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魔界の階層で遊んでます  作者: もろこし
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05 神界のリンゴを食す


 魔界層のロード周回も飽きて来た。今では、1回のロード周回で10分も掛からないのだ、1日に20回程、ロード周回をしている。しかし、邪神みたいなのがいるかもしれないと、聞き込み調査をして、強い魔物を討伐して来た。この頃でレベル60、グランデハイバンパイアロードになっていて、大公爵だ。全然、大公爵らしくない。ただ魔物討伐に明け暮れているのだ。


 魔界王の暗殺部隊と戦うのもいいが、魔界から睨まれるのも嫌だ。今はスピーダーと遊んでいる。スピーダーは、どんな魔物でも目では、目視出来ない速さで飛ぶ、虫の魔物だ。これを、気配察知だけで、羽をつまむのだ。後は、死霊系のレイス等と鬼ごっこをしたり、足のはやいバジリスクロードを探し、バジリスクロードに跨がり馬の代りにしたり、メデューサと、化石化と超回復のどちらが早いか対決したり、ドラゴンロードと硬さ対決をしたりして遊んでいた。


 2階層目の宿屋のおやじに相談した。暇だと。

「俺が言った事を、内緒にしてくれたら、いい話がある。神界に行くことだ。神界のリンゴを食べれば、神界の階層か、冥界に送られる。どうだ?」


 神界の階層は魅力的だ。神界の階層は20階層、出会った事のない、魔物がいるはずだ。


「冥界は魅力がないな。神界の最下層がいい」


「神界の最下層は本当に、重罪に当たる者が行く場所だ」


「どうやったら、行けるんだ?」


「そうだな、神界の果樹園にある、色とりどりのリンゴを片っ端から食べる事だな。黄色は限界突破のリンゴで、本来レベル100が限界だが、それを突破できる代物だ。確実に食べろ。後は赤の一時倍加のリンゴ、青の経験値倍増のリンゴ、緑の生命のリンゴだな」


「おやじは詳しいな」

「詳しいと言うより、常識だぞ? だが、全部食べる必要はないぞ、1口でいいんだ」


 おやじと会話して分かった事は、警備が厳しいと言う事だ。5本の木の周りに100人の神界の親衛隊がいるらしい。5本の内、1本は毒のリンゴらしい。毒は毒耐性のある僕には効かないと思う。が、5本全部を食べるのは無理らしい。隠密スキルもバレるらしい。空間、転移、時間停止も意味がないらしい。


 と言う事で、強行突破で行くしかないとの結論だ。


 親衛隊は大天使で、全員のレベルは100だそうだ。不安になって来た。


 だが、私には秘策がある。『血の霧』だ。『血の霧』を風に乗せて、血をリンゴに付着させ食べるのだ。おやじはうまくいく可能性はある。誰もやった事がないからだと言う。


 本来、バンパイアは戦闘が嫌いで、保守的なのだ。ラーシみたいに戦闘好きなバンパイアはいないので、『血の霧』の作戦は、うまくいくかもしれないとの事だ。


 決行は夕方がいいとの事。一番気が緩む時間で、交代まじかな時間帯だそうだ。


 私は全部のリンゴを食べる気、満々だった。


 神界に行くには5回の『血の転移』が必要だと分かった。


「大丈夫か? 宇宙空間で、迷子になったら死ぬぞ?」

「空間移動をしようと思う。空間の箱を作り、その中で空間ごと移動するんだ」

「神界の位置はここだぞ? そうだな、今の自分の位置が分かる魔道具が必要か。それと、これが神界内の地図だ。この〇が書いてある場所が目的の場所だ」

「本当に詳しいな、おやじ」

「俺の父親が行きたがって、調べた資料だ。昔の資料だから、信憑性はないぞ? それと。この資料はあげる訳にはいかないぞ、資料が取り上げられた場合、私にも被害がくるからな。頭に叩き込んで行けよ」


 明日には小さな女の子に化けて、神界に行ってみようと思う。


 明朝、空間ボックスを作成、中に入り、『血の転移』で神界に行く、4回の『血の転移』で神界の城門に辿り着いた。案外、簡単だったな。町の中に入るのはハンターカードで入れるみたいだ。


 神界は神殿が立ち並ぶ町並みだ。神殿の玉座に座り、誰かと会話している。もしくは、奥で寝ているかのどちらかだ。暇そうだ。人の事は言えないが、働けよ!!

 僕は『隠密』で歩いていたが、誰にも気付かれていない。


 ……果樹園を見に行こう。


 トコトコと歩いて、この辺だなと、角の家かちらっと様子を伺う。すげー人数の親衛隊だぞこれ……。


 『隠密』でバレる前に、さっさと『血の霧』になり、果樹園に忍び込んだ。


 『血の霧』に気付いた親衛隊が叫んでいる。

「ハイバンパイアの『血の霧』だ」


 本来なら、吸引魔法を使い、『血の霧』を閉じ込めるのだが、吸引魔法を使えば5本の木に被害が出る為、使えない。もう、既に5本の木を数秒もかからず、1口づつ食べてしまった。後は実体化して、捕まり、神界の裁判にかけられるだけだ。


 死刑にはならないだろう。たぶん。不安だ。


 木々の間に実体化して、護衛に捕まり、牢屋に入れられた。


 5本の木の中に、毒の木があると聞いていたが、無かったように思える。


 毒の木だったかもしれないが、毒が弱すぎて気付かなかったのかもしれない。


 牢屋で暇つぶしにステータスの確認をしてみる。


 名前----------  ラーシ・カトレ・オーツ

 種族--------グランデハイバンパイアロード『亜種』

 LV----------           67

 HP---------- 328785723732

 MP---------- 832978938975

 筋力----------  39652753329

 防御力-------- 424958118558

 俊敏性--------  27827427397

 魔法攻撃------  37420382302

 魔法防御------  89737492739

 スキル

 魔力回復MAX、自動治癒MAX、血属性MAX、超音波属性MAX、鑑定MAX、転移属性MAX、隠密属性MAX、空間属性MAX、時間属性MAX、気配察知MAX、耐性異常属性MAX、重力属性MAX、一時倍加MAX、経験値倍増MAX、生命力MAX、限界突破MAX、????MAX


 リンゴを食べてスキルが増えたな。一時倍加MAX、経験値倍増MAX、生命力MAX、限界突破MAX、????MAXか。???? とは何だ?



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