力の発現
僕の名前は、山下大輝。
静岡で生まれて、今小学校に通っています。
最近、不思議なチカラを手に入れたました。
そう、あれはミニバスの練習試合に出ていたとき…
「痛っ!」
「大丈夫か!」
試合の途中で相手の高学年の選手に不意に突き飛ばされ、
頭を打ち付けてしまったんだ。無論、相手選手は即刻退場に
なったけど…
「これ大げさじゃないですか?監督。」
「血が出てたんだ。親御さんにも俺から伝えるけど、病院にも必ず行くように。」
「えぇ~」
「必ずいけよ?でないと試合には出さんからな。」
「僕をださなくていいんですか?このチームの得点源なのに?」
そう、僕はこのチームのレギュラーであり、チーム一の点取り屋だ。そのため、満場一致でエースナンバーの5番を4年のときに貰った。それから一年間ずっとエースとしてプレーしている。
「自分でよくわかってんなら、行って来い。ともかく、今日は休んでろ。ここは危ないかもしれんから、外でも行ってゆっくりしてろ」
「は〜い」
僕はそのまま体育館の外へと向かった。まぁ、道路を挟んだ反対側は学校があるので、運動場でランニングでもすることにした。
すると、運動場に足を怪我した野良猫がいた。
うちは家族が犬好きのため、小屋まであるが、猫は駄目な人が多い。俺は正直猫派だ。だって犬って鬱陶しいじゃん?
俺はゆっくり猫に近づくと、あぐらをかいて座り込んだ。
あぁ…治してあげたいけど。まぁ、お気持ち程度に俺やってみるか。最近読んだ小説の主人公が言ってたやつ。
『大地に満ちたる命の躍動、汝の傷を癒せ 治癒』
すると、猫にかざした右手が輝きだし、その光が猫を包みこんだ。数秒後、その光は消え、猫は何事もなかったかのように、走り去っていった。
「ま…マジで?じゃ…じゃあ」
僕は自分の頭に同じように手をがざし…
『大地に満ちたる命の躍動、汝の傷を癒せ 治癒』
すると、先ほどと同じように光が僕の頭を包みこんだ。数秒後、やはり痛みは消えていた。でも、少し疲労感を感じた。
これは…間違いない。
でもどうして、いきなり使えるようになったんだろう。それか、元々昔から使えたけど、使えることに気づいていなかったのか?
僕は不意に確かめたいことができた。
『ステータス』
すると目の前に半透明の画面が現れた。
名前:山下 大輝 種族:人間 Lv1
職業:小学生
HP:100 MP:6/10
装備:普段着
スキル:治癒魔法、探知魔法
「す…凄い。」
どうやってレベルアップするかはわからないけど、それでも
僕が魔法を違えることは間違いないみたいだMPが4減っているってことは、ヒールはMPを2減らすことになるのだろう。
「一応…確認、確認っと。」
僕は、運動場内にある壊れかけの鉄棒に対して同じように手をかざした。
『大地に満ちたる命の躍動、汝の傷を癒せ 治癒』
すると光りに包まれ、鉄棒が新品同然に生まれ変わった。
つまり、俺の能力は怪我だけではなく、モノにも通用するというわけだ。
「これ…金になるかも。」
前作と似ている面もありますが、何か普通の少年のほうが面白そうだし、治癒魔法のみのほうが楽しそうなのでこっちを優先して進めていこうとおもいます。