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A子

作者: 芋姫


A子とB子は遊びに行った帰り、駅のホームで電車を待っていた。


「なんか、小腹が空いたなあ」何ともなしにB子が言う。「なんか、チョコが食べたい気分だ」


ただの独り言である。誰かに要求をしたわけでは決してない。  が、しかし。


横にいるA子がカバンを漁りだした。そして「はい」と言ってB子に板チョコを差し出した。


「食べかけだけど・・・」と言いながら。 B子は少し驚きいた。・・・こういう時、大体出てくるのは


飴かガムで、チョコがそのまま出てくるって、あんまりない。


とりあえず「ありがとう」と言ってチョコを受け取る。


********************************************


D男は会社の先輩であるA子と外回りをしていて、途中のカフェで休憩をとっていた。


「今晩、彼女とデートなんです」D男は照れたように笑った。「へー、どこ行くの?」


「今話題の映画なんです、明日土曜日だし」「何て映画?」「”○○の逆襲”です」と言いながらD男はカバンを探り始める。・・・が、「あ、あれ?」とうろたえる。「どうしたの?」とA子がたずねると、D男はしゅんとしたようにつぶやいた。 「・・・チケット、失くしたみたいです」 すると、


A子が次の瞬間に「ああ」と言ってポケットから、チケットを取り出して、D男の目の前に差し出した。


D男は目を丸くした。「いいから、これ持っていきな」A子は強引にD男の手にチケットを握らせた。


しかもなぜか2枚あった。 「で、でも」「いいから」勢いに押され、D男はそれを受け取った。


「ありがとうございます、先輩。今度おごります」 A子はにっこり笑った。


********************************************

******************************


・・最近自分は変だと思う。A子は物思いにふけっていた。ダイエット中なのに急に板チョコが食べたくなったり、観る気がしない映画のチケットを2枚も購入しちゃったり・・・。


(まあ、結果的に友達と後輩の役に立てたから、よかったんだけどね)




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