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我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


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第四十九話 手抜きグラタン

先日文字数がようやく10万文字を超えました。


ここに投稿してる人の中には1000話を超える作品を書かれてる人もいます。


マジ尊敬です。

 ということで今夜のメニューはグラタンです。

 ちなみにシチューのルーを使う簡単バージョン。

 カレーやシチュー以外にもハンバーグも作らなきゃいけないしご飯もまだ炊かなきゃいけないけど、とりあえず夕飯にしましょう。

 このグラタンは案外簡単にできる。

 マカロニを茹でてる間に、スライスした玉ねぎと短冊切りにしたベーコンをフライパンで炒め、火が通ったところで水を入れてひと煮立ちさせる。

 その後シチューのルーを多めに入れて固めのソースを作り、茹で上がったマカロニを混ぜる。

 後は耐熱容器に入れて上からチーズをどっさりかけてオーブンで焼くだけだ。


「というわけで簡単グラタンの出来上がり」

「いいにおいなの!」


 溶けて焼き目のついたチーズの匂いがお腹を直撃する。

 今日は疲れているので、後はインスタントのスープと出来合いのサラダ、冷たいお茶を用意して食卓に運ぶ。


「さすがにお腹空いたな」

「ぺこぺこなの」


 おやつにクリームソーダを飲んだとはいえ、ずっと料理をしていたので疲れている。

 みーちゃんの言うとおり腹はべっこべこだ。

 俺たちは席につき手を合わせる。


「それじゃいただきます」

「いただきますなの!」


 まずはみーちゃんの分のグラタンを取り皿に取ってあげる。


「あつあつだから気をつけてな」

「わかったの」


 と言ったのに、大して冷ましてないのにグラタンをすぐさま口に運んだみーちゃん。

 当然熱さに悶絶をする。


「んー! むむー!」

「早くお茶を飲め!」


 みーちゃんは慌てて冷たいお茶を口に流し込む。

 ようやく落ち着いたのか、それでも涙目で舌を出している。


「あつかったの・・」

「だから言ったじゃねぇか」


 出来立てのグラタンは熱さの暴力だ。

 冷まさずに食えるものではない。

 みーちゃんは再度お茶をクピクピ飲み、今度は念入りにフーフーしている。

 それを見てようやく俺も自分の分をよそう。

 もちろん俺もしっかりとフーフーして食べる。


「手抜きグラタンではあるが、これはこれで美味いよな」

「あついけどおいしいの」


 ベーコンや玉ねぎの旨味が出たソースと溶けたチーズがとてもマッチしている。

 熱々なのでサラダやお茶を間に挟みながら食べ進めていく。


「ゆーちゃん、あとはなにをつくるの?」


 ようやく落ち着いて食べ始めたみーちゃんがそう聞いてくる。

 俺はこの後作るものを思い出しながらみーちゃんに説明する。


「まずはハンバーグだな。ご飯も何回か炊かなきゃいけない。後はおかずを何種類かだな。これは量はいっぱい作らないが、カレーやシチューだけじゃ飽きちゃうからな。何種類か作っておきたい」

「あんまりむりしたらだめなの」


 疲れてはいるが別に無理はしていない。むしろテンションは高いぐらいだ。


「つかれてるならやすむの。いそぐひつようはないの」


 みーちゃんに諭されてしまった。

 確かに今の俺は新しいおもちゃを貰ってはしゃいでる子供みたいなものだ。

 疲れたならまた休んでから遊べばいい。

 いい大人なんだからそれを理解するべきだった。


「そうだな他のものは明日作ることにしよう。ご飯も今炊いてるので一旦終わりだ」

「それでいいの。ゆーちゃんがたおれたらやなの」

「ありがとなみーちゃん」


 一瞬倒れた俺を看病してくれるみーちゃんの図を想像した。

 それはそれで嬉しいが、食事が豆大福になりそうだ。


『まめだいふくをたべれば、すぐによくなるの』


 とか言い出しそうだ。もちろん勝手なイメージだが。

 大きめの耐熱容器に作ったグラタンは、あれよあれよとなくなっていく。

 当然俺はいっぱい食べたが、みーちゃんも結構食べた。

 やっぱり小さい子はグラタンは好きなのだろうか?


「ごちそうさま」

「ごちそうさまなの」


 サラダもスープも綺麗に完食して食事を終える。

 洗い物してる間に最後のご飯が炊けたので、炊飯器を持って地下室に向かう。

 ダンジョンの入り口まで来てご飯を入れてる寸胴鍋を出そうとしたとき、床に一枚の紙切れが落ちてるのを見つけた。

 先ほど来た時にはこんな物はなかった。

 とりあえず拾って紙面を見てみる。


『カレーが食べたいです。大精霊より。ここに置いといてください』

「・・・・」


 大精霊様ってのは、意外と食い気があるんだな。

 俺は一旦キッチンに戻ってカレー皿とスプーンを持って入口に戻る。

 炊飯器からご飯をよそい、カレー鍋をアイテムボックスから取り出しルーをご飯の上にかける。

 炊飯器に入ってる残りのご飯は寸胴鍋の方に移し、カレー鍋とともに再びアイテムボックスにしまった。


「熱々のうちに食べてね」


 聞こえてるかどうか知らないが一言そう言って、空になった炊飯器を持ってキッチンに戻った。

 その後炊飯器の釜を洗い、今日のクッキングタイムは終了した。

 みーちゃんとゲームをやってまったりと過ごす。

 今日も良い一日だった。


 ちなみにその後二日かけて色々なおかずや冷たい飲み物温かい飲み物、お菓子類、椅子やテーブル簡易ベッドなど考えられる色々な物をアイテムボックスに放り込んだ。

 おそらくダンジョン内にニヶ月ぐらい籠っても平気だろう。

 これからダンジョンに行くときは、装備品以外に関しては空のダイフクにみーちゃんを乗せていくだけでいい。

 全くもってチートなスキルだ。

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