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第135話 クリスマスパーティ

今日はクリスマスパーティ

プレゼント交換をした後

ダンスパーティが始まる

一番初めに踊る人は

好きな人だと

暗黙の了解で決まっている

私は誰と初めに踊るか決めている

クリスにもレックスにもニックにも初めに踊ろうと誘われたけれど

全て断った

黄色のドレスを着て

胸には思い出のエメラルドのブローチをつけて

私はクリスマスパーティ会場に向かう



生徒会長のスリー様が始まりの挨拶をして、クリスマスのプレゼント交換が行われた

私のプレゼントは誰に渡るのだろうか

誰に渡っても喜ばれるものにしたから大丈夫だとは思うけど

そして私の元にもクリスマスプレゼントが渡される

「わぁ!!凄い!!」

中身は最近オープンした水族館の無料招待チケット二枚分だった

とても人気の為、チケットを取ることも今は難しい状態なのに

「それは俺のクリスマスプレゼントだよ。マナにプレゼントが渡るなんてやっぱり俺達は運命だね。」

「クリスのプレゼントなんだ。手に入れることが難しいのに凄いね。さすが王族。」

「これはもう俺と一緒に行けと運命に言われている。」

「うーん…。」

「何故迷っているんだ!?俺以外のやつと行くつもりなら返して貰う!!」

「えー?これはもう私のチケットなんだからどう使おうと私の勝手でしょう?」

「なんで俺が他の男とのデートを後押ししないといけないんだよ!!」

「女ならいいの?」

「駄目だ!俺以外認めない!!」

「うーん…。じゃあマオとミケお爺ちゃんにあげようかな。」

「何故俺と行かないんだ!!!!」


「マナ!!」

「レックス。あ。それ私のプレゼントだよ。レックスに渡ったんだね。」

「そうなんだよ!俺達運命だね!!」

「中開けた?」

「まだだよ!今開けるね!!」

レックスは私のプレゼントを開ける

「これは…?」

「回復ポーションだよ。不治の病でも死にかけの怪我でも全快して健康体になれる優れものだよ。」

「マナにしか用意出来ない貴重すぎるものだね…。ロマンチックとはかけ離れているけど。」

「誰に渡るかわからないものは実用性があるものがいいと思ってね。」

「凄い嬉しいよ。ありがとう。マナ。」

「ミケお爺ちゃんにしごかれながら完成させた魂の一品だからね。喜んで貰えてよかったよ。」


クリスマスプレゼント交換が終わり、ダンスパーティの時間になる

「マナは誰と踊るの?」

「俺もレックスもニックも断っているらしいな。踊る人は決まってるとか言って。ローズか?」

「残念。ローズ様じゃないよ。」

「じゃあ誰なんだ?」

「もちろん一番好きな人だよ。」

私はそう言い残しその場を去った

そして意中の人へと真っ直ぐ歩いていく

目が合いニッコリと微笑み話す

「私と一緒に踊ってくださいますか?アーネルド・マリオ様。」

「…こんな所で油売ってないで攻略対象者と踊った方がいいんじゃないか?」

「いいんですよ。まだ二年ぐらいあるし。マリオさんはあと三ヶ月で会えなくなっちゃいますからね。」

「…。」

「踊ってくれますか?」

私が手を出すと

マリオは私の手を取り、踊り始めてくれた

「相変わらず下手くそですね。マリオさん。」

「ダンスは何度やっても上手く出来る気がしない。」

「お父様もずっと下手くそですからね。血筋じゃないですか?お父様に似てる所があって良かったですね。」

「俺をファザコン扱いするな。」

「お父様に構って欲しくて屋敷までぶっ壊したくせに。」

「そんな昔の話をいつまでもするな!!」

「アハハハ!!!楽しかったですね。本当に。」

「…そうだな。」

「…願わくば。もう一度生まれ変わったら今度こそマリオさんの本物の妹になりたいです。」

「…。」

「私は生まれてからずっとずっとずっっっっうううと幸せでした。不幸だなんて思ったことなんて一度もありません。今は…辛いこともたくさんあるけれど、それだけじゃないから。私は強く生きていきますから。だから安心してください。必ずハッピーエンドで学園生活を終わらせます。」

「生まれ変わらなくてもお前はずっと俺の本物の妹だよ。姿が変わったぐらいで偽物なんかにならないさ。」

「…ありがとう。やっぱりお兄様が世界で一番かっこいいですね。」

「惚れるなよ?」

「フフフッ。そっちこそ。」

「俺が卒業したらどこに就職するか知っているか?」

「え?アーネルド家の当主の修行ですよね?」

「違う。」

「就職するんですか?」

「お前の護衛騎士だよ。」

「…え?」

「レイ一人では過労死するからな。それにお前が護衛について許す人間は俺とレイしかいない。」

「えぇ…シスコンすぎる…。」

「お前の為じゃない!レイの負担を減らす為だ!!」

「相変わらず素直じゃないんだから…。」

「うるさい!!」

私達のダンスは終わり、私は次の人野元へと向かう


「私と踊ってくれますか?スリー様。」

「…私を選んで頂けるなんて光栄です。マナ様。」

丁寧にお辞儀をしてスリー様は挨拶をしてくれた

私達は手を取り踊る

「さっきはマリオと踊っていたね。私も卒業前の思い出として誘ってくれたのかな。」

「そうです。来年は踊れないから。」

「こんなに光栄なことはないよ。ありがとう。」

「大袈裟だなぁ。スリー様は。」

「マナ様が学園の治安を正してくれたから学園生活が楽しくなったよ。本当に感謝してもしきれないよ。」

「やだなぁ。スリー様が勇気をだして行動したからですよぉ。私の力なんて微々たるものです。」

「マナに出会ってからと出会う前では私の人生は全く別物なんだ。」

「お役に立てたならよかったです。スリー様は卒業後どうするんですか?ガーネット家の当主ですか?」

「ガーネット家は今と同じように新しく雇った有能な執事がしてくれている。」

「他に仕事をするんですか?」

「私は王城勤務で魔王の調査だよ。」

「…。」

「心配しないで。私はマナの味方さ。マナの大事な弟のマオ君を守るために私はこの仕事に就いたんだから。」

「何をするの?」

「一番の目的は闇の神様との接触かな。魔王に関して謎な部分が多すぎる。それを私が解明するのが仕事さ。」

「マオをどうするの?」

「マオの処刑を命じられたら国家反逆をしてマオを守る。」

「…そんなこと企ててたら処刑されるよ?」

「されないさ。闇の神様のことは今もなお調査されているが、何も新情報が得られていない。藁をも縋る思いで私に依頼が来たんだ。優秀な人材をそんな簡単に処刑なんてしないさ。」

「…。」

「マナの望む世界を実現するよ。私はいつもマナの味方さ。たとえ全面戦争になろうとも必ずマナの為に勝利するよ。私はマナのお陰で無敵のヒーローになれたからね。」




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