85.修理と補強
転移1ヵ月15日目、の午前中いっぱいで屋根の修理が終わったので、そのまま屋根裏部屋の掃除と修理に回った。流石に午後一杯では終わらなかったが、明日には終わって、明日の午後には牧場の屋根裏スペースの補強に行けるだろう。
と言う事を工一さんに伝えた所、なら明日は俺も行く、との事。どうやらどうしても大きなものを動かさなければならない部分を手伝ってくれるようだ。助かる。
ついでに確認した所、補強に必要な木材はもう用意してあるし、金具類も取り壊すしかない家から回収してきていたようだ。仕事が出来る人って言うのは違うな~。これで探索新規参加組の訓練もしてるんだろ? 基礎スペックが違う。
「どっちみち、牧場周辺の道路もある程度地下の管ごと直さなきゃならんからな。何なら止まってる間に直し切らないと大惨事だ。だから、そっち方面でも育てておかないと人手が足りねぇ。育てるには実践が一番だ」
「あー」
電気と水道が復活した、って展開にはならなかった筈だが、でもまぁ現実になった今なら、変電所や浄水施設を攻略して、修理して、再稼働させること自体は可能だろう。実際運用できるかどうかは別だし、私のゲーム補正が入るかどうかも分からないが、とりあえず工一さんは目指すつもりらしい。
なるほど。と納得した翌日、転移1ヵ月16日目。昨日言った通り午前中に西棟の屋根裏部屋の掃除と修理が終わって、これで地下倉庫以外は完全になった筈だ。
一応昼までの時間を使って、多少地下倉庫も掃除しておいたが、やっぱり広いから1人ではちょっと厳しいな。整理したとはいえまだまだ箱があるし、大量の素材や食料はごんごん増えて行っているぐらいだし。
「それじゃ行きましょうか。どれを持てばいいんですか?」
「一応図面も確認してくれ」
と言う事で、昼ご飯を食べてから私が荷物を持ってグルスニールで牧場に移動。他にも何人か付いて来てくれたのは、これは手伝ってくれる人達らしい。まぁ確かにこれも実践か。
本来は資材の搬入も大変なんだが、そこは私がいればカットできる。だって人サイズで入ってその場に出せるからな。おー、作業がサクサク進んでいく。
図面も見たが、文句なんてつけようがない。床が沈んで開いていた隙間の部分も対策するらしいし、その分も計算に入れていたからな。仕事が出来る人ってスゲー、である。
「思ったよりかなり早く終わりましたね」
「まぁ早い分にはいいが……ツミキさんはどうするんだ?」
「こっちも何か変な事になってる可能性があるので、大型機械の倉庫を見せて貰えないか頼みに行きます」
「そう言われりゃその可能性もあるか。……つか、そっちも修理が必要なんじゃないか?」
「あー……まぁその可能性はありますね」
と言う事で、そのまま集団で移動し、高師さん(旦那さん)に大型機械を入れている倉庫を見せて貰った。
……ら、まぁ当たり前だが傷んでいるというか壁に穴が開いている。それはそうだな。あの太い蔦はとりあえず壁を突き破って中を探しただろうから。ほんと、人を見つける前に牛を見つけて良かったよ。
工一さんはそのまま倉庫の修理計画を立て始めたので、私は大型機械が壊れているのを見てしょんぼりしている高師さん(旦那さん)に許可を取り、ちょっと用途が分からない大型機械を回収できるかチャレンジしてみた。
「あ、いけますね。って事は、修理も出来ると思います」
「本当ですか!?」
「どっちみち、色々設置するなら修理も出来るようにした方がいいだろうと、修理をする為の設備も設置していましたので、あれが使えるようになれば出来ますよ」
「ありがとうございます!」
すると、やっぱりゲームの拠点判定になっていたらしく、スマホで回収する事が可能だった。そしてスマホで回収する事が可能って事は「大型機材作業用プレハブ」で修理が可能って事だ。つまり直せる。相応に素材は必要だが。
「大型機材作業用プレハブ」は設置に必要な時間が3日で、1ヵ月13日目の午後に設置したので、工一さんの作業を手伝っている間に建物の殻が取れて使えるようになった。ので、そのまま壊れていた大型機械を回収からの修理開始しておく。
修理が完了したら自動で元の場所に戻る筈なので、一応工一さんに説明して、予定の場所を囲っておいてもらった。多分大丈夫だとは思うんだが、こういう安全対策は厳重にしておいた方が良いからな。




