太陽の乙女4
余興のシチュエーション演目は太陽神達にかなり喜ばれた。特にリュウの演技が迫真だと太陽の女神達に喜ばれ、挙句の果てに同業者の女龍神達までもリュウの壁ドンに謎のときめきを覚え、リュウは『女転がしのリュウ』というわけのわからない呼び方をされた。
宴会はかなり盛り上がり、サキ達はテンションが高いまま太陽へ帰って行った。
「あー……くそっ……。」
リュウは顔を真っ赤にしながら竜宮アトラクション受付があるロビーを悶々と歩いていた。
「リュウ先輩……お疲れ様です……。」
タニは疲れた顔で挨拶をした。先程までタニはリュウにたっぷりお仕置きをされ、かなり疲弊していた。
それを眺めていた他の女龍神達が「これもシチュエーション!?」とリュウの呼び名にさらに拍車をかけた。
「この馬鹿女……。俺様、オーナーに怒られちまったじゃねぇか……。いかがわしい店にするな!ってよ……。反省文と始末書が沢山だぜ!てめぇも手伝えよ!オラ!」
リュウはタニが逃げないように肩を掴むと怖い顔で脅した。リュウは竜宮オーナーからこっぴどく叱られたようだった。
「ふえええん……だってリュウ先輩、最高に萌えたんですもん~……。」
タニはしくしく泣きながらリュウに連れていかれた。
「俺から逃げられると思っているのか?今夜は逃がさねぇ!……ハハッ!このタイミングで言うのが一番しっくりくるぜ!オラ!さっさと来い!今夜は逃がさねぇ!」
「うええん……。これは萌えないよぉ……。」
やけくそになったリュウにタニはぶんぶんと首を横に振った。
その後、タニは反省文と始末書を大量に書かされ、身も心も燃え尽きたのだった。




