表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/101

待ち伏せ

 前に立ちふさがる敵を秒殺してきたアーシアの姿はすでに返り血で真っ赤である。

 鉄臭さを纏う真っ赤な姿。

 時折、その細い顎の先端から、顔に浴びた返り血をぽたりとたらす。

 髪にもべっとりと血がこびりつき、しなやかさを失っているにもかかわらず、表情一つ変えず、突き進んでくる女。

 その姿はたとえアーシアの戦闘能力を見ていなかったとしても、恐怖に値する。

 そのアーシアはあらかじめこの屋敷の間取りを教えられていて、迷うことなくボスの部屋を目指して

近づいてきていた。


 ボスの部屋の中ではソルジャーたちが持ち場に散らばり、アーシアがやって来るのを待ち構えていた。

 一人目のソルジャーはアーシアが入ってくるであろうドアの向かいの窓際に立ち、手にしているマシンガンの照準をドアに合わせている。

 もう一人のソルジャーはボスが消えた棚を背にして、やはりマシンガンの照準をドアに合わせている。

 最後のソルジャーはドアの横に立って、銃を構えるとともに、廊下の様子に聞き耳を立てている。

 ドアの前にアーシアが立った瞬間に銃撃する。そう言う作戦だった。


 キュッ、キュッ。


 アーシアの血みどろの足が廊下を歩く音を立てている。

 近づく足音。

 ドアの横のソルジャーが手を上げる。

 他のソルジャーたちが生唾を飲みながら、トリガーに指をかけ、合図を待つ。

 アーシアがボスの部屋の前で立ち止まった。

 ドアの横にいた男がその気配を察し、手を振り下ろした。

 その瞬間、銃を構えていたソルジャーたちがトリガーを引いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ