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混乱と戦略

「・・・それで?」


椅子に座りスッカリ反省した様子のモモリにルマルとヒロが詰めよる。


「いやぁ、ルマルさんの声聞こえたんであ、じゃあ行けるわって・・・」


モモリの言い訳にも程遠い主張に皆総じて盛大にため息をつく。


「まぁ大人しく捕まる子じゃないのは知ってたけど」

「あまり心配はしていなかったがね。」

「・・・モモリさんてすごい人なんだね・・・」


「何も知らないやつはドン引きするよな・・・」


ヒロは心底迷惑そうな表情でルマルに視線をやった。


「俺が駆け付けたときには全員寝てたぞ。」


ルマルの言葉にあんぐりと口を開けていた村長が何かを思いついたように声を上げた。


「そうじゃ!じつはのう、今日はミリアの客入りリハーサルステージがあるんじゃが、演出を手伝ってくれないかの?」

「もともと宿をあっせんする代わりにそれ頼んでるよ村長!」

「それなら話が早い!今夜月が西の塔を超えた頃にリマス市場のステージに集まってくれ!」


村長もミレイも周りを置いてけぼりにしたまま盛り上がっている。


「ところでさっきおばあさんが肝心の魔道具を持って行っちゃったんだけど・・・」


リクの声に空気が凍り付く。


「え」

「あ」

「あぁ!?」


「ババ様探さなきゃ!この部屋にしか結界がないのに!!盗まれる前に何とかしないと!!!祭事の日まで時間がないのに!!」


ミレイはあわあわしながら部屋の中をうろうろと動き回っている。


「あの、魔道具ってどんな見た目なんですか?」


モモリはまだ現物を見たことがなかったことに気が付いた面々はすぐに特徴を教えた。


「あー・・・なんかそれ持った男の子をさっき見たような?」


モモリがルマルと一緒に教団の人たちを縛り上げていた際におそらく奴隷としてつかまっていたのかボロボロの服を身にまとった男の子とぶつかっていたのだ。

その時はとっさに謝ったが、布で包まれた大きなものを持っていたのを見ていたのだ。

モモリは布の隙間からその特徴と類似した金属や鉱石が見えていた。


「そのガキはどこに行ったかわかるか?」


ルマルに詰め寄られ、モモリは一生懸命に頭をひねるが、全員まとめて風邪魔法で運ぶための詠唱に集中していたためそのあとの記憶があいまいだ。


「あの人数を運ぶために集中してたので・・・へへへ・・・」


「はぁ~・・・」

「まぁまぁ、この子が無事なんだ。仕方ないから俺らが秘密裏に探そう?」


リクはそう言ってモモリに少年の特徴を聞くと紙に似顔絵を描いていく。


「うまいな・・・」


思わずルマルの口からも言葉が零れ落ちる。


「あまり大々的に聞いて回れないから、どうしよう・・・」

「ライブに紛れて何かするかもよ?霧祓いの灯(きりばらいのほのお)をもってる可能性が高いなら、祭事にかかわりそうなものには干渉してくるかもしれない。」

「なら俺らは警護のやつらに扮して紛れ込めばいいか」

「よそ者は目立つ。警護に紛れるなら服を貸そう。肌の色は、、、そこの女にでも魔法でごまかしてもらえ。」


男性陣が勝手に盛り上がっているなか、モモリとミレイはステージも見取り図を前に演出の相談を始めた。


「結構広いんだね。」

「バックダンサーも三人いるからね。あ、モモリさんは魔法の演出だけお願いしたいから外に出て何かしてもらうわけじゃないよ」

「そうだな・・・元々どんな演出を予定してたの?」

「ふっふっふ・・・教えて差し上げよう!」


それぞれの話が盛り上がった瞬間だった。


大きな音を立てて扉が開かれた。


霧祓いの灯(きりばらいのほのお)が盗まれたというのは本当か!?・・・って貴様ら!!まだいたのか!よそ者はさっさと出て行・・・どうしたそんな魔物が言葉を話したのを目の当たりにしたような顔して。」


霧祓いの灯(きりばらいのほのお)を持ち去った張本人であるはずの老婆が怒り狂いながら部屋に入ってきた。


「え、ババ様・・・?今までどこに・・・」


ミレイの問いかけに老婆は那覇をふんと鳴らして答える。


「今の今まで外で他のババ友たちと話しておったわい」


「いや、その・・・・アレ持ち去ったのババ様じゃ・・・」

「そんなわけあるかい!何なら一緒におった者たちにもきいてみるといいさ!」


そこで村長はハッとした。


「もしかしたら、変装魔法じゃないかのう・・・?わしが部屋を出てから入ってきたのだろう?つまり、わしにはバレてしまうかのせいがある程度の魔法じゃ。精度も甘いだろう。」


「ってことは今夜も民衆に紛れてる可能性は高いね。」


村長の言葉にミレイも顎に手を当て考える。


「ねぇ、その少年の目的はわかんないけど、霧祓いの灯(きりばらいのほのお)が目当てなら、制度の高いニセモノを使うのはどうかな?」


「は?」


「私が魔法でそれっぽく見せたやつをステージの飾りに・・・なぁんて」


「それだ!それだよ!!」


モモリの言葉に嬉しそうな様子を見せたミレイはモモリの方をつかんで激しく揺さぶった。


モモリはその激しさに目を回し、その様子を困ったように周りの者たちは笑ってみていた。

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