転生先が幸せすぎて馴染めない私は自傷行為がやめられず新しい扉を開きます。
友人に教えてもらって初めての転生物です。テーマ「自傷」「タバコ」「星」に沿って書いてみました!
煙草が肌を焼く音を知っているだろうか。
皮膚の表面が溶けていくような痛み、熱さ、そして最後に残る火傷の跡。
殴られれば痛いし、ご飯がもらえなければ身体は動かない。
どこからどうみても普通じゃないのに、結局周りの人は助けてくれなかった。
それでも心のどこかで誰かに気づいてほしいと思っていたのかもしれない。
この日ひときわ大きな声で泣き叫んだら「うるさい」と口を封じられた。タオルを噛まされて呻き声をあげれば、今度は不快だとテープを貼られた。
こんなことをすれば死んでしまうと、いかれた大人は考えが及ばないのかもしれない。
それとも、人間はそんな簡単に死なないと知っていたのか。
私は結局死ぬことはなくただ生きていた。
助けてくれない周囲に絶望しながらも、この家から出ることだけを考え生き長らえていた。
何も考えない。
何も感じない。
あと少しでこの家から出られる。
そう思っていたのに、呆気なく私の人生は幕を下ろした。
本当の父ではないこの男に身体を蹂躙されているところを見られてしまったのだ。
激昂した母は、男ともども私を刺した。
流れ出る血を見ても、やけに冷静な私は「あぁ全然痛くないや」と言う。
何度も殴られ皮膚を焼かれた痛みのほうがよっぽど強い。
どうせこんな最後なら、もっと早く終わらせてくれれば良かったのに。それこそテープを張られたときに。
血だまりの中、思い出すものは何もなかった。
良い思い出が一つもない人生というのは我ながら辛すぎる。
だから最後に思うのは悲劇のヒロインみたいな感情。
一度でいいから
愛されたかっ……。
―――――――――――――――
真っ白で柔らかな綿菓子に包まれているみたいな感覚。
(あ、やっぱり死んだな)
まだ自分の意識は残っているが、そう感じるのは自分を包むものが見たことも触れたこともないものだったから。
ん?触れたこともない……?
身体を覆っている白いものに触れて指先で感触を確かめる。
たしかに触れる。
こんなしっかりと感覚が残っているものだろうか。
違和感を感じて身体を起こすと、白いものは羽のように軽くあっという間に離れていく。
「は?え……なにこれ」
薄汚いアパートの一室で、頭のいかれた大人たちの手によって、自分の人生は終わったはずだった。さすがにあれほど血が出たら生きているわけがない。
それなのにここは大きな窓から朝日が差し込む美しい部屋。
真っ白で柔らかくて羽のように軽いと思ったのはどうやら布団のようで、自分が今ベッドの上にいるのだと分かった。
いや、分かったからといって受け入れられるかは別の話。
もう生まれ変わったのだろうか。
だとしたら早すぎないか?
というか、だってこれどう見ても自我があるくらい育った子……。
自分で自分の腕や足を触る。
真珠のような肌には痣も火傷の跡も傷も何もない。
それだけでありえないのに自分の着ている洋服を見て眩暈が起きる。
ネグリジェというものだろうか。
フリルとレースがついた優雅なワンピースは、現実逃避していた私が空想していたものと似ている。
走馬灯があまりにもないことを哀れに思った神様が、最後に夢を見させてくれているのかもしれない。
立とうと思えばベッドから降りて床に立つことが出来た。
歩こうと思えばちゃんと歩ける。
恐る恐るクローゼットらしき扉を開ければそこには信じられないほどのドレスが入っていた。
(あ、これは完全に夢ですね。なるほど、理解理解)
自分に言い聞かせるようにそう思い込む。
どうせ夢なら楽しむのもありだろう。
だって現世は自分で言うのもなんだがクソすぎた。
やけにリアルな夢だが、クローゼットから何着かドレスを引っ張り出してベッドの上に放る。ピンクに黄色に水色に赤。ほかにもたくさん色があるが、どれもこれも私が思い描いていたものと同じ。
見ているだけで自然と口角が上がり私はネグリジェを脱ぎすてた。
あの頃は醜い跡が残るせいで肌を夏でも長袖を着ていたが、こんな身体だったら隠すほうがもったいない。
着方は分からないがとりあえずピンクのドレスを手に取って頭から被ると、突然ドアが開く音が聞こえた。
「失礼します。お加減はどうで……えっ、サリィお嬢様!?な、なにをしていらっしゃるんですか!?」
「えっ?」
被ったドレスの隙間から顔だけ出して声の聞こえる方へ顔を向けると、メイド服を着た可愛らしい子が駆け寄ってきた。
「起き上がって大丈夫なんですか?着替えなら私を呼んでくだされば」
「なに?なんのこと?……って、なんで脱がすの!?」
あっという間に近づいてきたメイドの子は、無理やり頭だけ通したドレスを一度脱がせ形を整えながら綺麗に着せてくれる。
呆気に取られているうちにあっという間に着替えが終わってしまった。
ぽかんとしたままの私に向かってメイドの子は心配そうに私を見つめる。
「サリィお嬢様体調はどうですか?どこか調子の悪いところは?」
「さりぃ?……サリィお嬢様って」
聞き覚えがある。
サリィ。
サリィ?
サリィってやっぱりあのサリィなんじゃ……。
私の名前“三津島紗央里”のさおりから文字って、サリィというもう一人の自分を作り出したのは幼稚園から小学生くらいにかけて。
自分が周りと違うということにうすうす気づき始めた頃だ。
普通の子どもは大人から愛されるのに、どうして私は誰からも愛してもらえないの?
普通の子と何が違うの?
寂しくて辛くて痛みや空腹を紛らわせるために、空想の中で作った仮の自分がサリィだった。
それじゃ本当にここは夢でもなんでもなくて空想の世界ってこと?
「サリィお嬢様?」
「あ、えっとごめんなさい。ちょっと記憶が……」
「記憶?あぁやっぱり昨日のことが……」
ハッと息をのんだメイドの子には心当たりがありそうだ。
とりあえず話を聞きたくて彼女の手を握ってソファまで連れていく。
「昨日?あっ、そうかも。えっと昨日何があったか教えてもらってもいい?」
「昨日お嬢様は突然胸が痛いと言って意識を失ったんです」
「胸?」
「はい。そのときに譫言をおっしゃっていたので、旦那様は今祈祷師様の元へ出かけております」
「……その、譫言って何を?」
彼女はきゅっと一度唇を噛んで俯く。
そしてスカートの裾を握りしめた。
「“血が止まらない”とか……“愛してほしかった”と繰り返し。そのあと急に声が聞こえなくなったと思ったら、完全に意識を失ってしまいまして」
あぁ合点がいった。
やっぱり私は死んだようだ。
そして理由は分からないが、私は自分が作り上げたもう一人の“私”の世界にやってきたらしい。
心配そうに顔を覗き込まれて込み上げる気持ちがある。
「心配かけてごめんね?えっと……」
「アンナですよ。あぁ、お嬢様。私の事まで忘れてしまって……」
「ア、アンナね!忘れていたわけではなくて、その……ごめんなさい」
「大丈夫ですよ。他のことも曖昧ですか?私で分かる事なら教えましょうか?」
「ありがとう。そうしてもらえたら助かります」
アンナはこの屋敷のことや、この世界のことを教えてくれた。
聞いたことのない国の名前や出来事をまるで物語を聞いているような感覚で聞く。なにより一番驚いたのは、私は貴族の娘らしい。
空想の世界にしては上出来だ。
ここで楽しい思い出を作れれば成仏出来るのかもしれない。
アンナとお喋りをしているうちに、これまた見た目の良い男性が部屋に入ってきた。「おかえりなさいませ、ハセン様。お嬢様がお気づきになりました」とアンナが言っているのを聞いてこれが自分の父親かとまじまじ見てしまう。
父親というにはいささか若すぎるようにも思うが、彼は私に駆け寄ってきた。
祈祷師と名乗る男も共にいるのだが、父の目にはもう私しか映っていないようで、優しく身体を抱きしめられる。
「大丈夫か?」
「どこか痛い所はないか?」
「気分の悪い所はないか?」
矢継ぎ早に質問され「えぇ」とか「はい」とかそんな返事をするので精一杯。
記憶障害があるということで一応祈祷もされ、あれよあれよという間にまたベッドに戻された。
「何か欲しい物はあるかい?それともサリィが眠るまで傍にいようか?」
「ごめんなさい。大丈夫ですから」
こんなに心配してもらって申し訳ない。
そう即答するが父親とアンナは顔を見合わせた。
「……まだ混乱しているのだろうか?」
「そうみたいです。起きてからずっとこの調子で」
父親もアンナも何とも言えない顔で私を見る。
「サリィ。そんな他人行儀に話さなくていいんだよ?」
「お嬢様。私にも謝る必要なんてないんです」
「え、っと……」
距離感が分からなくて曖昧な敬語を使っていたせいだろうか。
「私たちは家族なんだから。遠慮はいらないよ」
「わかりました……あっ、じゃなくて。……うん、分かった」
私が言い直すと父親が腕を伸ばしてきた。
思わずビクッと肩を竦めるが、その手は私を傷つけることなく優しく頭の上に乗る。
くしゃっと頭を撫でられて目が丸くなった。
「今日はゆっくりと休むんだ」
「……うん」
「おやすみサリィ。私の可愛い天使」
「て、天使!?」
「おやすみなさいお嬢様。明日はお着換え私に任せてくださいね」
「お、おやすみ……」
頬にキスをしたあと父親とアンナが部屋を出て行く。
今自分の身に起こったことが信じられない。
いくら成仏する前の夢だと言っても、こんな思いをしていいのだろうか?
むず痒い。
体中を掻きむしりたくなるくらい甘い空気に耐え切れなくて布団を頭から被った。
手を見ても足を見ても、どこを見ても私の身体は透けてこない。
(これでも成仏できないなんて……私は分不相応にも、どれくらいの幸せを望んでいるの?)
欲が出たのかな。
そんなことを考えているうちにいつの間にか私は眠りについていた。
―――――――――――――――――
私がこの世界に来てから一ヶ月が経とうとしている。
が、まだ成仏はしていない。
その間にも、毎日、毎日、この身に余るほどの愛情を与えられ続け、いつしか私は愛に溢れた貴族の娘になったのだった。
……というわけもなく、私は一向に慣れなかった。
この生活に。
痛みもなく、苦しみもなく、ただただ幸せな毎日。
私はこれを望んでいたはずだったのに何故だろう。
ずっと心がモヤモヤする。
息が詰まって苦しくなる。
あんなに望んでいたはずの愛が私を苦しめる。
「サリィ今日は何をしようか?昨日は勉強をしたから今日は町の方へ出かけようか?」
「今日は何も……」
「それは大変だ!気力がないのかい?アンナ、アンナはいるか!」
「はい、ハセン様」
「今日の予定はみんなキャンセルだ。ヴェランダのシェフとカンディアンのシェフ、それにルウースのところのスイーツの用意を」
「かしこまりました」
「お父様!?私そんなに食べられませんし、そんな贅沢は」
「そんな心配しなくていいんだよ」
慎ましくて良い子だと父は私を褒める。
「食べたいものだけ食べればいい」
「でも……」
「可愛い我が子。お前は何も我慢しなくていいんだよ。母親がいない分、私の愛情だけでは足りないところがあるかもしれないが、それでもただ幸せになってほしいんだ」
父の表情からそれが本心だと伝わってくる。
そう言われてしまえば嫌とは言えない。母はすでに亡くなっているのだとアンナから聞いている。愛情深い父は二人分以上の愛をくれた。
「分かった。ありがとうお父様」
「良い子だね。他に必要な物があったら遠慮なく言うんだよ」
「うん」
今度は聞き分けの良い返事をする。
部屋を出て行く二人を見送って大きく息を吐いた。
紛れもない幸せだ。
このまま愛情いっぱいに育てられれば、何も不自由なことはなく、幸せになれる。
頭では分かっているのに気持ちが追い付かない。
ずっと抑え込んできた衝動が止められず気が付いたら腕の内側に爪を立てていた。
「……痛い」
真珠のような白い肌に爪の跡がくっきりと残る。
そのまま捻り上げればその痛みは体全体を駆け巡った。
パッと手を離して肩で大きく息をしながら少しだけ気持ちが落ち着いた。
腕に残る跡を隠してまたため息をつく。
痛みや苦しみから逃れたかったはずなのに、自傷行為をして落ち着くなんて。
本末転倒もいいところだ。
用意が出来たとアンナに呼ばれ、父に見つからないようにさりげなく腕に残る跡を隠しながら食事をした。
思っていた通り料理は何を食べても美味しく、スイーツはこれまたほっぺたが落ちるくらい美味しかった。ただ案の定すべての料理を完食することは出来なかった。
この家にいる使用人たちが食べるとは聞いているが、それはそれで人の食べ残しを食べてもらっているようで申し訳ない気持ちになる。
談話室で父やアンナそれに他の使用人たちに囲まれて穏やかな時間を過ごしたあと、そろそろ休むと言って私は部屋に戻った。
大きな窓を開けて夜空を眺めると無数の星空が広がっている。
こういうところは私がいた世界と同じだ。
なんてやけに感傷に浸りながら私は握った拳の中で爪を立てていた。
―――――――――――――
この世界にきてどれくらいの年月が経っただろうか。
朝、いつもより早く目が覚めた私がぼんやりと窓から外の景色を眺めていると、向こう側から誰かがやってくるのが見える。遠目でも分かるスタイルの良さに見惚れていると、家から父が出てきた。
「兄さん久しぶりだね」
「あぁ元気にしていたか?」
(伯父さん?)
父が兄と呼ぶならあの人は私にとっての伯父さんになるだろう。
ただおじさんって呼び名が似合わないくらいの美形だ。
なんとなくそのままぼんやりと二人を眺めていると伯父さんが私に気が付いた。
「あの子は?」
「あれ?もう起きていたんだね。娘のサリィだよ」
「そうか。ずいぶん大きくなって分からなかった。お前一人で育てると聞いたときは心配したが、ちゃんとやっているようだな」
「ありがとう。ちゃんと出来ているかは不安だけど、大切にしてきたつもりだよ」
「そうか」
父の言葉を聞いて心がざわつく。
ありがたいくらい大切にされている。けれど私はそんな身体を自ら痛みつけている。
申し訳なくて軽く会釈をした私が顔を上げると伯父さんと目が合った。
その瞬間全身が硬直する。
この世界に来てから父や使用人から溢れるばかりの愛情と優しさと温もりを与えられてきた。
だけど伯父さんは射竦めるような目で私を見る。
ゾクゾクとこみ上げてくるこの感覚が久しぶりで、私はすぐに部屋に引っ込んだ。
ガリっと内頬を強く噛むと口内が鉄臭くなる。無意識のうちに手の甲を抓りあげて感じる痛みに眉を顰めていると、ドアをノックする音が聞こえた。
「おはようございます。お嬢様がもう起きていると聞いて」
「お、おはよう。うん、少し早く目が覚めちゃって」
パッと爪の跡を隠すように両手を組みながら、何事もなかったかのようにアンナと会話を交わす。
「あの人は伯父さん?」
窓の外を指差すとアンナも外を覗いた。
「あぁ、ヨハン様ですね。そうですよ。ハセン様のお兄様になります」
やはりそうだ。
「そう」と返事をするが未だにドキドキしている。
支度が終わりアンナにそれとなく来客用の部屋の場所を聞きだした。
朝食を食べた後、部屋に戻ると言ってこっそりと来客用の部屋へ向かう。小さくノックをすると部屋の中から「はい」と低い男性の声がした。
伯父さんは部屋に入ってきた私を見て一瞬眉を上げる。
「どうかしたのか?」
「い、いや。あの……」
「サリィが俺を訪ねるなんて初めてだろう?昔は俺の顔が怖かったのか近づくだけで泣いていたのに」
もちろん私にその記憶はない。
曖昧に首を傾げて愛想笑いを浮かべていると、伯父さんはソファに座るように促してきた。
「大人になったってことか」
「そう、かもしれません」
今伯父さんの顔を見てもさっき感じたあの肌を震わせるような視線はない。
見間違えだったか。
普通に会話が出来ることに安堵していると、「……それで」と伯父さんは言葉を切った。
どうしたんだろう?
顔を覗き込んだ私はひゅうッと息を吸い込む。
ギラリと艶めかしく光る伯父さんの瞳に口が空いたままになってしまった。
「“それ”はまだ誰にも気付かれていないのか?」
伯父さんが“それ”と示したのがなんなのか、心当たりがありバッと左腕を隠すがそれは答えを言っているようなものだった。
伯父さんはフッと笑って私の顎を親指と人差し指で掴む。
「あっ、ぅ」
「俺を見る目が変わったのはそれが原因か?サリィ?」
物理的に顔を反らす事が出来ない。
身体の奥から震えが上がってきた。何故か分からないけどこの目に抗えない。それどころか、抗いたくないとすら感じる。
「それにしてもそんな顔をするようになっているとは……姪に隔世遺伝するとは思わなかった」
反対の手でまだ少しだけ爪の跡が残る私の手の甲をなぞった。
「こっちに来い。お前は良い目をしている」
「……こっち?」
「俺ならその渇きを満たせるかもしれないぞ」
あんなに望んでいた幸せ、愛情、それら全てを捨てるのか?
絶対に嫌だ。
痛いのも苦しいのも心の底から嫌だった。
それなのに……。
「満たしてほしい……です」
口が勝手にそう動く。
伯父さんは唇の端を上げた。
その顔にどくんと跳ね上がった心臓は、これからの不安と同じく期待に胸を膨らませている証拠なのかもしれない。
―――――――――――――――――
後に知ったのは、伯父さんはその界隈で有名な調教師だということ。
SにしてもMにしても、素人が誤った知識のまま足を踏み入れると怪我どころじゃすまない。そういう相手が極力生まれないように伯父さんのような人がいるのだと言う。
私は結局父親を説得し、伯父さんの暮らす街で生活をすることに決めた。父も自分の兄が面倒を見ると言ったことで安心したのだろう。「寂しくなるな」と言いつつも私を送り出してくれた。
まさか、あんなに愛情を込めて育てていた娘がこんな姿になっているとは思ってもいないだろう。
伯父さんは一つ一つ丁寧に初心者だった私を仕込んでいった。
ただ痛みを与えるだけではない。
それは素人が考える過ちの一つだ。
本当のパートナーというのは、深い信頼関係がないと作れないのだと言った。
好みは万別。
痛みや拘束なんて簡単な言葉で表せない。それこそぴったりと相性があう相手に出会える確率はほんのわずかだ。
私はというと……。
いまだに成仏することなくこの世界にいる。
それはまだ満たされていないというわけではなくて、単純にヨハンさんから離れたくないと思うようになったから。
それに彼が言うにはまだまだ私は初心者らしい。
だから私はまだ成仏しない。
強欲に。
全部、全部、全部楽しむまでこの身体から離れられない。
今度は最後まで楽しんで笑って一生を終えると決めたから。
転生物初めてなので軽いお話にしようと思ったのに、完成までの設定時間を大幅に過ぎた挙句なんだか話も伸びてしまいました。本当はもっとプレイとかも色々書きたかったけど残念!いつかがっつり物を書いてみたいです。ここまで読んで頂きありがとうございました!反応とても嬉しいです!