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森と海の王国 (雨蛙は苔の中へ)  作者: 森野うぐいす
序(1) 《王の息子》
1/52

小柄な女医

この世界を自由自在に生きていく

- くすんだ色の雨蛙がいました。


- 男は捕まえようとしましたが、すばしっこくて捕まえることが出来ませんでした。


- そして、雨が、' 一粒、二粒、三粒... '。やがてざあざあと降ってきました。


- 雨蛙はところどころ苔の生えた草むらの中へ、逃げて行きました。


- 男は雨蛙を捕まえることをあきらめました。



***



その男は「()()()()()()()」と書かれた部屋へ入っていった。


そこは窓から少し光が差し込んでいたが、全体的に薄暗い印象の部屋だった。


相談室の中には小柄な女医がいた。彼女の特筆すべき事項は、小柄な割に胸が大きいということくらいだった。


彼女は退屈そうな顔をしていた。


それはそうだろう。ここへ来る男の大半は同じ相談をするのだ。退屈な顔のまま「今日はどういったご相談で?」と聞いた。


男は、少し申し訳なさそうな顔をしてから、「もう3年もオナニーをしていないんです。」と言った。


「そう」やはり退屈そうな顔のまま返事があった。


診察室の奥のドアは開いており、暗い廊下が見えていた。


その先から、ヒタッ、ヒタッと水掻きでもつけたような何かの足音が近づいてきた。


廊下から現れたのは、やたらと太ったカモノハシのような生き物だった。



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