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あたしの前に現れたお爺さん
「ここは、フェニタニア帝国」
「ふぇに・・・?」
「フェニタニア帝国です。
そして貴方様は我がフェニタニア帝国に召喚されし者で
聖女様になるお方」
あたしが召喚されし者って
しかも、聖女って
ん?
「待って」
「何でしょう?」
「何で、あたしが召喚されなくちゃいけなかったの?」
そう疑問を持つのは可笑しくないだろう。
「これ!娘!。聖女だからと言って!」
「良い。我がフェニタニア帝国では度々召喚の議を行っているのです」
へ?
「度々やっているのなら、何で・・・」
「それも、聖女様となられる方の召喚を、です」
聖女と呼ばれる人の召喚!?
「ですが、召喚されし者は聖女の力を持っているものの
聖女の力が小さすぎたり、短命で合ったりと。中には
召喚されたにもかかわらず聖女の力を持っておらず
聖女自体がいないものと同じになってしまうのです」
そうなんだ
「そして、5年前の出来事です」
5年前?
そんな、古くないはず。
「聖女様とフェニックス騎士団の団員が駆け落ちをしてしまったのです」
!?
この世界にも駆け落ちなんて会ったんだ?
「それゆえに、我々は裏切られてしまったのです」
「ん?待って。その聖女様の本当の婚約者様は一体・・・」
「皇子です」
!?
あたしは、そんな人と婚約しなければいけないと言うの?
「そして、今回再び召喚の議を行い、貴方様が今回の聖女様として召喚されたのです」
そう・・・
「あまり興味がなさそうでございますね?聖女様」
聖女、聖女と言われても・・・
普通の女子高生だったと言うのに?
「興味がないと言うよりも、実感がないだけ」
「さようですか。
では、別室にて話をしましょう
“アルベルト”聖女様の護衛を」
「承知しました」
そう言って前に出てきたアルベルトと呼ばれた男