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第188話 入れ替わり-フェイside -

僕はまだ夢を見ているのだろうか

目覚ましが鳴り、僕は起きる

「本当に…マナ先輩になってる…。」

鏡で姿を確認する

立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花

マナ先輩より美人で可愛い人はこの世にはいないだろう

寝起き姿もマナ先輩は美人で可愛かった

もうすぐレックス様が朝食を作りに魔塔へと来る

毎朝一緒に朝食を作っているなんて…

クリス様が知ったら大激怒するだろうな

僕はレックス様が来る前に制服に着替えようとする

「パジャマを脱がないと…着替えられないから…」

僕が好きなのはマナ先輩ではなくクリス様だ

でも…こんな美少女の下着姿は流石の僕でも…少し如何わしい気持ちになる

本当に!少しだけね!!

「わっ…す…すごい…。」

びっくりした

美に無頓着だから下着も色気ないと思っていたのに

まさかの真っ赤なレースの大人な下着を着ていた

まじまじと見るなんてダメだ!!

マナ先輩は僕のことを信用して入れ替わってくれたんだから!!

だ…ダメだけど!!

僕だって健全な男の子なんだ!!

僕は部屋にある全身鏡でマナ先輩の下着姿を確認した

「うわあああああああああああああ!!!」

刺激が強すぎる!!

すっっごいえっちだ!!

罪悪感と高揚感が押し寄せる

ダメだ!ダメだ!!こんなことをしていたらまともな神経でいられない!!危険だ!!すぐに着替えないと!!

僕は急いで制服に着替えた

「お邪魔しまーす。」

ちょうどレックス様が魔塔に着いたようだ

「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。」

僕はレックス様を出迎える

「今日はとても丁寧にお迎えをしてくれて嬉しいよ。マナ。」

「そ…そうですか?」

「今日は何を作るんだ?」

「今日は野菜スープです。昨日仕込みをしたので煮こむだけですが…」

「そうなの?珍しいね。」

僕はメモにあった通りに用意してある材料を取り出した

鍋に具材を入れようとすると

「あれ?今日はエプロンしないの?」

「エ…エプロンですか?」

「いつもエプロンして料理してるだろう?パジャマにエプロンでいつもは料理しているのに今日はもう制服に着替えているから…」

「今日は朝から用事があるので先に着替えたんです…」

「ふーん…それで?エプロンは?」

「えっと…」

エプロンがどこにあるかなんて僕は知らない

マナ様のメモにもそんなことは書かれていない

「今日はエプロンなしでやります!!」

「え!!どうして!?服が汚れるよ?」

「僕は料理の天才だから大丈夫だよ!!」

「…僕は?」

「わ…私は!!」

僕はメモ通りに具材と水を鍋にぶち込む

そして味付けを…

塩を入れて…

目の前に調味料がズラーーっと並んでいる

塩ってどれ?

よくわからないが白い粉だったと思う

僕は白い粉を入れて煮込んだ

「ほら!出来たよ!!」

僕はスープを味見する

「あまっ!!!なんだこれ!?」

「…お前誰だ?」

「あ…あの…私…」

「塩と砂糖を間違えるなんてレストランで働いていたマリアもするわけがない!!それに…お前“僕は”と言ったな?お前は誰だ!!マナと入れ替わって何を企んでいる!!」

「ひぇ…ご…ごめんなさい…」

「謝ってすむと思うなよ!!誰だ貴様は!!マナと入れ替わって何が目的なんだ!!!」

「びええええええええええええええん!!!ごめんなさああああああああああああああああい!!僕はフェイですううううううううう!!」

僕は大泣きをして白状した

「…え?フェイ君?」

「ひっく…ひっく…!!僕がマナ先輩になりたいって言ったから!!か…神様と契約して…死後マナ先輩は…神様のお供をさせられることになったんだああああああああ!!僕のせいでえええええええええ!!!」

「落ち着いて!!怒ってない!怒ってないから!!」

「びえええええええええええええん!!ごめんなさああああああああああああい!!」

僕は鼻水を垂らして大泣きをする

騒ぎに気が付いてミケ様もやってきた

「な…なんじゃ?何があった??」

ミケ様にレックス様が説明をして僕とマナ先輩が入れ替わっていることを伝えた

「あのバカ娘…。人様に迷惑かけよって。フェイ君も災難じゃったな。マナがバカなことをしたせいでとばっちりだわい。」

ミケ様が言う

「い…いえ…僕がお願いしたのが悪いですから…」

涙が止まり少し落ち着いて話が出来るようになってきた

「このまま入れ替わったままなのか?」

「いえ…入れ替わりは1日だけです。」

「そうか…ところでフェイ君は白魔法を使えたりするか?れ

「わかりません…。」

「やってみてくれるか?」

僕は手に魔力を込める

「あ…あれ?」

白魔法ではなく、水魔法だった

僕が水魔法使い手だからだろう

精霊は入れ替わっても白魔法を使わせてくれないようだ

「やはり本物のマナしか使えないか…神様にお願いをして入れ替わり後に白魔法が使えるなら儂が代わりに戦うことも出来そうだったのにな…」

「戦う?こんなに平和なのにですか?」

「念の為じゃよ…」

その後、僕達は僕が作った間違えて砂糖を入れたスープを3人で食べた

くそ不味かったのに2人とも残さず食べてくれて申し訳なかった

レックス様は先に学校へと向かう

僕は身支度をしようと洗面台へと向かった

髪を櫛でとかす

「な…なにこれ…魔法の櫛??」

櫛でとかすだけで信じられないほど髪が綺麗になっていく

癖のないまっすぐストレートな黒髪は櫛でとかすだけであっという間に綺麗に整う

ミラクル

信じられない

ありえない

これが美少女の才能か

マナ先輩はいつも髪の毛のアレンジをしない

こんなに綺麗な髪の毛なのに勿体ないといつも思っていた

僕は髪を編み込み可愛くしようとするが…

「ない…ないもない…」

信じられない

髪ゴムは1つしかないし、ピンは1つもなかった

「そんなぁ…もっと可愛い髪型にしたかったのに…」

僕がそう呟くと

「3階の部屋に鏡台がある。そこにはあるかもしれん。」

ミケ様がそう教えてくれた

「なんだ!鏡台があるんですね!びっくりしましたよ。こんなに何もないなんて…」

「いや…マナはいつもその洗面台で身支度をしている。鏡台は俺の昔の女が使っていたものだ。マナは触ったことがない。」

「あ…そうなんですね…いいんですか?そんな大事なもの…」

「誰も使わないからな。好きに使ってくれ。」

「ではお言葉に甘えて…」

僕は3階へ行き、鏡台に座る

とても綺麗に髪ゴムもピンもアクセサリーもたくさん入っていた

とても丁寧な人が使っていたのだろう

僕は練習した編み込みを挑戦して髪をセットする

とても苦戦したが…

「で…出来た…」

いつも美人で可愛いが更にパワーアップして可愛くなった

楽しい…

こんなに可愛くなれるなんて…!!

磨かなくても美しいけど

磨いたら一億円相当の宝石並みに輝く

僕はマナ先輩なら毎日髪型変えて毎日オシャレして

毎日楽しむのになぁ

僕は身支度を済ませて登校する

みんなが僕をみてどう反応するか

楽しみだ!!!







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