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ルナリアのドキドキ作戦!!

翌日になり、ママと一緒に起きて朝食の手伝いをしました。


『そろそろ朝食が出来るわね。

ルナリア、悪いけどロアンを起こしてくれないかしら?』

『うん! りょーかい!』


私はパパがいる部屋のドアをゆっくりと開き、こっそりと近付きました。


『ふふー、まずはドキドキ作戦一つ目ね』


私はパパが寝ているベッドにあがり、パパの上に乗って声を掛けました。


『ねーパパ。お、き、て』


身体を揺さぶって目を覚めさせ、

パパが私にドキドキしたら魅力溢れる大人の女性と証明出来るはず!!


パパが気が付いて目を覚まし、私の顔を見て言ってくれました。


『おはよールナリア。その・・・重いんだけど?』


デリカシーがないパパなので軽くビンタしてあげました。


『あら? どうしたのロアン、左の頬が赤くなっているわよ』

『んー・・・いや、何でもない』


テーブルに座っているルナリアを見ると、視線を逸らされた。

何か悪い事したか、俺?そんな事を考えながら野菜スープを食べていると、

ルナリアが笑顔で話し掛けて来た。


さっきは失敗しちゃったけど、今度こそは成功させてみせるんだからね!!

ドキドキ作戦二つ目ね。


私はスープに入っているカリフラワーをスプーンですくい、

パパの口元まで運びました。


『パパのスープにあんまりカリフロワー入ってないみたいね、一口あげよっか?』


男性なら大人の女性にあーんをされたらドキドキして恥ずかしがると思うのよ、

これで大人の女性って証明されるわね。


と、思っていましたが『お前は優しい子だな・・・じゃあ遠慮なく頂こう』

そう言ってカリフラワーを食べていかれました。


あれ?子供扱いしてない?良し、朝ごはんを食べ終わったら次の作戦に出ましょう。

そう考えていましたが、

パパがママに『ロアン、パンがなくなったから村まで買いに行ってね』

とお願いをしてお出掛けをしちゃったから作戦実行は昼過ぎてからになりそう。


うちでは森で獲れない食材はパパがウィール村という所まで行き、

色々とママにパシリ・・・じゃなかった、お買い物を頼まれるの。


その行き先でモンスターに遭遇したら討伐し、

報酬をギルド会場で受け取ってから色々と買って来てくれます。

たまにプレゼントも買って来てくれるので感謝しています。


ソファで絵本を読みながら待っていると、

ママが『ロアンがこの前買って来てくれたチェスで遊びましょう』

と誘われたのでママと一緒にパパの帰りを待ちました。



『ただいま、パンを買ってきたぞー』

『パパ! おかえりなさい!』

『おかえり、ロアン』


俺はパンがいっぱい入っている紙袋をテーブルに置くと、

二人はチェスを途中で辞めてクロワッサンを選んで食べついた。


『うん! サクサクで美味しい!!』

『やっぱりクロワッサンは美味しいわね』


二人の笑顔を見ていると、疲れも吹っ飛んで嬉しくなるな。

買いに行った甲斐があったよ。


「パンシナル」というお店の新商品、

シナモンロールを食べさせたら大好評だった。


娘が『甘くて美味しい! 明日も食べたい!!』と頼まれたので、

明日も買いに行くことになってしまったが、まぁいいだろう。


昼食を済ませた自分は少し疲れたから部屋で休憩をすることにした。

本を読んでいるとルーナが部屋に入ってきて

『山菜採りに行ってくるね』と言って出掛けたから本の続きを読み始めると、

ルナリアが部屋に入ってきた。


何故か下着姿で入ってきて、ワンピースの服を手で持っていた。


『パパーワンピースの方紐が切れちゃったのー、治してー』


私のドキドキ作戦の三つ目は下着姿でパパをドキドキさせようです。

ワンピースの方紐はわざと切りました。


こういうシュエーションだと下着姿でも違和感がないしやるよね、私!!

さて、パパは照れて顔が真っ赤になるかなー?

そう思って期待してましたが、パパの顔は素で

『貸してみ、魔法で治してやるよ』そう言ってあっというまに元通りになり、

パパは本の続きを読んでいました。


私はワンピースを着て思いました。


・・・やっぱり私って大人の女性の魅力が足りないのかな?

その場で涙ぐんでいたらパパが心配したので、正直に話してみました。


『あー・・・そういう事だったのか。道理で朝から変だと思ったよ』

『私って・・・まだ子供なのかな?』


うーん、こういうお年頃はそういうのが気になるのか。

俺は正直にルナリアに話しながら頭を撫でてあげた。


『ルナリアは今も十分綺麗で可愛いから焦らなくていいぞ』

『本当? ママと同じくらい?』

『ああ、ルーナと同じくらいだ・・・いや、ルーナよりも肌が綺麗だし上だろう』

『でも、胸はママよりも小さいの・・・』

『大きいからって決して言い事だらけじゃないぞ? 肩が凝るしな』

『そうなの?』

『ああ、ルーナは特に230歳超えているおばさんだから肩こりがひどいだろ』


そう言って冗談で言うと、

ルナリアがくすくすと笑っていたからこれで一件落着と思いきや、

気が付いたら入り口のところでルーナが立っていて、

物凄く笑顔で迫ってきた。


『ルーナ、おかえ・・・』

『ロアンー? 誰がおばさんかしらー?』


俺の頭の掴んで思いっきり力を入れられた。


『いたたたたたっ!! まじでいたいからやめて!!』

『あはははっ、パパったら大袈裟なんだからー』

『ごめんさないわ?』

『すいませんでしたー!!』


ひどい目にあったが、娘の悩みを解決できたから良しとするか。

こうして今日も一日、家族と楽しい生活が送れた。

次回から2章目に入り、三日後に投稿しますのでよろしくお願いします!

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