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朗読 メアリーのケーキ 【声劇用】

作者: 樹木 ぶどう

朗読 メアリーのケーキ 【声劇用】


※目安、2人。特に人数制限はありません。

一行一行交互に読むといいです

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メアリーちゃんにはケーキ作りが得意パパがいる

パパの作るケーキはとても甘くて美味しくて

一口食べたら幸せになると、評判だった

メアリーはそんなパパの作るケーキが大好きだった


メアリーが8歳の時、パパが重い病気で亡くなった

ひとりぼっちになったメアリーに

残されたのはパパと住んでいた小さなレンガの家と

パパが最後に作った大きなケーキだけ

ケーキは大きすぎて近所の人には隠せなかった


パパの死とそのケーキのことを聞いた村人たちは

お悔やみとともに、好奇心でケーキをこの目で見たいと思った

瞬く間に、メアリーの家の周りは

沢山の人で埋め尽くされた

訪ねてきた人は皆ケーキを見て、

しきりにケーキのことを褒めた

メアリーはてっきり自分の父が褒められたと思って嬉しくなった

人が訪ねてくるたびにケーキを見せた

そして、二日後、思いがけない話が飛び込んできた

村人たちがメアリーにケーキを譲ってくれないかと、お願いしたのだ


みんな、ケーキを自分だけのものにしたかったからだ

メアリーは三日三晩考え込んで

みんなに分けることを約束した

でも、1人の欲深い村人が

メアリーの寝ている間にこっそりケーキを食べた

続いて、それを見たもう1人がナイフを取り出して、最初の人を殺した

さらに、それを見たもう1人はケーキを切り出した

そうして村人たちみんなは奪い合うようにしてケーキを切り

大きなケーキはみるみるうちに小さくなった


騒ぎで目を覚ましていたメアリーはこの一部始終をみて

しずかにつぶやいた

「ケーキなんて残したって、すぐに食べられるだけ。

意味なんてなかったのね。」


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