表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

助けたのは、アイドルでした!

憧れのアイドルのライブを見るためにアキバまで出てきた。家が厳しかった僕はこういうことでは中々、出歩けなかったけど、今回はたまたま父親の出張と母親のママさん旅行が被り、許しが降りた。


僕は見た目で、中学生に間違われることが多いため、呼び止めれることも少ない。僕は、3つ上の兄(ぶん殴りたくなるくらいのイケメンで、モデルをしてる。)から格好いいデザインのパーカーとズボンを借りてきた。


因みに両親は美男美女ってわけではないんだけど、兄は学校にファンクラブができるほどの美男。お陰で僕は兄と比べられる毎日。バスケの才能があったおかげでそこまで悲観はしてないけど。兄はサッカーのU-15の日本代表に選出されるような有望選手。


将来は確実に海外でプレーすることになるだろう。まぁ、勝手にしてくれって感じだ。


楽しみにしていたライブは本当に楽しかった。自分は見ているだけだったけど、オタク達はヲタ芸で盛り上げていた。



ただ…事件はライブ後に発生した。

ライブ終了と同時にライブ会場のあるビルが何者かによって爆破された。観客席は衝撃によって天井の照明類が崩れファン達は生き埋めとなった。俺は嫌な感じがしたため、爆破の直前に会場を出たことで間一髪免れた。


アイドルたちは、衝撃と崩落によって多くのメンバーが気を失い、何名かは怪我を負った。


「ここで彼女達を助けたら、僕はヒーローになれるかもしれない。でも、間違いなく疑われるだろう。一人だけ生き残ったんだから。でも、ここで見捨てるのは後味が悪い。」


そこで僕は、声を大人の男性の声を変えた。イメージ的にはFFシリーズのスノウをイメージしてくれればいい。


そして、怪我を負ったメンバーを一人また一人と助けた。

最後の一人を助け終わったとき、そのメンバーの目が薄っすらと開いた。


彼女は、前橋弘子。このアイドルグループのセンターであり、誰よりもファンが多く、僕の推しメンでもある。


「だ…誰?」


「俺はスノウ。皆の怪我は治しといた。ファンの奴等は残念だったな。」


「た…助けてくれたの?」


「今回だけは無償で助けてやる。お前は俺の推しメンだからな。諦めるんじゃねぇぞ?」


「は…はい…」


そこで彼女は気を失った。お幌気なひととき。夢と思うかもしれない。でも、この状況と僕がわざと落としていくゲームキャラのポストカード。これを見れば現実だったとしか思えないだろう。


連絡先は渡さない。そんな危険は冒せない。それに彼女達は会いに行けるアイドルなのだから。


そうして僕は、姿を消した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ