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第1話 佐々木華

曇りひとつない晴天

紅葉が舞い、これ以上ない遠足日和

関東地方の遠足の定番中の定番でありベタだけど

楽しめる場所日光東照宮に遠足に行く所だ。

日光東照宮までは学校から現地までバスで直行する。

初めまして。私は高校一年生の佐々木華。能天気で明るくポジティブな性格だと思う。

私の所属する一年一組は女子チームと男子チームに分かれて派閥が出来てしまった状態で殺伐としている

こんなにいい遠足日和なのに私のクラスで遠足を楽しみにしている人はいないのではないかというぐらい仲が悪かった

原因はクラスで一番可愛いリーダー的存在の原田さんが山﨑先輩と付き合ってたけど、山﨑先輩が私のことが好きになって振られたから

原田さんが私に嫌がらせをして

クラスの男子が私を庇って

こんな感じになっちゃった。

まぁよくある話だよね。人の噂も七十九日って言うしそのうちなぁなぁで誰も気にしなくなるよね

でもよりによってクラスの親睦を深めようという一大イベント遠足で殺伐とした空気の中楽しめる気がしない

女子チームからは完全に敵扱いだし

男子チームからは優しくして貰えるけど

優しくして貰うとまた女子チームから反感買うから避けてる

一人の方が気楽だしいいや

私の隣に座りたい人なんているわけもなく一人で過ごそうと思ってたところに

 「隣座っていい?」

 と声を掛けてくれた。

 「いいよ!嬉しい!ありがとう!」

 と思わず答える。ぼっちでもいいけどやっぱり遠足と言えば友達と楽しくお話しながら過ごすものだよね!

私に声を掛けてくれて隣に座ってくれた女神のような美少女は佐野葉月ちゃん。成績優秀で優しくてめちゃくちゃいい人だ。

 「いい天気になってよかったね。私日光東照宮行くの初めてなんだ。」

 「そうなんだ!私は家族旅行で小学生の頃行った以来なの。小さい頃だからあまり覚えてなくて今日楽しみにしてたんだー!」

 葉月ちゃんマジ天使。私なんてクラスの腫れ物扱いで誰も寄ってこないのに

 優しすぎるぅ〜

 向こうの女子がかなり睨んでくるけど葉月ちゃん大丈夫なんかな…

 まぁ私とは違ってみんなから慕われてる葉月ちゃんなら少し私と話したぐらいでハブられたりはしないだろうけど

 そのこともわかってて私に気遣って声掛けてくれたんだろうな

 申し訳ないけどやっぱり嬉しい。たわいもない雑談だけど凄く楽しいバスの移動時間になった。

 日光東照宮に到着してからは班行動だから葉月ちゃんとはお別れした。

 班の女子達からはもちろん嫌われてるので同じ行動ができるわけもなく、男子達と一緒に行動しようって誘われたけど、体調悪いからって言って断った。

 学年主任の佐藤先生と二人で公園で待つことになった。

 佐藤先生と待ち時間話をすることになった

 「佐々木さん。その…原田さんにいじめられたんだよね…?」

 「うーん…。いじめられたと言うかちょっと陰口言われたり、机がちょっと汚れただけだったので…」

 「それはねいじめなんだよ。辛かったらちゃんと言った方がいいよ。」

 「いやほんとにあんまり気にしてなかったんですけど、どんどん大事になっちゃって逆についていけてないというか」

 「そう…貴方は誠実に生きてるから周りが味方してくれるんだよ。自分に自信を持ってね」

 なんかめちゃくちゃ慰めてるくれてる…やはりクラスでぼっちになっている生徒をほっとけないんだろう。教師の鏡のような先生だな。

 「うーん…なんか付き合っていた大好きな先輩が私のことが好きで、それで振られちゃったらしいんです。だから衝動的に原田さんやってしまったんだと思うんです。思春期だからそんなものでしょ?

 気持ちはわからなくもないんです。だから私のこと悪くないってみんな言うけど、クラスの女子達は私が先輩のこと誑かしたからだって言うし、私にもやっぱり原因があるからこんなことになったんだと思うんです。本当に被害者だったのは原田さんじゃないのかなって思うんです。」

 「それは違う。佐々木が被害者で、原田さんが加害者なの。原田さんの事情があったんだろうけどやってはいけないことをした。だから親を呼び出して怒られたのよ。」

 「陰口言って机汚しただけで?」

 「………確かに他の子ならそれだけで親を呼ばれて怒られなかったかもしれない。教師から注意して親には電話で注意するかもね。」

 「そうでしょう?大事になりすぎてて原田さん可哀想。」

 「佐々木さんが可愛くて美人で清廉潔白で優しくていい人だからみんな怒っちゃったんだろうね。」

 「…………。」

 「佐々木さんは芸能界でアイドルデビューしたら圧倒的にぶっちぎりで人気でてスターになれるだろうね。周りの人が霞む程の圧倒的な可愛いさだからね。顔も小さくて肌も白くて背がちょっと小さめで胸も大きくて顔はタヌキ顔って言うの?男受け抜群の顔してるよね。それから…」

 「やめてくださいよ…そんなに可愛くないですし、芸能界なんて私が入ってもミジンコ扱いですよ。そんな…」

 「いーや。可愛いね。ぶっちぎりで。顔も性格も可愛さで溢れてる。可愛いヒロイン系女子だよね。佐々木さんは自分が世界で一番可愛いことを認識しないといけない。」

 「世界一なわけないでしょ。世界舐めすぎですよ。」

 「いーや!世界で!一番!佐々木華が可愛い!!

 白雪姫の鏡もそう言うね!!!」

 「ただの佐藤先生の好みでしょ?笑」

 「入学してから何十人も振ってるくせに」

 「なんで知ってるんですか!?」

 「有名だよ。入学して数ヶ月で男を数十人ぶる女なんて噂になるに決まってるじゃない。」

 「まぁ…そうですね…」

 「佐々木さんは自分が思ってるより世間的には可愛くて圧倒的な存在であることを自覚しないとダメだよ。無防備すぎるんだよ。自分の可愛さを自覚して自衛しないとダメだよ。恨み嫉妬その他もろもろの被害を受けるからね。」

 「痴漢とかストーカーとかですか。」

 「…えっと…そっちの話ではなかったんだけど…されてるの…?」

 「まぁ数え切れないぐらい」

 「………」

 「自衛するってどうすればいいんですか?」

 「顔が可愛いからね。どうしようもないかも」

 「そんな!無責任な!」

 「とにかく佐々木さんは目が合う男全員を恋に落とせるぐらいの化け物級の魔性の女ってことを自覚することね。」

 「バケモンじゃないですか!そんなんじゃないですよ!」

 「いーや。佐々木さんは化け物だよ。よく覚えておきなさい。無防備すぎるからそろそろ食べられるよ」

 「教師が生徒に言う言葉じゃない!」

 「気をつけないと教師にも食われるわよ。」

 「なにそれ…怖すぎますよ…やめてくださいよ…」

 「老若男女気をつけないと。」

 「女の子も!?」

 「食べられるよ〜」

 ニヤニヤした顔で言われた。セクハラオヤジかよ。

 「佐藤先生が守ってくれるんじゃないですか?」

 「やだなー僕は嫁を世界一愛してるんだ。そんなハニートラップには引っかからないよ!!」

 「いや教師として困っている生徒を守る義務がある話をしているんですが」

 「一教師が君を四六時中君を守れるわけがないだろう。」

 ……佐藤先生なんで私に話かけてきたんだろう。

 「じゃあ護身術でも習えと?」

 「そういうこと!自分の身は自分で守るんだだね!」

 なんか前半と後半でキャラ違うよね?この先生…

 「あとこれは教師としてのアドバイス。」

 「なんでしょう?」

 「何かあったら大声で助けを求めること。逆上する可能性もあるっちゃあるけど、大抵ほぼ逃げ出すし、何より周りの人間が助けに来てくれるからね。」

 それじゃあ獣には気をつけてーと笑いながら佐藤先生は行ってしまった。

 佐藤先生が去ってしまった後は一人でぼーっと公園を眺めて過ごした。途中何回かナンパされたけど今遠足中なので無理ですと言って断った。

 

 そんな話をしているうちに帰りのバスの時間になった。佐藤先生に謎の説教をされただけの遠足になっちゃった。そして帰りのバスでまた隣に座ってくれた葉月ちゃんとお話ししてる時に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 事故で死んだ

 


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