105.集めておきたい
みたいな推測は出来たが、私の行動としては変わらない。今日は全部回収するぞ、と気合を入れていたからか、どうにか今日は4本とも回収できた。
……それでもどこからともなくダギアンの群れは来ていたし、夕方になったらお代わりが来なくなったから、もしかしたら5本目どころか8本目まで回収できる可能性があったのかもしれない。何とか回収したい。
とはいえ、あの威圧的なものが問題だし、そもそも中ボスサイズのダギアン/マルティヤが待ち構えてるのがなぁ。それも取り巻き無限出現状態の。1人だと厳しいんだよな、流石に。
「かといって、他の人に回収をお願いするのもなー……」
どうしてそんなものがあると分かっていたのか、何で正体どころか使い方を知っているのか、っていうのを隠している以上はな……。由来が由来だから、一番何とかなりそうな王子様に話を持っていけないっていうのが大分ネックだ。
……いっそ、穂先が爆弾になってるタイプの槍の穂先を、物干し竿(槍分類)にくっつけて「パーフェクト・ステルスマント」の効果を発動したままざくっとやってしまうか。現実ならではの暗殺者スタイルだな。
エリアの探索進捗に応じて、中ボスサイズの奴だって普通に混ざるようになる。そこからこっそり混ぜてしまえば、誰が仕留めたかは分からないだろう。たぶん。恐らく。分からないといいな。
「バッテリーの充電はギリギリ間に合っているとはいえ、隠密なんかしなくてもどうとでもなる状態が一番強くて良いんだけど、そうなると探してるのがバレるし」
戦闘時間は、暗殺者スタイルになれば解決する。移動時間は、もう「フライングボード」を使ってしまうか。あれは宇宙人の技術だから「パーフェクト・ステルスマント」と連携する機能があった筈だ。効果時間は短くも長くもならないけど。
となると問題は「パーフェクト・ステルスマント」の効果時間と、ボロボロの剣を引っこ抜いて「木刀用武器袋」に入れるまでの時間だな。いやまぁ、引っこ抜くのは暗殺者スタイルの状態でも「分厚い絶縁手袋」を着けていればいいんだろうけど。
穂先の取り付け自体は「分厚い絶縁手袋」を着けた状態でも出来る。一発使えば穂先自体が消えるタイプの武器なので、取り付けが出来れば連続で使える。……うん。やっぱり「パーフェクト・ステルスマント」の効果時間が問題だな。
「まぁとりあえず、移動時間から改善していこう。「フライングボード」で移動して、暗殺者スタイルで中ボスを仕留めて、手袋を着けたまま引っこ抜いて回収。うん。明日もたぶん襲撃があるし、とりあえずそれでいってみよう」
みたいに考えをまとめていたのは、ちゃんと4本分の鞘を作ってからの話だ。集中してないと無理があるからな。昨日今日と連続で作ったからか、どうやらゲーム補正は入ってるらしいっていうのはほぼ確定したけど。
ボロボロの剣は柄の部分もボロボロなので、ちょっと考えてから、たぶん着物とかを入れる用の、1段が浅いけど段数がたくさんあって、1つ1つの段が大きい箪笥を自分の部屋に配置した。
1つの段に2本入りそうだったので、とりあえず下から入れていく。鞘も木製だし、石とか金属とかよりは柔らかいだろうから、まぁ不快ではない。筈。たぶん。剣の感情や感覚なんて分からないけど。
「同じタイプの箪笥自体はまだあったし、たぶんあと2つは入るから、スマホを使えば上に乗せて2段にする事も出来るかな……?」
あ、でもその場合は出し入れが大変になるな。どうしよう。
……まぁとりあえず寝よう。そうしよう。眠くて頭が回ってないんだ。ちゃんと順番通りに防衛戦もしたし、その合間にこそこそ行動してたんだから、精神的にも肉体的にも、絶対に疲れてるんだし。
そもそもこの箪笥1つで10段あるんだし。つまり20本入るんだし。それが3つは入るんだから、60本は確定してるんだし。
「うん。寝よう」
王子様達が4エリア目をクリアする前に、60本集められたら最高だなぁ。
まぁエリア由来の襲撃は後のエリアでも発生するから、その時も集められると言えば集められるんだけどさ。




