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我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


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第九十九話 デルソル

 ちみっ子達がデザートを食べ終わる頃には、7時半を回っていた。

 早ければそろそろ尾崎君達が戻って来るだろう。

 レストランフロアからも冒険者用のフロアは見える。

 買い取りのピークは過ぎたらしくそこまで混んでいないので、戻って来たら見えるだろう。


「では私は一足先に戻らせてもらうよ」

「あんまし働き過ぎるなよギルマス」

「ははは、わかってるよ龍さん。後片付けをしたら今日は帰るから」


 そう言って高倉さんは自分の分の代金を置いて、2階へと戻って行った。

 その後、アレンとふーちゃんの衣装について話してると、龍二さんのスマホが鳴り出した。


「おう俺だ。・・ああ、わかった。俺達はレストランの方にいるから、精算して待って――いや、そこで待っててくれ」


 どうやら尾崎君からの連絡のようだ。

 電話が来たということはダンジョンから出たのだろう。


「お察しの通り、今ダンジョンから出たそうだ。実演するなら向こうで合流のほうがいいだろ?」

「そうですね。急いで向かいましょう」


 俺達はいそいそと支度して会計を済ませた。

 レストラン側から店を出たのでちみっ子達が捕まることはなかったが、冒険者エリアのカウンターの方から凄まじい視線の嵐が飛んでは来た・・

 次にちみっ子達を連れ去られたら、無事に帰って来るだろうか? 光の速度で養子縁組とかされそうだ・・

 桜木亭からダンジョン入り口まではすぐなので、建物を出た時点でそれらしい集団が見えた。

 向こうもこっちに気付いたのか、集団の中から一人がこちらに歩いてきた。


「すいません、お待たせしました」

「いや、むしろこちらこそ時間をとらせて申し訳ない」


 こちらに来たのはフラワージュエルを譲ってくれた尾崎君だ。20代の若者で、レザーアーマーと剣を装備したいわゆる冒険者のイメージ通りの姿をしている。


「改めて、先日はフラワージュエルを譲ってくれてありがとうな。きっと彼も喜んでくれたと思うよ」

「気にしないで下さい。その為に狩りを手伝いに行ったんですから」

「けどパーティーメンバーから文句を言われたんじゃないか? どうして売らなかったって」


 売ればとんでもない金額になったものだ。それをタダで譲るなんて、パーティーメンバーから恨まれてもおかしくない。

 しかし尾崎君はカラカラと笑った。


「あの日はメンバー全員で参加したんですよ。当然誰一人売らないことに文句を言う奴はいませんでした」


 なんて気の良い奴らなのだろう。

 今回の魔導具どころか、何ならアイテム袋も彼らにあげたかったくらいだ。

 さすがに約束もあったし必要なのはレン達の方だから向こうに渡したが、もしもう一個手に入ったなら今度は尾崎君達にあげよう。


「本当にありがとうな。それでお礼と言っては何だが、渡したいものがあってね」

「はい、龍二さんから聞きました。何かまでは聞いてないですが、別にお礼なんていいんですよ?」

「たくさん手に入ったものだからそれこそ気にしないでくれ。とりあえずダンジョンにもう一度入ってくれるか? 魔力が必要なものなんだ」

「わかりました」


 俺達は尾崎君を連れて、ダンジョン入り口に向かう。

 ちょうど彼のパーティーメンバーもいるので、一緒に連れて行こう。


「彼らが僕の仲間、パーティー『デルソル』のメンバーです」


 尾崎君以外は男性3名女性2名の6人パーティ。

 なかなか珍しい人数だ。こんなに多いと狩りの配当金が少なくなるが・・


「僕らは基本的には3人ずつに別れて狩りをします。戦う魔物に合わせてメンバー構成を変えてるんです」


 俺の疑問を感じ取ったのか、尾崎君はわざわざ説明をしてくれた。

 しかしそれは理に適ったやり方だな。

 敵に合わせたメンバーにすれば狩りの効率も良くなり、二手に分かれるから配当金も充分貰える。

 『ファースト』で活動している冒険者にはいないが、他のダンジョンでは『クラン』を結成して活動している冒険者達がいる。

 クランは数十名の冒険者が特定のパーティを組まずに所属しており、その日活動する者が朝に集合してバランスの良いパーティに別れてダンジョンに潜る集まりだ。

 戦力が欲しければ人数を増やせるし、新人などにはベテランがサポートしたり出来る。

 尾崎君のパーティはそれを最小単位でやっているようなものだ。

 クランに比べて全員顔見知りなので、二手に分かれても連携が取りやすいのは利点だろう。


「いい考えのパーティだな」

「高校時代の仲良し6人で組んだパーティなので、こうするしか無かったとも言えます」


 龍二さんの褒め言葉に尾崎君は苦笑いでそう言った。

 仕方無しに始めたやり方が、結果的にはいい方向に転がったようだ。

 しかし6人ならちょうどいい。

 龍二さんにキューブを1つ多く渡したので、3個入りのキャンプセットが出来てしまった。

 これと4個フルセットのキューブを渡してしまおう。1個分はおまけだ。

 水の魔導具も2つあげとこう。アレンにも1つ渡してちょうど無くなる。

 これでキャンプセットがあと2つ残るだけ。1つはレン達に渡してラストは予備だな。

 お土産がいい感じに配れて良かった。

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