表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

93/204

第九十一話 おみやげ

 さて次の魔導具は、


「これはあかるくなるの」


 照明の魔導具のようだ。

 こぶし大の木の箱の中に水晶のようなものがはめ込まれている。

 試しに魔力を通すと結構な明るさで光ってくれる。

 だがしかし、これなら100円ショップでも買えるだろう。


「地球の科学はとても優秀だな」

「・・否定はしないわ」


 きっと100円ショップの物をこちらで販売すれば俺は大金持ちになれるだろう。

 無論そんなことをする気はないけど。


「・・これなんてどうかしら?」

「これはなんだ?」


 木製の水筒のようだ。内側の底の方に石のようなものがはまっている。


「これはみずがでるの。でもゆーちゃんにはみーちゃんがいるからいらないの!」


 そう言ってみーちゃんは俺の手から水筒を奪って、陳列スペースに戻した。

 自分の役割を奪われそうなものは許さないのだろうか?

 もちろんみーちゃんがいればいつでも水が手に入るし、セーフエリアに行けばそこでも飲み水は手に入る。

 そもそも俺自身も水魔法は使える・・が、


「これは買ってみてもいいかもしれないな」


 その俺の一言にみーちゃんが崩れ落ちた。

 魔導具相手にどれだけライバル心を燃やしてるんだ?


「ゆーちゃんがうわきしたの・・」

「人聞きの悪いこと言うな。別に俺が使うわけじゃない。蓮や龍二さんにどうかと思ったんだよ」

「それならいいの」


 けろっと復活するみーちゃん。

 自分の立場が安泰と知ればそんなもんですか?


「・・私たちはゆーちゃんの役に立つためにあなたのそばに来たんだもの。存在意義が奪われるのは困るわ」


 ちーちゃんにはみーちゃんの気持ちが分かるらしい。

 確かに大精霊様はそう考えて俺のそばに寄こしてくれたのだろうが。


「確かに二人がいてくれて助かってるが、もし精霊の力が無かったとしても、俺はお前たちを捨てたりはしないよ」

「ぷろぽーずなの!」

「・・末永くお願いします」

「なんでやねん!」


 この二人に手を出したらアルカトラズ直行だ。

 精霊なので実際の年齢など知らないが、見た目で言えば俺の娘同然だ。

 社会的に死にたくないです。


「あと使えそうなものはあるかな」


 とりあえずお土産探しを続行する。

 とはいえ俺にはよく分からないので、ちみっこ達の解説頼りだが。


「・・使うかどうかは別としてこれは面白いわよ」


 ちーちゃんが手に取ったのは先ほど水の出る魔導具に似てるが、こちらは底がなくただの筒状になっている。

 中を覗くと中心部に石が嵌っていて、貫通していないようだ。


「・・水を入れると塩が取れるのよ」

「んー、製塩装置ってことか? しかも入れるのはただの水でいいのか?」

「おみずにもおしおははいってるの」


 水に入っているのはナトリウムだろ? 海水と違って塩化ナトリウムではなかったはず。

 大丈夫なのか?


「・・そのための魔導具よ。ちゃんと塩にして出してくれるわ」

「何でもありだな魔導具」


 さすがファンタジー。世の中の不可解なことは、きっと全てこの言葉で片付くな。


「確かに面白い魔導具だが向こうではあまり使わないな。この世界なら日用品として使えるんだろうが」


 別に日本では塩は高いものでもなく簡単に手に入る。

 こちらの世界では必需品なんだろうが、日本ではあまり必要のないものだ。


「この箱は何だ?」


 俺はふと目に入った木箱を手に取る。

 特に装飾もない宝石箱ほどの大きさの木箱を開けると、中にはサイコロのような指先ほどの大きさのキューブがいくつか入っていた。

 キューブの方にはおそらく魔導具の核となっている石が嵌め込まれており、木箱には何もついていないのでおそらくただのケースなのだろう。


「それはてーぶるやいすなの」

「これが?」


 とても気になったので、俺は店主のおばあさんに許可を得てキューブの一つを起動してみた。

 すると瞬時に形と大きさをを変えていき、木製の背もたれのない椅子になった。


「・・よく旅をする冒険者や商人が野営の時に使うものね」

「ゆーちゃんはあいてむぼっくすがあるから、いらないものなの」


 確かに俺にはいらないものだ。

 だが俺以外には最高にゴキゲンなアイテムだと思う。

 おばあさんに聞くと、この中には椅子が四脚、テーブル二脚、簡易ベッドが四台入っているそうだ。

 これで買う物は決まった。


「水の出る魔導具とこれを買おう」


 値段を聞いたところ、どちらも銀貨10枚(約1万円)だそうなので、金貨1枚を渡して水の出る魔導具を四つと家具の魔導具を六つ購入した。


「・・稼いだお金ほとんど使っちゃったわね」

「どうせあまりこちらで使う事はないだろうし、必要ならまた狩りでもすればいいさ」


 買ったものはダンジョンで出た事にして、親しい人達にでもあげよう。

 さすがは異世界だ。エルフにはがっかりだったが、それ以外はなかなか楽しいことばかりだった。

 じゃあそろそろ帰りますか。


「・・地下四階への階段を探さなくていいの?」


 ・・忘れてた。

 でも今日は割と満足しちゃったんだよな。

 宿に泊まってみてもいいが、お金をほぼ使い果たしたのでナシだ。

 やはり今日のところは帰るとしよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 木製キューブがトランスフォームして家具になる……ですと!? 水が出る水筒とセットで、ムッチャ欲しいです!
[一言] 二人に手を出してアルカトラズに行けるだなんて思ってるなんておめでたいな そんな事をしたらギルドの女性職員たちを中心とした連合に次この世の地獄に連れて行かれるに決まってるじゃないか
[一言] 照明の魔道具ひとつにしても、魔力という単なる人力である上に劣化消耗の要素が説明されてない時点で凄まじい物なのに、それ以降も、何もないところから、もしかすると飲める水を出すとか、真水から塩を作…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ