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第三次世界大戦の予言できない勃発

作者: ノルマ達成

息抜きで書きました。

2050年。第三次世界大戦勃発。

その争いは血を血で洗う戦いになる。その予言は正確だった。


ほんの半世紀前の人々はこぞってその原因を予言した。

水の枯渇。

資源の枯渇。

国際関係の悪化による軍事衝突。

宗教観の対立。

数ある予言の中で正解だったのはひとつだけ。

それは宗教観の対立。

逆にいうと、それ以外に原因がなかった。

これが大戦を長引かせる主な原因といわれる。


ほんの半世紀前の人々はこぞってその戦争の中心を予言した。

アメリカ合衆国vs中国 、日本vs韓国、日本vs中国

イスラエルvsイスラム諸国、 中国vs周辺国、中国vsロシア。

この予言はこの全てがまちがいだった。

……そんな、甘っちょろいものじゃなかった。

争いの中心は世界全てだった。


この世に神が出現した。古今東西あらゆる神話が現実となった。

北欧にオーディンが、ロキが、フェンリルが現われて、世界樹イグドラジルが(そび)え立った。

インドにシヴァが現われ、第三の目から放たれる光に人々は怯えた。

大西洋にキリスト教の主が降り立った。その瞬間世界が震えた。

続いて、従うように天使も降臨した。

それに応えるようにイスラエルには魔王ルシファーが現れた。

中国では体長が何千キロにも及ぶ巨鳥、大鳳が空を覆い、東西南北に四聖獣が現れた

日本では天照が輝きを放ち、八束水臣津野命(ヤツカミズオミヅヌノミコト)が、国引き伝説を再現した。

クトゥルー神話からニャルラトホテプを始めとする、邪神が現れた。

ライン川にはローレライが佇んだ。

イギリスにはアーサー王と円卓の騎士が座した。


人々は最初、神々の出現に狂喜乱舞した。

僕らが、私達が、神を信じたのは正解だった。そう、叫びながら。


<最初>、は。


人々は次に、憤った。我らの神は唯一絶対なのに、あの怪物共はなぜ存在する?消えてしまえ、と。


人々は次に恐怖した。この強大な力の矛先が我々に向けられたらどうなるか?、と。


そして、ヨハネ黙示録に予言される災厄を知らせる天使トランぺッターがラッパを鳴らしたその時、

第三次世界大戦が勃発し、人々は、絶望した。

まず、神々の武具により多くの人々がパニックのうちに死んだ。

神に神聖なものとされ、守られた木々や多くの植物が生い茂る中、人は無情に死んでいった。


次に人間は抵抗を始めた。神の力により資源問題と食糧問題が解決し、一縷の希望を見出し、

神を妄信した、かつて世界最強の軍隊と呼ばれたアメリカの核が北欧の光明神ルーグと、ルーグが使う

魔槍ブリューナクを討ち滅ぼした。

その戦果はやられた北欧さえ含めた全世界に広がり、一縷の希望は大きな希望となり、

人間の底力に神は初めて恐怖したという。


だが、それから5年後。

戦局は泥沼化していた。

なまじ資源と食糧が潤沢になり、長期戦を戦えてしまうだけの力をつけてしまっただけに、

戦いは長期化し、犠牲者だけは増え続けていた。

人口は全盛期の100億人の十分の一にもなったこの世界。

いつか人間が絶滅し、神々の世界になるといわれるこの世界。

神々の武器が弾道ミサイルとして発射されるこの世界。

神が核で死ぬこの世界。

いっそのこと,地球ごとなくなったほうが楽だったと言われるこの世界。

もう、赤ん坊ですら神が存在することを知っているこの世界。

そして、神はいても救世主(メシア)はいない、この世界。


人間はこの大戦を、北欧神話の最終戦争になぞらえてこう呼ぶ。

最終戦争<ラグナロク>、と。

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