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第186話 内緒の計画

昼休みになり、私は生徒会室へと向かう

新学期になってからも私は昼休みには生徒会室で過ごしている

新学期になって変わったことは昼休みの生徒会室に生徒会長のマール様、副生徒会長のクリス、書記のフェイ君と私の4人で過ごしている

私はお弁当を2つ持ってきていて毎回フェイ君と一緒に昼食を食べている

マール様とクリスは購買のパンをいつも買ってきて食べているようだ

「ピアノコンクールで優勝されたんですよね?おめでとうございます!!マナ先輩って可愛いだけのバカじゃなかったんですね。」

「え?フェイ君私のこと可愛いだけのバカだと思ってたの?」

「ピアノコンクールで優勝出来るなんて本当に凄いですよ。実力派だったんですね。意外です。」

「この世の中可愛いだけのバカだと生きていけないからね。実力つけることなんてしんどくてしんどくてしんどくて本当に辛かったけれど、こうやって努力が報われたのはニックの指導力のおかげだよ。」

「謙虚な姿勢もかっこいい…大物はやはり人格が完成されていますね。凄い憧れちゃいます!」

「ピアノコンクールで優勝しただけの可愛いバカだから。人格なんて破綻してるから。ノリと勢いだけで世界救ったり崩壊しようとしてるやばいやつだよ私は。」

「そんな簡単に世界救ったり崩壊しないでしょう?マナ先輩の努力の賜物ですよ!謙遜しすぎですよ!」

「本当なんだけどなぁ…」

「マナ先輩の演奏聴きたいなぁ。」

「いつでもいいわよ。今日オーケストラ部に来てくれたら聴かせてあげるわよ。」

「私も毎日一応部活に行ってるので…」

「何部なの?」

「美術部です。」

「へぇ。そうなんだ。絵を描く事が好きなの?」

「はい。趣味で…上手くは描けないんですけどね。」

「またまた〜謙遜しちゃって!」

「マナ先輩とは違いますから。本当に下手くそなんです。」

「私も下手くそだよ?」

「コンクール優勝したのに!?」

「練習前は凄く下手だったもん。誰でも初めから上手くは出来ないわよ。」

「…凄いな。本当に。私もマナ先輩になりたい。」

「私に?絶対やめた方がいいわよ。」

「こんなに可愛くてみんなに愛されてて…いいなぁ。」

「私はフェイ君になりたいけどな。」

「僕に?なんで?」

「フフッ。フェイ君が魅力的な男の子だからだよ。」

「ハハ。僕のことそんな風に言ってくれるのはマナ先輩だけですよ。僕みたいな存在は気持ちが悪がられて愛されない存在ですから。」

私はフェイ君に近づいて耳にこそっと内緒話をする

「ねぇ…私と入れ替わる?」

「…どういうことですか?」

「もしも私と魂の入れ替わりが出来るとしたらやる?」

「フッ。勿論ですよ。僕はマナ先輩になりたいですから。」

「じゃあさ。部活が終わったら魔塔に来てよ。」

「どうしてですか?」

「入れ替われるように神様にお願いするから。」


部活が終わり、魔塔へと帰る

フェイ君は魔塔へと先に着いていたようだが中には入っていなかった

「お待たせ。外じゃなくて中に入ればよかったのに。」

「ミケ様とスリー様に話しかける勇気がなくて…」

「優しい人達だから大丈夫だよ。」

私はフェイ君と一緒に魔塔へと入る

「ただいまー。」

「おかえり…あれ?誰じゃ?そいつは?」

「私の世界一可愛い後輩のフェイ君だよ。遊びに来てくれたの。」

「そうか。何もないところだがゆっくりするがいい。」

「ありがとうございます…ミケ様…。」

フェイはそう言って私の部屋へと入る

昨日クローゼットに封印して雑に置かれている聖杯の神様を私は取り出す

「やぁ!話は聞いていたよ!とても大胆なことを考えるね!華ちゃん!!」

「アルテミス。私とフェイ君って入れ替われる?」

「結論から話すとYESだよ。」

「わーーーい!!じゃあ入れ替わろう!!!」

「ただし条件がある。」

「また?何よ。」

「入れ替わるのは1日だけ。」

「ケチだなぁ。1年ぐらい入れ替わろうよ。」

「そんなことしたら互いの生活に支障が起こるだろう?華ちゃんだってせっかくピアノコンクールで優勝してピアニストとしてキッカ国に招待されているのに…フェイ君はピアノを弾けないだろう?」

「まぁ…確かに。」

「だから1日だけ。それともう1つ。」

「何?」

「華ちゃんが死んだら輪廻転生するのではなく、私の側で仕えると約束して。」

「えぇ?天上人に私もなるの?そんなことできるの?」

「契約すれば出来る。」

「アルテミスは本当に私のこと好きだね。」

「好きだよ。顔も性格も声も仕草も全部全部全部大好きさ。」

「…まぁいいよ。契約しよう。」

「本当に!?やったー!!!嬉しい!!」

「ちょっと…マナ先輩…いいんですか?たった1日入れ替わるだけで代償がデカすぎると思うんですけど…」

「じゃあ1日だけだけど、何回も出来るようにしてよ。」

「そうだね…契約してくれるなら人生で10回入れ替わり可能にしてあげるよ!!」

「ごねてみるものね。結構何回か出来るようになったじゃん。」

「マナ先輩!!本当に?いいんですか!?」

「いいんじゃない?死後の世界なんてピンとこないし。」

「ぼ…僕も!!マナ先輩と一緒に仕えます!!マナ先輩だけに代償は払わせられません!!」

「そう?人材不足だから助かるなぁ!!」

「フェイ君いいの?」

「いいんです!マナ先輩と一緒なら楽しく過ごせますから!!」

「フフッ。そうだね。きっと楽しく過ごせるよ。」

「契約成立だね!入れ替わるのは明日でいい?」

「いや。明後日にして。説明しないといけない人がいるから…」

「あぁ…フェイ君に変態行為をさせるわけにはいかないからね。」

「え?変態行為ってなんですか?」

「なんでもない!!とにかく!明後日私達は入れ替わるから!!」

「明後日の朝起きたら入れ替わり済みにしてあげるね!!」

「フェイ君!!楽しみだね!!」

「はい!!」

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