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博士の愛した島

鴨木紗栄子が灘よう子に手紙を送ってから、数ヶ月後のことである。


この伯父の家での黒戸樹との新たな生活も順調なものとなり、紗栄子は穏やかに生活を送っていた。


この島の名は限界島という。博多からフェリーで30分くらいの場所にある島である。



その日、紗栄子は伯父である植物学者・鴨木邦正の残した温室で、その様々な植物に水やりをしていた。黒戸は家の中にでもいるのだろうか。


雨が降ってきたようで、温室の屋根はポツリポツリと音を立てていた。



紗栄子が振り向くとそこに少年がいた。砂埃でややうす汚れた衣を纏った不思議な少年である。


彼女は特に驚きもしなかった。そういったことにもう慣れているのかもしれない。



「あなたは?」と紗栄子が聞いた。


「シロだ。本当の名はゲンカイ・ナダだ。」と少年は答えた。



「あなたもナダさんなのね。」


少年は青白く光る花を見た。


「そうそう、私の伯父が"ナダという人にこの木の実を渡して欲しい"って。こないだも別の灘さんにお渡ししたのだけど...。」


「あなたにも一つあげるわ。」と言ってその木の実を少年に渡した。



どこかで雨蛙がピョコンと跳ねた気がした。紗栄子は雨蛙に気をとられ、次に振り向いた時には既に少年はどこかへと消えていた。


雨蛙もまたどこかへと消えていったようだ。


この回をもちまして、この物語はいったん(?)の終わりとなります。


もしかしたら、後日譚や補足のようなものをさらに書かせて頂くかもしれません.........。


ここまでお読み頂いた方、誠にありがとうございました。


宣伝になってしまいますが、もし宜しければ「ヨウジョ・ワールズエンド・ノヴァ・スーパーノヴァ」( https://ncode.syosetu.com/n9422fv/

)もお読み頂けますと嬉しく存じます。


この物語の別の時代のお話しです。内容的なつながりは(たぶん)ございません。



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