表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/8

04話 初の成長ポイント獲得ですわ!

ルミー・ソルトエイ

ララ・フォンティーレ・エレクトラの専属メイドで元二級貴族令嬢の長女。

基本的に無表情だが行動と言動に感情がありすぎてある意味うるさい奴。

何故かララの専属メイドに自ら名乗り上げたらしい。

理由は不明。


…というのが俺の脳内に流れ込んできたこの無表情メイドの情報だ。

感情の有無はともかく、何もしなければ人畜無害っぽいな?


「髪もセットせずにどこに行ったかと思えば…」


あら~?とてもめんどくさそうな雰囲気出してらっしゃいますねこの人…。

この子別に髪型セットしなくても可愛いんだから…あ、でもララがセットしろって命令してたとか?


「あ、あら?そ、そうだったかしら…」


目を合わせる事が出来ないのはいつも通りだが、なんか専属メイドまで来ると俺の正体がバレそうで怖い。


「はー。まあいいですけど、とりあえず今日の予定をお伝えしますね」


一度棒読みのため息をついて、さっきよりもめんどくさそうなどんよりとした声でそう言われてもな…。

なんかいろいろすんません。

昨日以前は俺じゃないにしろ、普通に謝りたくなってくるわ。

ルミーは図書室の中央にあった時計台を振り返って確認した後


「えーっと?今が11時半ですから…12時からダンスのレッスンですね」

「ダンス?」


これまた俺の人生とは無縁の単語が聞こえてきた。

ルミーはまた大きくため息をついて


「…昨日説明しましたよね?来月入学するメインステイ学園の懇親パーティで踊るダンスですよ」


ここでさっきと同様、俺の脳内にメインステイ学園の情報が流れ込んできた。


メインステイ学園

マイルン帝国において最上級、そして最高級の設備を誇る貴族学園。

9年制の学校で、通常学科授業とステータスポイント、スキルを取得できる授業がある。

そもそも超エリートであるこの学園には在校生でさえ秀才、天才が多く、一国の皇子とかもいるとか…。


どうしてそんな学園にララが入れるんだろうか。

ステータス見た感じどうやっても秀才や天才に見えない値だったけどな…。

そこは権力か?それとも将来への期待か…?


「そのダンスのレッスンが12時から14時まで、2時間ですね」


いやちょっと長くない?

ララの体力最後まで持つ?大丈夫?


「それで1時間の休憩を挟んだ後、15時から1時間、礼儀・作法のレッスンですね」


あー、まあこれは行けるやろ。

でもお嬢様の作法なのか?

それとも俺が知ってるような一般礼儀なのか…一体どっちなんだ?

どっちかによってはやる気無くすぞ?


「というかララ様ドレスに着替えてないじゃないですか…」


そうやん!!

ドレスかどうかはともかくすっかり忘れてたわ。

それとやめて!?

そんなゴミを見るような目しないで!!

真顔だけど…。


「でー?16時からは運動の時間なんですけど…」

「…?」

「まあ、好きにしてください」

「どういう事!?」


何してもいいって事なのか?

今の話の中で史上最強に不明度高いやつが飛び出してきたな…。


「別にいつも通り走ってもらってもいいですし、別の運動してもらっても構いません」


やっぱ何してもいい系か。

でもステータスの事考えるなら筋力上げたいから…腹筋とかすれば簡単に上がるもんなのか?

イマイチそのステータスの仕組みがよくわかってない。

だからここでそれを調べようとしてたってのに…まさかこんなギチギチに予定詰まってるとは思ってなかった。


「それかー…まあ私に手伝ってほしいって言うなら付き合いますけど…」


徐々に徐々に視線逸らしながら言うのやめない?

もう嫌って態度丸出しじゃねーか!

だいぶ失礼じゃない?

一応ララが主なんだよな??


「その運動の時間が18時まで、2時間ですね。それで今日は終わりです」


何か好きな事するなら午前中に起きておく必要があるのか。

学園生活もどうせ朝起きるの早いだろうし今のうちにララの身体にそれを慣らしておく必要があるな。


「で、忘れてると思うのでもう一度言いますけど、この予定が入学前日まで続きますからね」

「えぇー…」


前日まで?

直前ぐらいは休みでもいいじゃないっすか?


「ここまで後回しギリギリまで遊びまくってたララ様のせいですから、文句言わないでください」


ちょっとララ様何してんの!?

俺の第二の人生縛り付けるのやめてくれない!?


「時間が無いので、部屋に戻りましょう。いつものように髪セットしてあげますから」


まあパジャマ姿でダンスするわけにもいかないしな。

でも髪型はセットしなくていいんですけど…。

そういえばララって普段どんな髪型なんだ?

化粧も飾り気も何もしなくても十分可愛いと思うんですけど…。

あ、そういえば…


「ちょっと待って!この本は持ってっていいのかしら…」


そう、ステータスに関して詳しく書かれた本である。

この国の歴史はだいたいわかった…と思う。

全部は持っていけないが、一冊か二冊くらいなら持っていけないかな…?

ララ信頼なさそうだから無理か…?


「ここを管理している方に一言言えば大丈夫ですよ、多分」


知らないんかい!

確かに今顔逸らして言ったからな?

とりあえずステータスに関する本を適当に二冊両手に取り、さっき俺を見て驚いていたメイドさんの所に行く。


「これ持っていっていいかしら?」


そしたらそのメイドさんは満面の笑みで


「はい!大丈夫です!」


なんかさっきは驚いて今度は笑顔になって…ルミーとは正反対だなこのメイドさん。

メイドさんに一礼して、先に図書館を出ていたルミーの後をついて行く。

図書館を出る直前…ピョコンッ!という謎の効果音に続いて『レベルが上がりましたわ!』

…というのが突然脳内に聞こえてきた。

マジで急にきてビビッてキョロキョロしちゃったし…。


知識 01ポイント獲得成功

知識ポイント 05 → 06


なんか目の前にこう書いてあるが…。

多分俺にしか見えてないんだろうな。

目の前を歩いてるルミーは何も気にしてないし気付いていない。

なるほど、こういう感じでステータスのポイントを上げていくのか。

ならダンスレッスンとか礼儀・作法のレッスンでも何かしらのポイントが獲得できるのか。

でもこのポイントの使い方が分からん…。

まあ…その為の本か…今日の夜だったら見れるだろ。





まさかあのララお嬢様が本を読みたいだなんて仰るとは…。

これはこれは、私と同じ『本の虫』にさせるチャンスかもしれません!

期待大ですねっ!!


図書室のメイドの好感度 ?? → ?? 5ポイント上がった。





ララ・フォンティーレ・エレクトラ

ステータス表

筋力 02

防御 03

回復 02

知識 06 +01ポイントアップ!!

礼儀 03

器用 05

素早さ 12

MP 05


スキルスロット4項目

・ 対人好感 レベル1(固定・レベル上限)

効果

:このスキルを身につけている者は何らかの行動をすると、相手の好感度が少し上昇する。


固有スキル

・華麗で忠実な下僕(絶対服従) レベル1

:MP4ポイントを使用し、どんな相手でも絶対に服従させる。

効果

:好感度ポイント減少(使用時のみ)

:3ヶ月間スキル効果発動中

:相手のMP量によってクールダウンの時間が決まる。


ペナルティスキル

・悪役気分

:必ず1日一回は悪役令嬢になりきらなければならない。

なりきれなかった場合 MPポイント1減少。

なりきれた場合    演技ポイントによる成長判定、素早さポイント1上昇。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ