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美しき残酷な世界  作者: よしお・ザ・ファイナル
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〜童帝の1日の始まり〜

夢の中で可愛い娘がいると言われる風俗店に行ってきた。受付の娘も可愛いので僕は完全にテンションが上がっていた。オプション等の説明を受け指定された部屋に向かう、が、途中で目が覚めてしまう。。。

「なんでだよ!!」心の底からそう思った。

再び目を閉じ念じた。


「どうか…!夢の続きを…!」

結論から言うと奇跡は起きたのだ。目が醒める直前のドアノブをひねるところまで時間が巻き戻っているではないか。

幸せを噛みしめつつ顔を引き締め入室…



「…え?」


僕は唖然とした。



スポーツ刈りの領域に達する髪量に痩せ細った骸骨のような容姿、そして優に180は超えるであろう身長、筋肉が淫靡な照明に照らされ輝いている…


マグナムが付いてないのは確認した…が、


「マグナムがついてないだけで、どうみても男やないけ!」心の中で叫んだ。


繊細な女性の心を傷つけないようあえて心の中で、そう、俺は心優しいジェントルマンなんだ。なぁんて軽口を叩いている場合ではない。自分を叱責した。


人は追い込まれると覚醒するタイプの人間とそうでない人間がいる。


僕は前者だった。


「あのぉ…」シャワーで洗ってもらっている最中僕は口を開いた。


「どうされましたか?」ニッコリ


普通にいい人そうではあるんだけどな。。。


だが、心を鬼にして言い放った。


「大事な用事を思い出したので、今日のところはキャンセルという形で…」


大多数の人間が俺を「ブサメンクズ童貞が思い上がるのもいい加減にしろ」と声を荒げて罵るであろう。。。


だが、共感してくれる人もいるはずだ!この気持ちを…!「せめて初めてくらいはもっと可愛い娘じゃなきゃヤダァアアアアアアア!!!!!」



「そうですか…」

もう会うこともないであろう彼女の言葉を背中で受け止め僕は部屋を後にした。ドアノブを手にかけようとした瞬間



だんだん意識が遠のいていく…はっ!


夢か


色々あったが僕が最初に思ったことは


「夢でよかった」である。


暖かい朝が僕を迎えてくれた。


「はっ、こりゃもう間に合わねーな…」


時計を確認すると起床予定時刻よりも針が半周ばかり回っていた。

次回予告〜ユメノツヅキ〜



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