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行動は呪いだ1-3
耐えられなかったあの日、私は性別を疑われたのだ。
今までと違い、なんでか耐えられないものだった。
女の子だとどれだけ主張したって、聞く耳なんて持ってくれなかった。
奥歯を鳴らしてその日の給食の時間を何とか過ごした。
それでも、苛立ったままだったことに変わりはなかった。
給食を食べ終え、お昼休み、みんな連絡帳を書いていた時、何だったか、いつもと同じように、なんて言いたくはなかったが、また、馬鹿にされた。
馬鹿と言われたのだったかあほと言われたのだったか、給食の時間の延長で性別をまた疑われたのだったか、もう覚えていない。
けれど、あの瞬間、何かが弾けたか、溢れたか、漏れ出たか。
とにかく、確かに感じたのだ。
許容する、いや、我慢するためのストッパーがはじけ飛んだ感覚を。
気が付けば書きかけの連絡帳を閉じて、相手の頭を殴っていた。