表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リアル・サバイバルクラフター  作者: 竜野マナ(竜灯草)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/117

82.備える為の手順

 ところで今更の話だが、『サバイバルクラフターズ』及び現在のこの家において、設置型の設備っていうのは「屋内に設置するもの」と「屋外に設置するもの」の2種類がある。

 このうち「屋内に設置するもの」の代表例は絞り機であり、「屋外に設置するもの」の代表例は発電機となる。特殊なところで行くと、キウリさんが気に入ってくれた特殊な部屋は屋内、結界樹は屋外だ。

 そして地下倉庫では屋内設置の設備も屋外設置の設備も割と関係なく出てくる訳だが、屋内設置の設備は倉庫の端とか専用の部屋とかにこっそり設置できるし、こっそり撤去して強化して再設置みたいなことも出来る。問題は、「対外的に私には分からない」上に「取り出したら自動的に設置状態になる」、屋外設置の設備だ。


「[で、突然何の用だヤヌシ]」

「ソウダン、キイタ。ナニ?」


 本日転移1ヵ月12日目。どうやらここまでより人数がぐっと多い集団を見つけたらしく、工一さんは「避難民」と思われる人達に対するケアに走り回っている。

 本来なら私も参加するべきなんだが、そういうのに興味が無いもといどうしても威圧的になってしまうから引っ込まさせられている王子様と、宇宙人だから怖がらせる可能性があるという事を理解している為に引っ込んでいるキウリさんに声をかけて、2階の空き部屋に居た。

 いつも通りの王子様と、特に気にしてない感じのキウリさん。私はその2人の前に、1枚の絵を広げた。北を上にしてみると凹むという形になる建物と、その周囲を囲む壁。南側の正面には扉のマークがあり、その先には道のようなものがある。


「[……ここの地図か?]」

「タシカニ。オウチ」


 その通りである。普通の地図と違うのは、建物の周囲何ヵ所かに、建物本体に張り付く形で四角が書き込んであったり、裏庭に丸が書き込んであったりする事と、後は壁の周囲そこそこ広い所まで書き込んであるところだろうか。

 もちろん私の手書きなんだが、それはともかく。それを地図だと認識してもらったうえで、私ははがきより一回り大きい紙の束を取り出した。それを地図の脇に積む。


「先日、地下倉庫から出てきたよく分からないものに関して相談したら、意外とたくさんの武器が見つかりましたよね?」

「[まぁそうだな]」

「イッパイダッタ」

「そして地下倉庫には、他にもたくさんの物がありました。分かるものの内、着替えや食料は適宜地上に移していますが、当然分からないものもたくさんあります」


 で、前提条件を説明する。そして、積んだ紙の束の内上から何枚かを取って、地図の上に広げた。

 それは地下倉庫で見つけた、屋外設置する設備だ。正しくはその写真を印刷したものだ。頑張ってこっそり撮影して、こっそり印刷した。コピー機があって良かったよ。自分の部屋で印刷できたからな。

 まぁ分からないと言った以上多少は屋内設置する設備も混ぜているが、防御と防衛に関する屋外設置の設備が主となっている。


「で、その中にはたぶん、結界樹とか、結界を強化する装置みたいなものもあるんじゃないかな、と思いまして」

「[……なるほど、こちらには精巧な絵を手軽に書く事が出来る技術があったな]」

「ソウチハンベツ……ア、セッチバショノソウダン?」

「そうですね。たぶん2人の判断が一番正確になると思います。何なら、畑の類は周囲の林を切り開くか、牧場のスペースを使わせてもらえばいいですし」

「[そうか、守る場所が増えたのだったな]」


 そしてそう説明すると、理解してくれたようだ。守る手段が多いに越した事はない。だが私では判別できない。かといって、地下倉庫に王子様とキウリさんを呼ぶのは色々危険度が高い。だが地上に出すと発電機のように設置されてしまうもといしまいかねない。

 だったら、写真を撮って判定してもらって、その流れで設置する場所も教えて貰えばいい。バタバタしている今なら2人が揃って引っ込んでいてもおかしくないし、聞き耳を立てる人もいないだろう。


「[ヤヌシ、あちらの地図は?]」

「流石に敷地全部を網羅しているとは言えませんが、牛舎と生活スペース、あと牧場生活体験用の寮もしくは宿を含めたものならこれです」

「ボクジョウ?」

「[牛を飼育し、牛乳及びその加工品を販売する事が出来る場所だ。そこにも人間が避難し、集団で暮らしている]」

「ニンゲンノオウチ、ココイガイニモアッタ?」

「あったのを見つけたので、あっちの人達も守れればいいなと思っています。工一さん達が探索できる人を増やしてますけど、人だけではちょっと厳しいですし」

「ナルホド。ソウチハンテイスル、ニンゲンマモレル」


 王子様に言われて、メロ高牧場の建物とその周辺の地図を出す。牧場自体の面積とか、大型機械のガレージとか、若干足りない部分はあるんだが、一応人がいる場所はこの辺りの筈だ。見た感じ、で、大体の位置は書き込んだし。ゲーム知識を使った部分もあるけど。

 そしてちょっと首を傾げたキウリさんに、王子様からの補足が入った。キウリさんは、人間を愛でる対象として見ている。それも飼育小屋やそれこそ鳥籠に入れて一生面倒を見るのではなく、自然に暮らしている様子を見るのが良いというタイプだ。

 愛でられる側としては大変ありがたい存在だな。……なおキウリさんは比較的珍しいタイプの宇宙人なので、その、一般的な宇宙人は、残念ながら敵判定せざるを得ないんだが。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
本来なら手出しも接触も避けたいのだけれど、状況が状況だけにそうも言っていられないから出来る範囲で守護ると決めてくれたキウリさん、たいへんありがたい……
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ