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異世界転移 1

初投稿です!宜しくお願いします。



「起きて…」

「静流君、起きてってば!」


「イテテ そんなに大きな声出さなくても起きてるよ。」

横で大きく体を揺さぶりながら起こしてきたのは、保育園からの幼馴染みの葵だ。


「ねー此処って何処?さっきまで、山で登山してたよね?」

葵がそう言いながら、不安そうに声を掛けてきた。


高校2年生の春休みを利用して、俺と葵は家から近い山に2人で登山に来ていた。

毎年春になると家族ぐるみで登っていた山だ。今年は両親が仕事で登れないのと、葵の双子で妹の美雨は部活が有るので、二人だけで登っていたはずだ。


「何、ぼーとしてるのよ!」


「悪い…確かに、ここ何処だろう?見覚えの無い場所だな…」

二人で登山中に、突然周りがモノクロになり足元に魔法陣?のような幾何学模様が現れた所までは、覚えている。

あと、何か声が聞こえたような…

「葵は、何か覚えている?」


「う〜ん。足元がピカーと光ったと思ったら、全然知らない森の中に居るし、静流くんは、寝てるしさー。しかも、電波も無いし。」


「悪い、寝てた訳じゃないけどさ〜。本当だ!電波繋がって無いや!あと…心配かけたな!」

そう言って、葵の頭に手を乗せた。


「直ぐ、子供扱いするな〜」

頭に手を乗せると葵の顔が少し赤くなり、右を向かれてしまった。


「ゴメン!ゴメン!」

右を向かれはしたが、払い除けない所から嫌っては無さそうだ。

そっと頭から手を離し、改めて現状について考える。

確かに、周りを見渡せば此処は、森の中で間違い無さそうだ。最後に時間を確認したのが11時ぐらいだった筈で、今の時間をスマホで確認すると13時過ぎだった(時間が合ってたらの話だが…)。


「このまま、此処に居ても助けも来るか分からないし、進もうと思う。葵もそれで大丈夫か?」


「私もこのままより、町なり人が通る道を探すのに賛成だよ。さっきから、変わった動物の鳴き声も聞こえるし…」

そう言って二人とも立ち上がり、俺はスマホで方位を内蔵アプリで調べ、東に進む事にした。



一時間ほど歩いただろうか、景色も変わり、周りの木々も背が低くなってきた。


「葵、そろそろ一回休憩しようか?」

「了解〜!ちょっと歩き疲れたかも。」

そう言って、葵はその場で腰を降ろし、俺も丁度良い石を見つけ腰を下ろした。


「本当に此処って何処なんだろね。美雨も今頃は心配してるだろうな…」

そう言って、葵は持っていたペットボトルのお茶を飲んでいき、

「このまま、帰れないって無いよね?」

そう言って心配そうに聞いてきた。


「大丈夫だよ。このまま進めば民家か、何か有るよ。美雨にもすぐ会えるよ!」

そう言って自分に言い聞かせる様に、強く答えた。


「そーだね…うん。必ず帰れるよね?がんばってみるよ!」


葵は、かなり無理してる。余り運動は得意じゃないくせに…それと、美雨にも会いたいと思う。二人は本当に仲が良いからな。



10分頃経っただろうか。

不意に遠くの林から視線を感じた。視線の先に顔を合わせると何かと目があった。

相手の目は昼間でも分かるほど赤く、こちらが気付くと一気に距離を詰めて来た。


「葵!!何か居るぞ!」

思わず葵の手を握り、急いで相手と反対側に走り出した!


「静流くん、急にどうしたの?」

「後ろ見てみろよ!明らかに現代社会に居そうに無い物体が追いかけて来てる!」

身長は150cmぐらいでボロボロの布を体に巻き、緑色と赤色が混ざった様な肌に右手には、石を削ったナイフの様な物を持っている。頭には角が一本だけ左目側に生えている。


「何あれ!?ゲームとかに出てくるゴブリン?かな?」

葵が息を切らせながら、聞いてくる。


「分からん、どー考えてもヤバいと思う!まだ、走れるか?」

幸い、相手は同じ位の速度で追いかけてくるので、

今は良いが葵の体力が保たないと思う。

「静流くん、そろそろ限界かも。」

そう言うと、葵のペースが落ち、止まりだした。

ヤバいどうする!



その時、


電波が無かったはずのスマホから、着信音が流れ出した!




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