お菓子作りの準備
最終回は2話構成! 後半は明日投稿しますので、よろしくお願いします。
そしてブックマークに登録してくれた方、
評価を付けてくれた方、小説を読んでくれた方、
皆様に感謝です。ありがとうございました!!
『それじゃあ、村に行ってくる』
『お願いね、ロアン』
『ああ、任せろ』
今日は家族でパンケーキを作るので俺は材料を買いに行き、
その間にルーナ達はフルーツ狩りに出掛ける。
さて、嫁と娘達の為に頑張るか。
俺は村まで歩いて買い物に出掛けた。
往復二時間、うん、明日は筋肉痛だ。
◯
『ルナリアー、フェルー。フルーツ狩りに出掛けましょう』
『はーい、ママー!』
『いっぱいフルーツ採る!』
私達はパンケーキの上に乗せるフルーツを求め、
三人で森の中へ出掛けました。
『あっ!ラズベリー発見!』
『こっちはブルーベリーを見つけた!』
『ふふっ、2人共凄いわねー』
ルナリアが持っているバスケットには大量のラズベリーが入っていて、
フェルも大量のブルーベリーがバスケットの中にありました。
私も2人と同じくらいの量を採りましたので、
これだけあれば明日も食べれそうですね。
ついでにフルーツ以外でキノコも生えていたので取って置きました。
フルーツ狩りが順調に進んで終わり、
帰り道は娘達と楽しく会話をしながら小屋に戻りました。
『パンケーキ楽しみ!早く食べたい!』
『お腹すいたよねー。あっそうだ、ブルーベリーたーべよ!』
ルナリアがブルーベリーをつまみ、フェルも真似をして食べていました。
暖かく見守っていたら次はラズベリーをつまみ、
交互に何粒を食べていましたので止めることにしました。
『こら、そんなに食べたら無くなるでしょう?』
優しく注意をしたら娘達は聞き分けが良く、
『はーい・・・』『ごめんなさい・・・』
と、つまむのを辞めました。
うん、さすが私の娘ね。良い子良い子。
そんな微笑ましい光景の矢先に、ある事が起きました。
フェルが気が付き、『わっ!おっきな蜂だ!』と大声を出して驚いていました。
目の前を見ると、人間と同じ程の大きさがある蜂が飛んでいました。
あれは蜂型のモンスターですね。
蜂も私達に気がつくと、敵と認識して私達に向かって飛んできました。
『きゃっあっ!!』
フェルが怖がっているのを見たルナリアは、
安心させる為に声を掛けてあげました。
『安心して、フェル。ママに任せたら大丈夫だから』
『え?』
うん、さすがフェルのお姉ちゃんね。
私は娘達を守る為、前に出て本気を出しました。
『吹雪よ!敵を凍らせよ!!』
右腕を前に突き出し、魔法で吹雪のような物を発生させました。
この魔法は前方にいる敵を凍らす技で、
吹雪に触れたものは一瞬にして氷付き、
身動きを取れなくさせます。
例え相手がドラゴンでも氷付けにさせる事が可能です。
『さて、それじゃあ行きましょうか』
『ね、大丈夫だったでしょー?』
『うん・・・凄い』
私はモンスターが氷漬けになっているのをほっとき、
娘達に何事も無かったかのように振る舞って小屋まで帰りました。
ふふっ、ママ。久し振りに本気を出しちゃったわ。