66.兼業化による専業化
さて翌日、転移1ヵ月と2日目。昨日は怒涛の展開だった訳だが、まぁ出来ることはやったのでよしとしよう。
と思いながら身支度して朝ご飯。熊肉は干し肉にして保存食になっているとの事だが、まぁでもモンスター肉は普通に手に入るようになってるからな。野菜は当然、魚も毎日出てくるし。
最初に比べると随分と充実したものだ、と思いながら、ご飯を食べていると、それはもうにっこにこでご飯を食べていたキウリさんがこっちに気付いた。
「ツミキシ。ドローンデキタ。デンパセツゾクスレバホカノヒトモツカエルカラ、ニンショウタノミタイ」
「それは助かりますね。行きます」
仕事が早いな。ほんとに。まぁでも、私以外についていって回収してくれるというならとても助かる。何しろ私が動き回る必要が無くなるからな。つまり私が家の修理や設備の強化に集中できるって事だ。
という事で「ドローン開発室」に移動すると、そこには何となく見覚えがある形と大きさ感のドローンが2台あった。電波接続という事は、とスマホを操作し、スマホを経由して恐らく本体である一体型PCに認識させる。
無事認識は出来たし、グループに入ったし、キウリさんも「コレデウゴクヨウニナッタ。モットツクレタラマタシラセル」って言ってたから、これを工一さんに任せれば、自動で色々を回収してきてくれるだろう。だいぶ楽になるな。
「……、よし」
まぁ持って帰ってきた時の動きはこっちで設定しないといけなかったので、門をくぐったら自動で玄関脇に待機、そこで荷物を地下倉庫に転送、という風に設定しておいた。後は私が適宜倉庫を確認すればいい。
なおドローンの電源というか燃料は「ジェル」らしいので、動いていない状態なら補充は楽だ。そのうち屋根付きの土台でも作って玄関脇に設置しようと思う。ゲームでもそこだったからな、ドローンの待機場所。
ただゲームでは最大5台だったのが、どこまで増えるかは不明だが。実際どこまで増えるんだろうな? まぁ私以外にもついていけるし回収が出来るのなら、それこそ10台でも20台でも歓迎だが。
「で、今日はどうするんだツミキさん」
「とりあえずあちらの壁の穴を塞ぐのが最優先ですかね。風を防ぐだけでも大分違うでしょうし。その次は水を使わない範囲での掃除と共有の範囲の修理をして、その頃にはたぶんあっちでも電気と水道が使えるようになってる筈です」
「つまり2、3日かかるんだな。まぁかかるか」
「それが終わった後は、リリーローズのアルラウネってやつの動き次第ですけど、出来ればこっちの屋根の修理を進めたいなと思ってます。屋根裏の掃除と修理もまだですし」
「あぁ、そういや途中だったな」
で、同じくドローンについての話を聞いた工一さんにはそういう予定である事を説明しておく。ついでに、取り壊すしかないな、って家があったら、申し訳ないんだけど断熱材を回収してきてほしい、とも伝えておいた。
断熱材、とちょっと考えた工一さんだったが、壁に穴が開いた=断熱材も無くなっているという事に気が付いたらしい。そして断熱材は作る事も買う事も難易度が高く、どこかの家から持って来るしかないって事も。
「……まぁしょうがねぇな。それはそれでこっちへの案内看板を立てておくが、いいか?」
「もちろん。最終責任者は私ですし、お願いって形ですけど依頼を出したのは私ですからね。でも一応状況が分かる写真はお願いします」
「当然だな」
そして次に出てきたのが、取り壊した家にもし人が戻って来た時のフォローなんだから、頼りになる。何で壊したんだ、っていう怒りは甘んじて受けるとしよう。一応、取り壊すしかない状態だった、っていうのは説明するけど。
さて、それじゃグルスニールに乗って牧場に行くとするか。そして私は荷物をたくさん持っていけるので、食べ物と飲み水も持っていこう。……牛ってどれぐらい水を飲むんだろうな? とりあえず18Lのポリタンクに5個ぐらい持っていくけど。




