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第118話 変態教師

「スカーレット学園には隠し部屋がいくつも用意されているんだ。もしもの時の為に生徒を守れるように頑丈に作られている。耐魔法の防御壁が使われているからどんなに有能な魔法使いでも簡単にあけることは出来ないよ。最低三十分はかかるんじゃないかな。」

「魔法を使わずに破壊するってこと?」

「そう。だから時間がかかる。ここは防音機能もあってね。こちらから外の様子は何もわからないし、外からも隠し部屋で起きたことは何もわからないんだ。」

「こんな所に私を閉じ込めてどうするつもり?何が目的なの?」

イシュタル先生は不気味に笑い答える

「密室で男女が二人きりなんてやることは一つしかないだろう?」

「…。」

「アハハ!!可愛い。想像しちゃった?初めてだからこわいよね。大丈夫。安心してね。媚薬を持ってきたから。初めてでも気持ちよくなれるよ。」

こわい

こわい

こわい

こわい

こわい

誰か助けて

私を早く助けてよ

なんでこんなことになっちゃったの

警戒するように言われてたのに

二人きりで行動なんかするから

でもでもすぐ近くでレイが守ってるから大丈夫だって

そう思っちゃって…

バカだ本当に

こんなことになったのは

他でもない私のせいなのだから

私の頭の脳みそが詰まってないから

こんなことになったんだ

自業自得だ

ここが地獄かな

こんなところで変態教師に強姦されるなら

あの時マオに殺されていた方が良かったかもな

自分の無力さに絶望を感じる

恐怖で小刻みに震えが止まらなくなり

涙もポロポロと流れる


「フフフッ。震えて泣いてる姿もそそるね。もっと泣かせたくなっちゃうなぁ。」

イシュタル先生が近づいてきて私の肩を掴む

「さ、触らないで!!」

そう叫んだが、イシュタル先生の力には勝てずそのまま床に押し倒される

私は背中を強く打ち付けた

「いたっ…」

背中に痛みが走ったので白魔法で瞬時に治療をする

「まずはマナが私のものだという印をつけようか。」

そう言ってイシュタル先生は私の首筋にキスマークをつける

「痛い!!やだ!!やめてください!!」

キスマークはついたが、私は瞬時に白魔法で治療をするので跡形もなくすぐに消えた

「せっかく印をつけたのに。ダメじゃないか。白魔法で治療なんてしたら。」

「やだ!」

「うーん。でも全て白魔法で治療したらそれこそ証拠が残らないじゃない?王様に泣きつくことも出来なくなるよ?」

「…証拠?」

「そうだよ。マナが襲われた証拠がないとマナだって困るだろう?」

「イシュタル先生は…?証拠があると困りますよね…?」

「この部屋から出た後のことは私はもうどうでもいいんだ。ここでマナと一緒になれるなら。マナの初めてを貰えるなら。私の人生に悔いはないからね。」


「…。」



イシュタル先生がここで私を襲えば

イシュタル先生は確実に死刑になるだろう

それは当たり前のことで

強姦するような人間なんて生きてる価値なく

死んだ方がいい

でも…

私のことを好きになったせいで

イシュタル先生は死ぬの?

…そんなの嫌だ

どんな理由でも


私のせいで人が死ぬのは耐えられない


…わかってる

こんなことをするのは絶対間違ってるって

私の中には正義なんてなくて

偽善でしかなくて

利己的で

自己中心的で

最低な人間だ




「助けてあげようか。」

私がイシュタル先生に言う

「…何?…助ける?」

「助けてあげるよ。」

「私は助かりたくなんかないんだよ。ここでマナを襲って死刑になるなら本望さ。」

「もったいないなぁ。とても優秀な先生だったじゃない。生徒のみんなに慕われて、先生方とも仲良く楽しい学園生活を送っていたのに。私に惚れたせいで人生台無しにするなんてもったいない。」

「そんなことないよ。ここでマナと一つになれるなら今日は人生で一番幸せな日だ。他のことなんてどうでもいいほどにね。」

「一日だけじゃなくて毎日幸せにしてあげるよ。」

「…どういうことだ?」

「こんなところで死刑になって人生終わらせるよりもっと楽しい人生にしてあげる。」

「マナが?私に?何をするの?」

「イシュタル先生の望みを叶えてあげるよ。」

「毎日抱かせてくれるの?」

「それはダメ。」

「じゃあ意味ない。やっぱりここで…」

「性行為はダメだけど、それ以外ならなんでもする。」

「なんでも?」

「体操服もあげるし、制服もあげるし、水着もあげる。」

「…。」

「どう?悪くない話でしょう?」

「信用できないな。部屋から出て告発されて私は終わりだ。」

「そんなことはしない。約束する。」

「何故そんなことを提案する?マナにとっては何もメリットがないはずだ。」

「死んでほしくないから。」

「私は犯罪者だ。」

「でもまだ犯罪者じゃない。ここで取引に合意したら合法だ。私はイシュタル先生を助けられる。」

「私はどうしようもない変態教師だぞ?本当に私を助けてくれることが出来るのか?」

「死ぬまで面倒みてやるよ。変態教師。私は世界最強の聖女。どうしようもない変態教師だって救ってみせる。」


私は立ち上がり、自分の白のパンティを脱ぐ

「なっ…何やって…!!」

「このパンツが欲しくないか?」

「欲しいです!!」

「このパンツを先生が手にしたら契約成立。私に対して触れることは一切禁止。でも私の身につけているものは望めば全てあげる。」

「…!?」

「それだけじゃない。メイド服だってナース服だってバニー姿だってなんでも着る!!!」

「…!?!?!?」

「さぁ!!どうするの!!私をここで襲って死刑になるか!私と毎日変態プレイをして遊ぶのか!!」


イシュタル先生は少し悩んだ末に私の白のパンティを手にした


「契約成立ね。この変態教師。気持ち悪いんだよ。クズ人間が。二度と近づくなよ。」

「あ…あの…ブラジャーとかも貰っても…?」

私は思い切りイシュタル先生の頬にビンタをする

「痛い!!」

「調子に乗るなよ。変態教師が。」

「話が違うじゃないか!契約違反だ!」

「うるさい!明日持ってくるから!」

「本当だな!絶対だぞ!!」


私達は隠し部屋から出た

外は騒然としており、王の騎士団が扉を破壊する為にハンマーで何度も打ち付けた後があった

「マナ様!!!」

レイが私を抱きしめる

「レイ。大丈夫だよ。心配かけてごめんね。」

「マナ様…お守りできず申し訳ございません…。」

「平気平気。ちょっとお話してただけだから。」

「…何を話していたのですか?」

「秘密。」

「…ふざけないでください。」

「秘密なの。契約違反になっちゃうからね。」

「こんなやつの肩を持つつもりなんですか!?マナ様!!」

「そう。死ぬまで面倒みることにしたから。これは私の勝手なエゴの押し付け。だからこの件はもうほっといてね。」

「…そんなこと王様は許さないと思いますけど。」

「許すわよ。あの人は私のことを許さなかったことなんてないもの。」




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