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第185話 結果報告

「ただいまー!!!」

私はピアノコンクールを終えて魔塔に帰ってきた

魔塔にはミケお爺ちゃんとスリー様がいた

スリー様はほぼ毎日ミケお爺ちゃんと魔王のことで話し合いをしている

「おかえり。マナ。」

「マナ。おかえり。今日は機嫌がいいね。」

「ふふーん!なんと!私!ピアノコンクールで優勝したんですよ!!」

「そうか。おめでとう。」

「凄いじゃないか。おめでとう。」

そう言って2人はすぐに話し合いに戻り私のことを見向きもしなくなった

「ちぇすとおおおおおおおおお!!!」

私は2人の間にチョップをかます

「うぁあ!」

「何すんだ!このバカ!!」

「私が毎日努力してやっと手に入れた実績なんだよ!」

「だからおめでとうって褒めてやっただろうが!」

「凄いよ!おめでとう!!」

「もっとなんか…感動して泣くとか!」

「儂がそんな感情豊かなわけないだろうが!」

「私も泣くことはめったにないから…」

「とにかくもっと褒めて欲しいの!!!」

ミケお爺ちゃんはめんどくさそうに私の頭をわしゃわしゃと撫でて言う

「よしよしよし。よくやった。」

スリー様も私の頭を撫でる

「えらい。えらいねー。」

私は2人に頭をわしゃわしゃと撫でられる

「なんか違う!なんか違う!!癇癪起こしてる幼児をあやしているみたいじゃん!!」

「癇癪起こしてる幼児をあやしているんだよ。」

「マナ。満足した?これからまだ話したいことがあるから…また今度遊んであげるからね?」

「このぉ…仕事バカ人間共めー!!!プライベート充実させないと仕事も捗らないんだからね!!」

「はいはい。また今度遊んでやるから。」

「ちょっと今忙しいからまた今度ね。」

そう言ってまた2人で魔王について話し合いを再開していた


私は仕方なく自室に戻る

「華ちゃーーーーーん♡めっちゃ良かったよぉ♡♡♡」

聖杯のアルテミスが話しかけてきた

「素晴らしい演奏だったよ!!華ちゃんの美しく輝く心をそのまま表現したかのような美しい音色!華ちゃんにしか演奏出来ない唯一無二の音色だよ!!優雅に演奏している姿を見るだけで興奮してきてなんだかめっちゃいい匂いがしてきた気が…」

私は聖杯を掴み、そのままクローゼットへポイっと捨てた

「あぁ!!酷い!!華ちゃん!!私ともっと一緒に…」

ピシャリと私はクローゼットを閉めた

褒めて欲しかったけれど

変態要素盛りだくさんになりそうだったから

クローゼットへとしばらく封印しておこう

普通に褒められたかっただけなのに

世の中上手くいかない

上から人が落ちてきた

護衛騎士のレイだ

「…そんなに拗ねないでくださいよ、めでたい日なんですから。」

「あんな風に邪険に扱われて拗ねない方がおかしいもん。」

「邪険になんて扱ってないですよ。ちゃんと褒めてくれたじゃないですか。」

「そうだけど…」

「タイミングが悪かっただけですって。2人はマナ様が努力して頑張った結果をわかってくれてます。表現することが苦手なだけで大喜びしてますから。」

「そんな嘘つかないてもいいよ…」

「本当ですって!!俺はずっと練習から聴いていたし、応援してましたからマナ様が優勝した瞬間大泣きしましたよ!!」

「ありがとう…レイだけだよ…そんなこと言ってくれるの…」

「めっちゃ感動しました!!最高でしたよ!!」

「うっうっ…ありがとうレイ…」

レイが優しく私を慰めてくれた


翌日、レックスが早朝家に来た

「聞いたよ。マナ。優勝おめでとう。」

「レックス〜!!ありがとう〜!!」

「何か褒美をあげるよ。何が欲しい?」

「えぇ?そんなこといきなり言われても…」

「キスして欲しい?」

「それご褒美じゃなくて罰ゲームだから。」

「酷い!」

「好きでもない男と好んでキスすることわけないでしょう?」

「ちょっとは好きだろう!?」

「友人としてね。」

「お試しでお付き合い始めたらロマンスが生まれるよ?」

「ロマンス今求めてないので。」

「クールなマナも好きだよ。」

「それはどうも。」

ご褒美か…何かあるかな…

「じゃあご褒美ケーキを今度一緒に作ろう。」

「そんなんでいいの?」

「最高に嬉しいよ。」

平穏な日常こそ私が1番求めていることだから








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