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第177話 ふれあい体験

「無事に整理券取れてよかったね!!」

「水族館ってこんなに走り回るものだったんだね…」

「走るのは初めだけだから!後はゆっくり楽しむだけだよ!」

「そう…よかった…」

「イルカのふれあいパフォーマンスまでまだ時間あるから無料のふれあいコーナーに行くよ!」

そう言ってまたマナ様は俺の手を引いて走り出す

「ゆっくり出来るんじゃなかったのか!?」

「移動時間がもったいないでしょう!?」

「マナ様はもう風魔法が使えるから風魔法で移動しましょうよ!」

「私が風魔法使える情報はまだ公にはバレてないんだから使えないの!足が疲れたら回復魔法は使えるからいいでしょう?」

「走ってる時の疲労が嫌なんだよ!!」

俺はスポーツマンじゃないんだ

水族館に来てマラソン大会をさせられるとは思わなかった


ふれあいコーナーに到着した

「ここではエイとカニに触れるんだよ!すごくない?」

「うん。凄いね。」

マナはエイの水槽に手を入れて触れる

「ぬめっとしててつるっとしてる!」

俺もエイに触れた

意外とつるつるしていた

「本当だね。」

「触られても気にせず気持ちよさそうに泳いでるね。」

「嫌じゃないのかな。」

「私達のような有象無象なんて気にしてないんだよ。」

「マイペースなんだな。」

次にカニの水槽へと行く

「こわい!触れない!!」

「じゃあ次のエリア行くか?」

「やだ!シガーレッド・アレクサンダーが触って!ここのカニは抱き抱えてもいいんだって!」

「えぇ…俺がですか…?」

「何事も体験よ!シガーレッド・アレクサンダー!今日カニを持たないとカニを持つ機会がないかもしれないわよ!」

「それはマナ様もそうなんじゃ…」

「だって思ってたよりも大きくてこわいんだもん!」

「俺がカニを持っても誰も得しないと思いますが…」

「写真撮るから!記念に!」

「まぁ…それなら…」

写真というものは俺は経験したことがない

マナ様はよくチェキで写真を撮る

実は少し憧れていた

俺はカニを抱き抱える

うねうねと動いて結構こわい

「マナ様早く撮ってください…」

「ちょっと待って!私も入るから!」

マナ様は自撮りしようとしてモタモタしている

上手く出来そうにもない…

「すみません!誰か撮ってください!!」

俺はカニを抱えて周りにいる人に頼んだ

普通の一般人の客がチェキを撮ってくれた

出来上がった写真はカニがデカくて迫力があり映えて撮れていた

「わーい!ありがとう!!シガーレッド・アレクサンダー!!」

そう言ってマナ様は写真を鞄にしまう

「その写真俺にくれないんですか!?」

「だって私の写真だし。」

「俺が頑張ってカニを抱えたのに!!」

「だって凄くいい写真だもん。あげないよ。」

「そんなぁ!!俺も欲しいです!!」

「しょうがないなぁ。じゃあもう一回カニ持って。」

「えぇ…それくれたらいいんですけど…」

「いやよ。これは私の大事な大事な写真だもん。」

「わかりましたよ…」

俺はもう一度カニを抱えてもう一度撮って貰った

「この写真もいいなぁ。私が貰ったらダメ?」

「ダメです!何のためにもう一度撮ったんですか!!俺の写真ですよ!!」

「こっちの方がシガーレッド・アレクサンダーも私もよく笑ってていい感じだもん。」

「じゃあ一枚目のやつくださいよ。」

「こっちはこっちですました顔もいい。」

「どっちか一枚はくださいよ!!」

「もう一枚撮らない?」

「一生終わらないですよ!それ!!」

「一旦どっちも私が預かるからさ。」

「それ最終的に俺の元に写真が来ないやつですよね!?」

「一旦ね。一旦だから。」

「絶対嘘だよ…」

結局二枚ともマナ様が所有している

何故二回撮ったんだ

そろそろイルカのふれあいパフォーマンスの整理券の時間になるので移動した

「今日一番の目玉だよ!」

「こんな序盤に一番の目玉をするの?」

「だって整理券早い時間取れたんだもん。」

「ここでは何をするの?」

「何と!イルカにサインを送ってイルカと握手したり、イルカを回してみたり、ジャンプさせたり出来るんだよ!!」

「それは凄いね。」

「そうでしょう!?」

俺達はトレーナーから指導を受けてサインを覚える

初めに握手のサインをしてイルカと握手をした

「可愛い!!賢い!!」

「凄いな。俺達の言うことも聞いてくれるんだな。」

「嬉しいよねー!」

「可愛いな。」

その後、イルカをくるくる回して最後にジャンプのサインでイルカが大きくジャンプをした

「凄い!!すごーーーーーい!!!」

マナ様は大興奮だ

「私!!絶対!!前世はイルカだと思うんだよね!!」

「前世は佐々木華だろ?」

「前前前世はイルカだと思うんだよね!!!」

「なんで?」

「今でもイルカと超音波で会話出来る気がするから!!」

「超音波でるの?」

「あああああああああああああああ!!!」

「うっせぇ!!!」

「今、イルカに私達ズッ友だよって超音波送った。」

「二度とするな。」

最後にイルカがステージに上がりポーズを決めてくれた

「ちょっと!!シャッターチャンス!!シガーレッド・アレクサンダー早く撮って!!」

「嫌です!!俺も写りたいです!!」

「我儘言うな!!これは私のチェキだ!!早く!!イルカが帰っちゃう!!」

「嫌だ!!さっきの写真も貰えてないのに!!」

俺達が揉めているとトレーナーの人が声を掛けて撮ってくれた

“撮れましたよー”と言われたが

「もう一枚!!もう一枚!!お願いします!!」

俺はトレーナーの人に向かってもう一枚撮るように懇願した

「ちょっと!!フィルムが勿体無いじゃない!!結構高いんだからね!!」

「死ぬまで遊べるぐらい金持ちのくせにケチくさいこと言うなよ!!」

「そんなにたくさんフィルム持ってきてないのに!!」

「一番の目玉なんだからケチなこと言うなよ!」

「ううう…わかったわよ!!」

俺達は二枚写真を撮って貰いイルカのふれあいパフォーマンスは終わった

「可愛すぎる〜♡めっちゃいい写真〜♡」

「一枚くれよ。」

「一旦預かる。」

「なんでだよ!!」

「一旦だから。一旦ね。」

マナ様は意外とケチだった




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