとびっくりしただけ…」
体が痺れ、立ち上がることも出来ないぐらいフラフラだった。でも…ここで折れたら誰もお兄様を止められない。絶対助けるんだ。これは私にしか出来ないことだから。フラフラと立ち上がりながらお兄様へと伝える
「知ってましたよ。」
「…なんだと…」
「お兄様が私のこと憎んでいること。私は知っていましたよ。」
「……知ってたのに世界一好きだとかほざいていたのか?」
「はい。」
「お前は世界一バカなんだな。」
「それはお互い様でしょ?こんなことして屋敷壊しちゃうお兄様だっておバカじゃないですか。世界一バカな兄弟として生きていきましょうよ。」
「お前がいなければバカにならずに済んだのに。」
「そうでしょうね。」
「お前なんか大嫌いだ。」
「それは嘘ですね。」
「…お前のその自信過剰な所本当にムカつく。」
「それは本音でしょうね。」
「こんなに憎まれてるのに好かれてると思ってるのかよ!バカじゃねーの!!」
「感情は理屈ではないですから。お兄様が一番よくわかってるでしょ?だから暴走なんかするんですよ。おバカさん。」
「そんなバカバカ言うなんてお前も俺のことが嫌いなったか?こんな暴走して力を振り回して妹を殺そうとするような兄なんて死ねばいいのにって思ってんだろ!!!」
部屋中に雷の力が強くなる。レイがもうこれ以上は炎のドラゴンの力で抑えられなさそうに苦しそうに耐えている。
「いいえ。それでもお兄様が世界一かっこよくて、世界で一番愛しています。雷の力なんて最高にワイルドでますますかっこよくなっちゃって。」
「嘘をつくな!!だからお前なんて大嫌いなんだよ!!」
「嘘つきはお兄様の方でしょ?」
私はフラフラになりながらも一歩ずつお兄様に近づく。体に電流が走る。でも、意志を強く持ち、お兄様を見つめて一歩ずつ近づく。
「アーネルド家として人一倍頑張っているのに、いつも注目されるのは不出来な妹。不出来なアーネルドらしくない妹だから優しく出来たのに、急にアーネルドらしく振る舞うこともできるようになって、しかも勉強はあまりしなくてもすぐに出来てしまう。そんな妹が憎いのでしょう?」
「………」
「知ってましたよ…ずっと…お兄様が苦しんでる思いをしてることなんて…だって私はお兄様のこと大好きだから…お兄様のことよく見てるから…知ってたんだよ…」
雷が少し弱まった。私はお兄様の目の前まで近づくことが出来、そのまま抱きしめてながら言った。
「全部…全部…知ってましたよ。それでも私のこと嫌いにはなれなくて…好きでいてくれたことも…全部私知ってるんですから…」
「なんでこんなに憎まれてるのに嫌われてないって思うんだ?」
「フフフッ嫌いな相手にペアのブローチなんてプレゼントするわけないじゃないですか。それに…」
耳元で小声で言った。もう雷の力は収まっていた。
「昨日の白いうさぎのプレゼント。あれって私がもし入れ替わっても必ず見つけるよって言うメッセージでしょ?」
「!?」
「どこでお兄様が入れ替わりの話を聞いたのかはわからないけど…プレゼントを見た瞬間にわかりましたよ。」
「………本当に…全部知ってるんだね…」
「今日暴走した理由もわかりますよ!昨日私のお誕生日会にお父様が参加したからでしょ?」
「!?!?」
お兄様が顔を真っ赤にして驚いている。
「今までお母様やお兄様のお誕生日会にも一度も参加したことなかったのにねぇ〜そりゃ嫉妬しちゃいますよねぇ〜」
「うるさい!黙れ!!そんなことない!!」
「お兄様ってまだまだ子供なんだから〜」
そう言った後、意識が落ちて私は倒れてしまった。
「マリアお嬢様!!」
レイが私に駆けつけて抱き上げる。
「よかった…気を失っているだけだ…。」
私の無事を確認すると、マリオの首元に剣を向けた。
「今…マリアお嬢様を殺そうとしましたね?」
「ああそうだ。」
その言葉に怒り、レイはマリオを押し倒し、肩と首の間に剣を突き立てる。
「今すぐ殺してやりたいが、マリアお嬢様が命懸けで守った命だから見逃してやる。」
「君はアーネルド家に雇われている護衛騎士だろう?私にこんなマネをしているとお前の首が跳ぶぞ。」
「そんなこと知ったこっちゃねーんだよ!!マリアお嬢様を殺そうとした奴はたとえ誰であろうとも絶対に許さない!!」
雷が収まり様子を見に来たお母様とお父様と屋敷のみんなが驚いて二人を引き離す。
私とマリオが無事である事に安堵したお母様は泣き出し、私とマリオを抱きしめる。
「よかった…二人とも無事で…ダメな母親で本当にごめんなさい…。レイ…この子達を守ってくれてありがとう。貴方は我がアーネルド家の恩人よ…。」
お父様もほっとした様子だった。
「二人が揉めていた事情は後で伺います。とにかく無事でよかった…。マリオとマリアとレイを医者にみせなさい!大至急よ!!」
お母様が叫び、ひとまず騒動は落ち着いた。
三人は医務室に運ばれ、手当てを受ける。
壊れた屋敷の修復の為にお父様、お母様屋敷のみんなは大忙しだった。
それから私は丸二日間眠ってしまっていた。起きた時にはもう屋敷には明るい雰囲気に戻っていた。
「マリアお嬢様!」
私の手を握っていたのはレイだった。
「マリアお嬢様…すみません…俺が守るって約束したのに…俺がもっと強ければこんなことにはならなかったのに…」
レイは二日間私の側を離れずにいたのだろう。睡眠もあまり取れていない様子でやつれてしまっていた。
「何言ってんの。レイが居なかったら今頃私は屍だよ?ちゃんと守ってくれたじゃない。本当にありがとう。」
「でも……でも…申し訳こざいません…二度とお嬢様を危険に晒したりしませんから…」
レイは泣きながら震えていた。辛い思いをさせてしまったな。私はレイの頭を撫でた。
「マリアお嬢様!お目覚めになったのですね!」
部屋に入ってきたアリサが言う
「すぐに医者と奥様にお知らせします!レイ!目覚めたなら早く報告しなさい!」
「ごめん…アリサ…」
レイは泣きながら答える。アリサはお母様とお医者様を呼びに行ったようだ。
「お兄様は元気?」
私がそうレイに尋ねると泣くのを辞めて怒った口調で言われた
「あんなやつどうだっていいでしょう。」
「私が命懸けで助けた大事なお兄様よ。」
「マリアお嬢様を殺そうとしたやつですよ!」
「暴走してただけだから。ちょっとした兄弟喧嘩だよ〜」
「そのちょっとした兄弟喧嘩でマリアお嬢様は死にかけたんですよ!!」
「まぁ生きてマスカラ〜」
「ふざけないでください!俺は絶対に許しませんよ!」
「アーネルド家の次期当主にそんなこと言ったら解雇されるわよ?」
「俺が忠誠を誓ったのはマリアお嬢様です!」
「私が結婚して屋敷出る前にレイが先に屋敷を追い出されそうね。」
「それでも…俺は許せないですよ…」
「主人が許すと言っているの。許してあげて。ね?」
「……そんな言い方は卑怯ですよ。お嬢様。俺は従うしかないじゃないですか。」
「許してくれたら世界で一番かっこいいのはレイになるよ」
「!?」
「炎のドラゴンかっこよかったもんね〜。まだ十八歳歳なのに凄い力でびっくりしちゃったよ!いつ練習してたの?びっくりしちゃった!本当にかっこよかった!」
「世界一俺がかっこいいですか?」
「世界で一番レイがかっこいい!!」
「いやーーーー!!!そんなーーーー!!照れますねーーー!ー!!!」
超ご機嫌になった。ちょろすぎる。レイは絶対に将来悪い女に騙されるから気をつけてあげないと…
「マリア!」
お母様が来て私に抱きつく
「本当に…無事でよかった…マリオが無事なのもマリアのお陰よ…本当にありがとう…」
「えへへー今度ご褒美下さいね!アーネルド家の危機を救ったんですから!!」
「そうね…笑」
私の元気な様子に安心したのか穏やかにお母様が微笑む。
「元気な姿も見れたし、私は屋敷の修繕の仕事をしないといけないからもう行くわね。元気だからって無理しちゃダメよ!絶対安静に!!」
「わかっていますよ~笑」
お母様は部屋を退出した後、お医者が診てくれた。特に異常はないから今日は安静にしてゆっくり過ごすように言われた。
「お嬢様安静に!動いたらダメですよ!」
「マリアお嬢様!今日は一日ベッドから出てはいけません!!」
レイとアリサが言う。
「わかってるよー。二日間寝てたんだからそんなに動けるわけないでしょ?もう一回寝るから静かにして~」
そう言ってベッドで眠る
その姿をみて二人も部屋から出る
…………もうこないだろうか
二人ともしばらく戻ってくる様子はなさそうなので窓からこっそり抜け出す。
足音を立てないように庭を移動する
「お兄様~♡♡来ちゃいました〜♡♡」
窓からマリオお兄様の部屋に侵入する。
「うわ!!」
お兄様はびっくりして椅子から転がり落ちてしまった。
「あはははははははは!!!」
「マリアは本当に頭がおかしいと思う。」
「あはははは!!私もそう思いますー!」
「お前と話すと頭が痛い…ずっと目覚めなかったんだろ?今目が覚めたのか?」
「そうです!お兄様に私の元気な姿を見せようと思って!!」
「そらどーも。じゃあ早く帰ってくれる?」
「あら?それが命の恩人に対する態度なのですか?」
「別に助けてくれなんて頼んでいない。」
「もうー素直じゃないんだから!」
「マリアこそ今目の前にいるのはお前を殺そうとした男だぞ?怖くないのか?」
「私がお兄様のことこわいなんて思ったこと一度もありませんわ。」
「殺されかけたのに?」
「…まぁー流石に肝が冷えましたね!あれは!!あはは!!」
「ハァ…殺されそうになった相手にこれ以上何を話すんだよ…」
「今回の壮大な兄弟喧嘩なんですけど…」
「…(こいつ兄弟喧嘩で済ますつもりかよ)」
「兄弟喧嘩とはいえアーネルド家のみんなにたくさん迷惑を掛けました!そうですよね?」
「………」
「どーせ!お母様とお父様は優しいから生きててよかったとか屋敷のことは気にするなとか言われて甘やかされたんでしょ?」
「…………」
「そこで!お兄様に罰を私が与えたいと思っています!!」
「……なんだやっぱり怒ってんじゃないか。いいよ。なんでも受けてやるよ。」
「あら?意外とあっさり受けてくれるんですね?内容もまだ言ってないのに。」
「俺はアーネルド家のみんなを殺しかけたんだ。何も罰がない方がおかしいだろ。」
「確かにそうですね。その点本当にお母様とお父様は甘々ちゃんすぎますね。私が死にかけたのは結構どーでもいいことですが、お父様とお母様と屋敷のみんなが死にかけたことは私だって怒っているんですよ?」
「わかってる…何をすればいいんだ?監禁か?拷問か?……アーネルド家から追放か?」
「そんな悪趣味なことしませんよ〜お兄様には私の風魔法の練習に付き合って貰います!」
「は?…マリアお前風魔法覚醒したのか…?つぐつぐお前は腹が立つ奴だな。寄りにもよってお前なんかがお父様と同じ風魔法を覚醒するなんて。」
「ちょっと…ファザコン拗らせるのはやめて貰えますか?」
「俺はファザコンじゃねえ!!」
「立派なファザコンですよ。お父様に構って貰えないからって屋敷ぶっ壊しちゃって~」
「屋敷壊したのはお前にムカついたからだ!お父様は関係ねぇよ!本当にムカつく奴だな!」
「はいはい。そういうことにしてあげますよ。」
「マジでムカつく。お前の方がアーネルド家らしくないのに何で俺が雷でお前が風なんだよ!」
「ではではその憧れの風魔法を一緒に練習しましょう!」
「俺は風魔法のことなんて何も知らんぞ」
「嘘つけー!お父様に憧れて風魔法の勉強たくさんしてたの私知ってるんだからー」
「お前は何で知ってんだよ!ストーカーかよ!こえーよ!」
「今日は風で空を飛ぶ練習をしたいでーす!せんせーい!」
「は?」
「こうやって手を繋いで~」
フワッと私の体とマリオお兄様の体が浮く
「待て!まだ覚醒して間もないのに制御も出来ないだろう?そんなので二人一緒に飛ぶなんて…」
「私空飛ぶの夢だったんです!お兄様と一緒に飛べるなんて最高~!!」
窓から二人の体が急激に早く飛び出し空高く飛んだ
「うわああああああああああああああ」
お兄様が絶叫する
「あははははははははははは!お兄様楽しいですね!!」
「降ろせ!降ろせ!降ろせー!!」
「嫌ですよーまだまだこれからじゃないですか!制御方法教え下さい~」
「うわああああああああああ!まず地上に降りてから制御教えるから!あああああああ」
ジェットコースターのように私とお兄様が空を飛ぶ
「あははははははははははは!全然制御出来ない~」
「殺される!殺されるううぅぅううう」
「嫌だなーお兄様この程度で悲鳴を上げてるから風の精霊じゃなくて雷の精霊に憑かれたんですよ!」
「本当にお前なんか大嫌いだあああああああ」
私の笑い声とお兄様の悲鳴で騒ぎを聞きつけた屋敷の人達とお母様がやってきた
「マリアお嬢様~絶対安静って言ったじゃないですか〜!!そんなことしてたら死んじゃいます〜やめて下さい~!!」
レイが泣きながら絶叫している。
「マリアああああああお願いだからやめてえええええええてえ」
お母様が取り乱して叫んでいた。
「あははははははははははは!お兄様~空飛ぶのってめっちゃ楽しいですねーーー!!」
「お前は本当に頭がイカれてる!!」
重い雰囲気だったアーネルド家に明るさが戻ってきた。いや騒がしさか戻ってきただけなのかも…
その後、三十分間ジェットコースター飛行は続いた。その間ずっと色々な人達の悲鳴が響いていた。お母様が報告したのかお父様が帰ってきて私達を捕まえてやっと地上に降りてきた。
私はお母様とアリサにめちゃくちゃ怒られたのにマリオお兄様は全然怒られていなかったし、お父様に大丈夫だったか?とか言われてむしろ優しくされていた。その時気づいたけどお兄様私の前では本性全開のくせにお父様の前ではアーネルドらしく振舞ってた。お父様にはよく見られたいんだろう。あのファザコンめ。私はその後レイとアリサに二十四時間監視されて部屋から出して貰えなかった。何故私だけ監禁されなくちゃいけないのか…。
「お兄様はさぁ〜私のこと羨ましいとか妬ましいとか言ってたけど私絶っっ対お兄様の方が贔屓されてると思うんだけど」
「次期当主ですし、当然かと」
今はレイがいなくてアリサだけなので愚痴る
「私だってアーネルドらしいお兄様がいつも羨ましかったし、妬ましがったのに」
「あら。そうだったんですね。」
「兄弟だもん。そんなもんよ。」
「私は一人っ子ですからよくわかりませんね。マリオ様はおよそ一年間覚醒したことを隠していたらしいですよ。」
「雷だと気性の荒い攻撃的な性格だってバレちゃうから?」
「そんな性格になるのはマリアお嬢様の前だけですよ。私達には礼儀正しい優しいマリオ様です。」
「私だけ特別♡」
「マリアお嬢様のその前向きな性格は少し恐ろしいですね…」
「雷の覚醒なんてお父様が聞いたら一番喜ぶだろうに…お兄様ほんとにおバカなんだからー」
「どうして旦那様は喜ぶのですか?」
「お父様は私達にアーネルドらしくなって欲しくないみたい。貴重な雷の使い手だし、自慢の息子じゃん。」
「なるほど。でももう無茶をするのはやめて下さいね。心臓が持たないですよ。」
「気をつけまーす。」
「絶対思ってないでしょ…」
こうして無事に屋敷に平穏が戻った。時は過ぎ、私は社交界デビューする十四歳になった。社交界デビューのパーティーでは攻略対象がたくさんいる。うっかり誰かを恋に落とさないようにする私の戦いが始まる…。