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07話 ルミー専属メイドによるステータス講座ですわ!①

「ではまずステータス表出してもらえます?」


よーし、心の中で『ステータス・オン』。

ピロリンッ!という効果音の後に目の前にステータス表が出てくる。


「ステータス表右上にある『共有ボタン』、押してもらえます?」


そんなボタン気がついてなかったわ…。

言われた通り共有ボタンを押すと、ピコンッという音がして『共有されたよ!』ってララの声なのか分からんのが聞こえた。

これ毎回こんな効果音鳴るのか…?


「で、どれから見ていきます?」


上から名前・職業・スキルスロット・固有スキル・ペナルティスキル・ステータスがあるわけだが。

やはりステータスからだな。

ポイントが高い方がいいんだろうなってのは分かるんだが、如何せん使い方が全くわからん。

下手すれば知らんうちに使ってるかもしれんし。


「ステータスからで」


ステータスの項目を押し、ララのステータス表が出てくる。

ララ・フォンティーレ・エレクトラ ステータス値

筋力 02

防御 03

回復 02

知識 06

礼儀 03

器用 06

素早さ 12

MP 05


はいここでルミーさん一言

「うわー…相変わらずショボいですねー…」


うっさいな!!

そんな事言われても俺が一番困ってるんだよ!?


「なんですか筋力2って、何ができるんです?」


知らねえよ!!!

だから聞いてるんだろーが!


「それで、どこから……まずは筋力からですかね?」

「あ、ああ…。それから頼む」


さっきから心の中でルミーにツッコむようにしてるのはあえてだ。

もし細町悠馬の口調で喋ってるのが廊下に居る誰かに聞かれでもしたら言い訳がめんどいからな…。

少しでもリスクは避けるべきだ。


「筋力はまあその名の通りですね。このポイントが高いと攻撃力が高まります」


まあ、そんな事だろうとは思ったが。


「武器を装備する際には筋力ポイントを使用しますし、筋力ポイントを消費して使用するスキルもあります」

「え、スキルってMP使用だけじゃないの?」


てっきりMPしか使わないものかと思ってたんだけど…。

それだったら筋力ポイントも上げといたほうがいいのか?


「当然MPを消費して使用できるスキルもあります。固有スキルなんかほぼMP消費のはずですから。そうですねえ、ステータス値であれば回復・知識・礼儀以外のポイントはスキルで消費する事がありますよ」


そうなんだ…。

あれか?炎とか水とかの魔法系のスキルじゃなくて、武器を使用する物理スキルは筋力とか、防御ポイントを使うって事か?


「それで、まあ筋力ポイントを消費すると当然ステータス上の筋力値は下がるんですけど、例えば敵に攻撃する際の攻撃力は、筋力ポイントの最大値が適用されるんですよ」


「……」


うん?どゆこと…??

最大値が適用される…?


「えーっと、ララ様の筋力値2じゃないですか」

「うん…」

「武器を装備して筋力値1減ったとするじゃないですか」

「うんうん」

「その状態で攻撃した場合に、ララ様の元々の筋力値である"2"が攻撃力として適用されるんですよ」


あー…なるほど…そういう事か。


「武器とかで消費した値は攻撃値に反映されないって事?」

「そうですね。理解が早くて助かります」


つまりステータス上では筋力値は1に減ってるけど、攻撃力は最大値が適用されるってわけか。

という事は防御ポイントも例えば盾を装備してポイントが減ったとしても、実際の防御値は最大値、ララで言う3ポイントが適用されるって事か…。

結構ややこしいけどこれは覚えといて損無いな。

めちゃくちゃ重要だし…。


「まあ実際武器を装備したらその武器の攻撃値がありますから、攻撃力は変わってきますけどね」


これはRPGゲームで言う、"武器の攻撃力"の事だろうな。


「実際の総合攻撃力は、武器の攻撃力+筋力の最大値って解釈で合ってる?」

「大正解です。さすがですね」


やった褒められちゃったよ。


「筋力ポイントの入手方法は…簡単に言えばララ様の苦手な筋トレ系ですね」


あ、やっぱララ様そういうの苦手なんですね。

そりゃー筋力値2ですしね…。


「じゃあ次は防御ポイントですね」

「実際に防御するときは最大値適用ってのは一緒だろ?」

「それはそうです。まあ、防御ポイントを使用して盾などを装備する事はないですけどね」


武器と同じで筋力ポイントを使用するって事か?


「盾は…いろいろありますけどオーソドックスなのは筋力ポイントか器用ポイント消費で使用ですね」


器用か…。

ララ様案外器用値高い方だからそれはいい事かもな。

多分この筋力値で前衛張るの無理だろうしな…。


「防御ポイントはその名の通り攻撃された際の攻撃によるダメージを軽減させます。ただこのステータス値、困った事に自分自身のHP(エイチピー)が見えないんで、どれくらいのHP(エイチピー)なのか、どれくらい残ってるかが分からないんですよ」


見えないだけで体力ゲージみたいなのは存在してるのか。

確かにまったく見えてないのは厄介だな…。

防御ポイント自体が高くても全て軽減されてるのかどうかも分からないって事だもんな。


「防御ポイントの入手方法は簡単に言えば鍛錬なんですよ」

「鍛錬?」

「筋トレとか運動等をしてれば筋力ポイントと同時に手に入る事があります」


まーたララが苦手なヤツだよぉ…。

こいつもしかして後衛も張ることが出来ない…??


「次は回復…の前に知識から行きましょうか」


…?

飛ばした…?

なんだ?回復ポイントの説明が厄介なのか?


「知識はまあ、説明しなくてもわかりますよね?」

「この世界に関する知識じゃないのか?」

「そうです。入手方法は勉強してください」

「はーい」


うわめっちゃ簡単な説明ー。

実際図書館で数冊読んだだけで手に入ってたしな。

もしかしたら今のルミー講座でも知識ポイント貰えるかもしれん。


「礼儀ポイント…これも説明要りますか?」

「これってポイントが高いのと低いのと何が違うの?」


そりゃ高ければいいんだろうけど、正直高い事で得られる効果が分からない。


「あー…なんて言うんでしょうね?全然知らない他人から好印象で見られますよ」

「…第一印象がいいってこと?」

「そう!それですそれ。第二以降は話してからの事なので関係無くなりますけど」


それって好感度と何が違うんだろう?

まあでも普通の人は俺の持ってる対人好感スキル無いと見えないし知らないだろうからちょっとばかり違うのかな。

それにララの性格の事考えると…。


「まあララ様礼儀学ぶの苦手そうですし、別に無理して高くする必要無いですよ」


言おうと思った事全部言ってくれて助かる。

対人好感で好感度上げるのもそうだが、最悪ララの固有スキル『華麗で忠実な下僕(絶対服従)』で何とかなりそうだし。


「礼儀ポイントなんて歳取れば勝手に上がりますから」


ならこの1ヶ月間のレッスンだけ受ければいいな。

よし、じゃあ次行こう。


「えっと、器用ポイント。説明は要らないですが…入手方法がいっぱいあるんですよ」


自分自身の器用さを簡単にポイントで上げる事が出来るのってめっちゃ便利では?

だって器用ポイント上げるだけで不器用じゃ無くなるんだぜ?

俺なんか不器用だったから第一志望の会社落ちたのによ!!

やべ…悲しくなってきたな…。


「いっぱいあるんですけど、貴方なら演技得意そうですよね。今日のララ様、口調なら普段とそっくりなんで」


俺自身の演技力が中二病の黒歴史によって手に入れたなんて言えない…!!

あれ…?演技って素早さポイントが上がるんじゃないのか…?

俺のペナルティスキル報酬が確か演技ポイントによる素早さポイント獲得だった気がするんだけど…。

気のせいか…?

そんな事を気にしている間、構わずルミーは次のスキルの説明を続ける。


「素早さポイント。高いほど行動力、戦闘時のスピード、更には動体視力が上がります」


ほう…!!

これこそララが求めた方がいいポイントだな。

実際ララのステータス値で一番高いのも素早さだ。

普段から走り回ってるらしいし、そこで入手したんだろうな。

しかし動体視力か…。


「入手方法はまあ…ララ様がよくやってる事で分かりますね?」

「走れって事ね」


これぐらい分かってるが…。

そうなるとララのペナルティスキルの素早さポイント獲得が余計に分からない。

なんだろう…?ペナルティスキルの報酬は通常報酬と多少違うのか…?

まあ確かに器用ポイントだけ偏って手に入るのもバランスが崩れるだろうし…。

まあいい、今は目の前の事に集中するか。


「あ、ほかにも攻撃を避けると手に入りますよ」


あ、攻撃って避けれるんだ…。

RPGゲームみたいにターン制かな?って思ったけど違うっぽいな。


「それでは、回復とMPポイント…どっちから行きましょうか」


多分この二つはよりややこしいんだろうな…。

ここは俺が選択してやるか。

わざわざ飛ばした回復ポイントが気になるし、それは後回しにしよう。


「MPからでいいか?」

「わかりました。ではMPポイントから説明致します。筋力ポイントよりもややこしいですから、分からなかったらすぐ質問してくださいね」


ここまでほとんど質問の要らない分かりやすい説明だったルミーからそう言われるとは…。

望むところだ。

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